立位でのセルフエクササイズの適応と有効性は? 理学療法士
今回は立位でのセルフエクササイズの特徴や有効性についてまとめていきます。
臥位に比べて、立位運動の特徴は抗重力活動下で運動が行えることと支持面(支点)が足部になること、四肢が自由にいろいろな方向に動かせること、自宅などで実施しやすいことなどが挙げられます。
①抗重力活動下で運動が行えること
立位姿勢を保持するためには体幹機能を含めた抗重力活動が必須であり、姿勢筋緊張をコントロールした条件で四肢を動かすことで末梢部と中枢部を連動的に動かす課題が可能となり、より生活場面やスポーツ場面に汎化しやすい課題設定が可能となります。
②支持面が足部になること
支持面が足部になることで下肢の荷重機能をより強調させた課題となり、その中で骨盤・胸郭の回旋運動を行うことで歩行などの活動に汎化しやすいと思います。
また、COPをうまく立ち上げながら、COGをコントロールできないと運動がスムーズにいかないことや体幹・骨盤が動揺してしまうなど視覚や前庭機能を含めて体感的にも正しいフォームを内観しやすいように感じます。
③四肢が自由な方向に動かせること
臥位では体幹部や四肢など必ず接触面ができ、支点となる部分が出てきます。
それに比べて立位では矢状面・前額面・水平面の運動を組み合わせることができ、かつ四肢が非対称的に動かすことが出来ます。
四肢が非対称に動かすことで中枢部ではより生活場面で必要な三次元的な運動を行うことが可能となります。
④自宅などで行いやすいこと
臥位では特定の環境でしかできず、なかなか習慣化しにくい要因となっています。
しかし、立位ではその条件はなくなり、簡単な運動にすることで出先などでも行える可能性があります。
このように立位で運動する意義はたくさんあるように感じますが、臥位は臥位で行うメリットがあるのでそれぞれ対象者にあった運動選択が必要となります。
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※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。