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エンジニア採用、なぜ難しい?どこまで難しい?#5

このNoteでは、エンジニアとして10年に渡り正社員・フリーランスで働いている森と、エンジニア採用支援の経験を活かしフリーランスで働く高木が、エンジニア採用や組織に関する課題を解決するための解決策を議論しながら考え、提案していきます。

この記事はエンジニア採用、なぜ難しい?どこまで難しい?というテーマで議論した内容をまとめたNoteです。

エンジニア採用が難しいという話はよく耳にされるのではないでしょうか。ですが、実際なぜ難しいのか、どこまで難しいのかピンときていない方もいらっしゃるのではないかと思います。
そこで今回はエンジニア採用が難しい理由や、どこまで難しいのか具体例を挙げつつ、結局どうすれば採用がうまくいくのか?について議論しました。

この記事は概要版ですので、大枠を掴んで頂けたらと思っています。
もし詳しい内容が気になる場合は、さらに詳細な内容の記事もありますので、ぜひチェックしてみて下さい。

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エンジニア採用が難しい理由その①外部要因

エンジニア採用が難しい理由は外部要因と内部要因の2つがあります。
まずは外部要因について紐解いていきます。

エンジニアの需要と供給のバランスが難しい最大の理由

経済産業省の調査結果によれば、2030年までにIT人材が最大で79万人不足すると予測されています。
さらに、転職求人の倍率を公表している人材会社のデータを見ると、エンジニアには平均で約7社からのオファーがあるという状態で、ある調査では求人倍率が15倍とも言われています。
つまり、エンジニア採用においては競争が非常に激しいことが伺えます。

IT業界の変化の激しさも採用を難しくしている

技術の進歩に伴い、新しい職種が突如として誕生することがあります。
このような新しい職種に対する採用基準や求める人物像の定義が難しくなってきていると考えます。
また、エンジニアの採用手法も多様化しており、新しいトレンドが次々と出てくる現状も採用を複雑にしています。
これまでの採用の主流は、求人広告や一般的な求人媒体を通して行われていました。しかし、エンジニアの採用に関しては、新しくエンジニア専用の求人媒体が登場してきたり、SNSやLinkedInなどでの採用が増えてきたりしています。
最新のトレンドに常に対応し、自社に合った方法を選ぶことが求められています。

フリーランスエンジニアの増加により正社員採用がさらに困難に

多くのエンジニアがフリーランスとして働くことを選ぶことで、正社員としての採用が難しくなっています。
キャリアアップを考えるような、経験を数年積んだエンジニアが転職市場に出る代わりに、フリーランスという選択をするケースが増えていることから、最近より顕著に影響が出ているのではないでしょうか。

エンジニア採用が難しい理由その②内部要因

エンジニア採用が難しい理由のもう一つである、内部要因、すなわち会社内の事情についても紐解いていきます。

エンジニア採用への理解度がものを言う

経営陣や人事、そしてエンジニア自身においても、エンジニア採用に対する理解度がどれぐらいあるかが非常に重要だと考えています。

実際、優秀なエンジニアを採用できている成長中のスタートアップの会社は、エンジニア採用は別物と考え、力を入れていることが見てとれます。
しかし、エンジニア採用の経験が豊富な経営陣や人事の方々がいない会社は、エンジニア採用がどういうものかを理解していない場合が多く、採用がうまくいっていないケースが多いと感じています。

エンジニア採用独特のノウハウを持っているかも重要

一般の職種の採用とエンジニア採用は、実際に異なる要素が多く、違うものだと考える方が良いのではないでしょうか。
例えば、一般的な職種の採用では、求人広告媒体に求人を出し、応募してきた方々を採用すればよかったですが、エンジニア採用では、求人を出しても応募が来ることは非常に稀です。

このような状況になると、ダイレクトリクルーティング、つまり直接候補者にアプローチするスカウトが主体となります。
短期的にはスカウトでアプローチして採用する方法が取られているものの、これだけでは短期的な採用しかできず、中長期的に採用が難しくなることから、エンジニア向けのブランディングやマーケティングが必要になります。この点も、一般の職種とは異なる要素だと考えます。

さらに、選考の中でエンジニアの方を見極めるのも難しいです。
エンジニアのスキルを測るのは、エンジニアでない方には特に難しく、どんなエンジニアを採用したいのかを決めること自体も技術を理解していないと難しい点があります。

また、今の時代、1人のエンジニアが複数の企業で面接を受けていることは当たり前の状況です。
自社が魅力的であることをアピールするため、一般の職種ではあまり行われないカジュアル面談やオファー面談が必要だと考えます。

そして、年収の設定も非常に重要です。年収の相場は職種やレベル感により変動するため、設定が難しいという問題があります。

このようにエンジニア採用には独自のノウハウが必要であり、それを有しているかどうかが採用の成功に大きく影響するのです。

エンジニア採用にはお金も時間も労力もかかる?

エンジニア採用が難しい理由を見てきましたが、実際にどこまで難しいのでしょうか?採用にかかるコスト、実際にかかる労力や時間、そして採用後のサポートについて、3つの観点から見ていきたいと思います。

優秀なエンジニアを採用しようと思ったら高いコストがかかる覚悟が必要

優秀なエンジニアを採用するためのコストはかなり高くなっています。
エージェント経由での採用に大きなフィーが発生するのはもちろん、ダイレクトリクルーティングでも初期費用+成果報酬がかかるのは一般的です。
エンジニアの給与が上がっていることも考慮すると、通常の給与制度では適切な給与を提示できない場面もあるかもしれません。

スカウトには相当な労力がかかる

スカウト活動を自社だけで行うとなると、かなりの労力がかかることを覚悟しなければいけません。
というのも、スカウトの返信率は数%であることも稀ではなく、月に数百件のスカウトを送る必要があるケースもあるからです。そのため近頃では採用代行サービスを利用している企業も増えていますが、それに伴う金銭的コストがかかります。

採用代行の会社に依頼すると大きな省力化にはなるものの、採用要件の検討や代行業者とのコミュニケーションにはもちろん労力が必要です。
また、エンジニア採用では、エンジニアや人事、経営陣と連携しながら採用活動を行う必要があり、社内での調整やコミュニケーションも大きな労力を要します。

採用できても終わりではない

最近の転職市場を考えると、短期間でエンジニアが再度転職することは珍しくありません。エンジニアは常に魅力的なオファーに囲まれていることを忘れてはいけません。
そのため、彼らの活躍をサポートし、長く働いてもらうための努力が必要だと考えます。

エンジニア採用は難しい、では結局どうすればいいの?

難しいエンジニア採用をどうすれば成功に導けるのでしょうか?重要なのは、エンジニア採用に特効薬はないことを理解し、やるべきことをきちんとやりきることだと考えています。

エンジニア採用のノウハウを身につけるためのおすすめの本3冊

『作るもの、作る人、作り方から学ぶ、採用人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本』
この本は、エンジニアでない方にもエンジニアリングの基礎がわかる内容となっており、採用要件の作成やスカウトの方法など、実際の採用活動に役立つ内容が盛り込まれています。特に、作るものや作る人、作り方という視点からのアプローチは非常に参考になりました。

『ITエンジニア採用とマネジメントの全て』
元エンジニアであり、マネジメントや組織の側面からも多くの経験を持つ著者によるもので、採用だけでなく入社後のマネジメントについても詳しく解説されています。

『非エンジニア人事のためのエンジニア採用の教科書』
実は、高木もこの本の共著者の一人です。
特にエンジニアリング経験や知識がない非エンジニアの方に向けて、エンジニア採用の方法をわかりやすく解説しています。母集団形成から選考、内定までの流れやノウハウを詰め込んだつもりです。

さらにnoteでは、ポテンシャライト社が提供するエンジニア採用に関する記事も非常に参考になります。この会社はスタートアップやベンチャー企業の採用支援を行っており、エンジニア採用に関する深いノウハウをお持ちだと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

今回のまとめ

エンジニア採用が難しいのは事実です。
しかし、多くの会社が必要なのはただノウハウなのではないかと思っています。多くの会社にはそれぞれ独自の魅力があります。課題は、その魅力をきちんと言語化し、伝えることができていないことです。このノウハウを身につけることで、採用が実現できると信じています。

そして、本当に採用したい人、活躍してくれる人を見極めることは、エンジニア採用だけでなく、全ての採用で非常に重要です。
採用のペルソナをきちんと定義し、その基準に合った人を採用するための方法を考えることが必要だと感じています。

お読み頂きありがとうございました!
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