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薬膳に使う食材(生薬)を採集した時期により効能が変わる!?

昨日は、道地産物のことをお伝えしましたが、今日は、食材(生薬)を採集する時期により、効能が変わってくるという話しです。

日本には四季があり、自然豊かな景色の移り変わりは、私たちの心を和ませてくれますね。もちろん、冬の寒い時期や夏の暑い時期、梅雨のじめじめした時期は、体調的にも気をつける必要はあります。

そんな時こそ、薬膳!なのですが、食材に関しては、その季節ごとに『旬』というものがあり、一番美味しくいただける時期が、多くの食材にございます。

では薬膳をする上で、主に植物に見られる採集に適した時期は、どこで判断するのでしょうか?

異なる植物の、根、茎、葉、花、実、種、或いは全草は、それぞれで生長期、成熟期があることは想像に難くありません。この採取の時期と方法は、何に基づいているのでしょうか?

根本的には、有効成分の量が一番多い時期に採集されます。

では、各パーツごとに見て行きましょう。

全草の場合、植物の成熟期あるいは花が咲いている時期に採るとされています。

葉類の場合は葉が茂る時期に、花類は蕾あるいは花が咲き始める時期に、果実・種子類は植物の成熟期に採ります。植物の成長度合で判断されるんですね。

また、根茎類は早春と晩秋に採った方が良いようです。栄養分が備蓄されているのでしょう。樹皮類は春、夏とあります。これらは季節が基準のようです。

そして、植物ではなく、生薬には欠かせない動物昆虫類においては、生長活動時期に取るようです。

最後に、鉱物類は一年中採ることができます。季節に左右されることなく品質は変わりませんからね。

大まかには、このような分類が成されていますが、個別の生薬では若干異なる部分もありますので、それは明日お伝えできればと思います。

*画像は辛温解表類の大葉です。