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臨床力をどうやって伸ばす? 自己研鑽の具体的方法 理学療法士

今回は臨床力の磨き方の私見をまとめていきます。

臨床力は人によってさまざまな解釈があると思いますが、私は対象者の症状が変化し満足することの精度とスピードだと思います。

その中で私自身が大事にしていることは

「臨床の中で疑問を見つけること」
「その過程を文字起こしした中で矛盾点を把握すること」
「その矛盾点を解釈するうえで背景となる知識があるか把握すること」
「他の対象者に対して応用できるか考えること」

上記の内容はすらすらと出てきた部分なので他にもある気もしますがこれらをまとめていきます。

臨床の中で疑問を見つけること

私自身、新人の頃は教科書をすべて把握出来たら臨床を無双できるという安易な考えで勉強や研修会を通して自己研鑽していました。

しかし、全然臨床は伸びず、努力が足りないからだとさらに勉強をしました。

そして、ふとしたときに自分の勉強したことに臨床を当てはめようとしていた自分がいたことに気づきました。

このマインドでは本当に臨床で必要な知識や技術が何かを理解できないと思い、それからは臨床内でわからないことを解決するための勉強方法に切り替えました。

具体的には臨床で起こった疑問や経験をノートにメモしておくということです。

変形性膝関節症の患者でもAの場合は踵接地でラテラルスラストが出現し、Bの場合は立脚中期でラテラルスラストが出現した。

それぞれの身体機能の特徴と膝関節の局所的な評価はどうであったか、それに関連する痛みの時期や質はどうかなどをまとめていくようなイメージでそこからひらめきを増やせるようにします。

その過程を文字起こしした中で矛盾点を把握すること

これは一方的な思い込みを防ぐために重要であり、臨床でなんとなく解釈しやすい自身の思考パターンが把握できると思います。

変形性膝関節症のラテラルスラストがAの場合では膝関節伸展制限が要因であったが、Bの場合で膝の可動域に問題がなかったけどラテラルスラストがでて、膝に疼痛があるため、膝のアプローチばかりしていて良くならなかったなどということを内観することでその現象に対する構成要素への理解と思考の多様性を持つことの重要性を理解できます。

その矛盾点を解釈するうえで背景となる知識があるか把握すること

ここでやっといわゆる教科書を開いた勉強をすることで腑に落ちて臨床で応用しやすくなるように感じます。

考え方の良いこと取りをして、現象に対する機能障害との関連の可能性を広げていきます。

また、この勉強の仕方だと似たような対象者に対しても仮説の一つとして、評価の引き出しや考え方が広がるように感じます。

他の対象者に対して応用できるか考えること

上記の勉強をしていく中で仮説を生成しやすくなり、他の対象者への応用が出来ることがあると思います。

また、逆説的な思考が身に付くことで視野が広がりやすくなると思います。

股関節を動かすには骨盤や腰椎が動かなければならないということは骨盤や腰椎を動かすには大腿骨の動きが必要だと理解することもできるということです。

このような発想ができると他の疾患への応用が利くようになったり、保存療法の対象者にできることがひらめくようになると思います。

今回は簡単にまとめてしまいましたが、私はこのような方法を通して臨床をもとに勉強する方法が一番自分自身が成長できると感じています。

ぜひ、皆さんの臨床力の磨き方をコメントしていただければと思います。

※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。


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