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0316 - 親が子に想うこと

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以前、静岡県掛川市にある蓮福寺というお寺が新たに始める取り組み「ゆうがた寺子屋」の企画をお手伝いさせてもらった旨を書いた。

その「ゆうがた寺子屋」のコンテンツとして、主に地元の高校生とその親御さん、そして都会からUターンして中途就職を希望する人に向けたプレゼン事業を計画しており、そのアイデア出しにも参加させてもらっている。

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地元(静岡県の掛川・袋井・磐田エリア)には、小学生や中学生を対象としたお仕事体験の場はいくつか用意されていたりで、義務教育期間から将来について考えるきっかけ作りには積極的だ。また、大学生になると基本的にはその先に待っているのは就職(社会に出て働く)なので、嫌でも将来に向けて考えて動く必要がある。

その点、現状を知る限り、高校生という時期はとても中途半端だ。もしかしたらそのまま就職するかもしれないし、小中学生の頃に比べれば社会に近い存在にも関わらず「働く」ということと接点が持ちにくく、思っている以上に将来についてイメージが掴み辛い状況となってしまっている。

自分の頃もそうだったが、今でも地元エリアは高校生のアルバイトは基本的に禁止らしい。こっそりバイトしている生徒もいるようだが、公立高校において学校側から許可されているバイトは年末年始の郵便局くらいなのは昔と変わらず。

地元のお店や会社でバイトしてみることで、仕事や社会に対する主体性を成長させることができると思うのだが、残念ながらそのような土壌は出来上がってないようだ。また、日本では無償奉仕(ボランティア)で何とかしようとする風潮が強いこともあり、海外(特にアメリカ)のように、知恵や技術を使って人に喜んでもらいお金という対価を得る経験もしにくいのが正直なところ。

そんな高校生(と、その親御さん)をメインの対象として、自分が住んでいる地域に、どんな社会貢献を目標にした企業があるのか。どんな想いの人が経営しているのか、働いているのか。その人たちは毎日または一週間そして一年間をどのように過ごしているのか。見る聞く知る機会をぜひ作りたい。

そうそう、この打ち合わせの際に、話題に上がって「なるほどなー」と思ったことがある。それは「子供には、今の自分よりも良い条件の仕事に就いてほしいと願っている親がほとんど」ということ。

度合いの差こそあれ「自分はとても苦労している」という感覚があり、子供にはそんな苦労をできるだけ味わってほしくないと思っている。その場にいた子育て経験者の全員が強く頷いていたので、親という立場ではとても共感できることなのだろう。

自分のような苦労を味わってほしくないから、勉強して良い大学に行って良い会社に就職してほしい。自分のような苦労を味わってほしくないから、早いうちから専門的なことを学んで家業を継いでほしい。

意識しているかどうかはさておき、親が子に対して、口うるさくなったり時には叱ったり、褒めたり買い与えたり体験させたりする根底には「自分より良い人生を送ってほしい」という想いがあるんだろうな。

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