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  • 銀髪の居城 あらすじ

    ある牢屋の中、白髪の若い女性は特異体質ゆえ投獄されていた。特異体質は相手の思考を操るもの。衣服はボロボロ、歯も何本か抜け落ちている。看守に尋ねる。今日で私は収監されて何年になるの。言論の自由が禁じられて3年。この世界に言論禁止思想概念を植え付けたのは恐怖政治をしいる者達。私は自由になりたいだけなのに。誰も思考しない考えない、言われたことだけするただの豚。そんな豚は私に使われてればよいのよ!さぁ、この特異体質の使い方もよくわかってきた。聞け豚共今こそ反撃の狼煙を上げるとき。あなた達は自由なの、何かに囚われて良い筈がない。私が導く、さぁ私だけの言うことを聞きなさい。

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銀髪の居城 17話 我らの意思を

 歩兵団は、セーレとヘーゼルを追いかけるが、両者の距離が縮むことはなかった。寧ろ距離が開く一方だ。歩兵団の将は、彼女達の運動能力に畏怖していた。

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    • 銀髪の居城 16話 偵察部隊

      「3年前の戦時下、私とヘーゼルは偵察部隊と共に敵地へ密偵の陽動をしていたわ」 「おい、拘束を解除……ん……」 「口を開かないようにしたわ、鼻呼吸し黙って聞きなさい」

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      • 銀髪の居城 15話 恨まれる

        「エドモンド!?……そんな、彼の娘だなんて」 「パパの敵だ、死ぬセーレ!」

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        • 銀髪の居城 14話 炎天下の避暑地

           セーレとマークは、正面入り口まで到着し、整備士のコーンと再開を果たした。

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        銀髪の居城 17話 我らの意思を

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        記事

          銀髪の居城 13話 戦時下の追憶1

          「さようなら」

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          銀髪の居城 13話 戦時下の追憶1

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          銀髪の居城 12話 教団

          「ハハハ、立派なストーカー発言だな」 「あなた本気で言っているの、こんな出来事は序の口でもっと怖い目に会うかもしれないのよ」 「あなたじゃない、マークだ!セーレがその名前を呼ぶなら諦めるよ」 「ハハハ、上手いね、マーク。セーレの制約を逆手に取るなんて」 「笑い事ではないわよ、クライ。もー、私が人の名前を記憶できない制約を盾にされるなんて」

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          銀髪の居城 12話 教団

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          銀髪の居城 11話 諦めない奴

          「洗脳の女王セーレ様。私こと、サーメスが貴方様を運ぶ命を賜った者です。今、この刃で貴方様の願いを叶えて進ぜます。安心してください。首と体が2つに別れても不要な体は、私が頂戴いたします」

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          銀髪の居城 11話 諦めない奴

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          銀髪の居城 10話 砂鯨の鋏を取れ

          「見てくれ、セーレ走ったぞ」 「そうね、良かったわね」  マークはおじさんのレクチャーを受けて、50分くらいでバイクを乗りこなせるようになった。レクチャーを終えるとマークとおじさんは固い握手をした。 「そのバイクは、今日からお前のものだ」 「ありがとう、おじさん大切に使わせてもらうよ」 「ねぇ、終わったの」  マークとおじさんの会話が終わると、セーレはサイドカーに乗り込んだ。マークとセーレはサイドカーに格納されていたバイザー付きヘルメットを被った。 「よし、準備できた

          銀髪の居城 10話 砂鯨の鋏を取れ

          銀髪の居城 9話 変わり者

          「ここはすごい巨大な要塞都市ですね」 「ザー、ザー、ようこそ最牡へ」 「へぇ、凄いじゃない。この街のどこかにクライがいるのね」 「ザー、ザー、それではこのコウモリへ付いてきてください。以上で通信を終わります」  コウモリ型の機械は、セーレとマークを先導した。一定間隔の距離を保ちながら、道案内を進めていく。工場、住居、展望台、商業施設。1つの自治区として、完成した街の形だった。  暫く、コウモリ型機械の後を追っていくと白い施設に到着した。その施設横の木にコウモリ型の機械は止ま

          銀髪の居城 9話 変わり者

          銀髪の居城 8話 戦時下の追憶

           えっぐえっぐ、少女の泣き声が暗い部屋の中に響く。 「うるさい、セーレ!寝られないだろうが、私達は明日も早いんだよ、早く寝ろ」 「ヘーゼル、あなたには人の心はないの。今日倒した敵の顔が浮かび上がってくるのよ。寝られる訳ないじゃない。頭まで筋肉に侵されてしまったの」 「全く、昨日アーネスが新しい仲間だって連れて来て、年長者という理由だけで私に面倒ごとを押し付けやがって」 「ヘーゼル」 「うるさいわ、小娘!アンタも理解してアーネスについて来たんだろう。なら覚悟も決まっているんだ

          銀髪の居城 8話 戦時下の追憶

          銀髪の居城 7話 笹人

           セーレと旅をして、1週間。彼女のことが少しだけわかってきました。このマーク日記は、セーレにバレると燃やされそうなので、こっそり書いています。ここでは、彼女の特徴を書いています。  その1、道に迷うことが多く、以外と方向音痴。昨日なんて、あっちよって指差した先が崖だったなんて普通にある。俺がいなかったら、どうしていたんだか。  その2、名前を覚えてくれない。出会って1週間とちょっとだが、未だ名前でなくコイツとかアンタって呼ばれる。これも呪いの制約もしくはバカなのか、わからない

          銀髪の居城 7話 笹人

          銀髪の居城 6話 祈りを送る

          「忘れ物もなし」 「セーレ、アンタの顔はもう二度と見たくないね。さっさと行ってくれ」 「ヘーゼル。一緒に戦えないのは残念だけど、それがあなたの選択なら私はその意見を尊重します」 「何だい、柄にもない言葉なんて使ってよ」 「うふふ、どう知的に見えた。じゃあね、ヘーゼル体には気をつけてね」 「お前も気をつけることだね」 「じゃあね、黒髪の綺麗なおねちゃん」 「ありがとう、ミーアちゃん。さようなら」  これより、私の旅が始まる。ここが最初の一歩、まだ見ぬ戦いと出会いが私を待ってい

          銀髪の居城 6話 祈りを送る

          銀髪の居城 5話 なら自由を

           セーレは、ヘーゼルの話を聞いて少し落胆したような顔をしていた。その顔を横で見ていたマークは何か気の利いたセリフでも言ってやろうと思い立っていた。 「セーレ、それは過去……」 「うん、まぁ仕方ないよね。彼がどう考えて行動したのか何か理由がある筈だし。私は3年も牢屋の中だった、彼と私の目線はズレるもの。それによって今は何が真実かわからないしね」 「あの……セーレ」 「うん、何か言った?」 「いえ、何でもないです」  マークはセーレの切替の早さに驚きはしたが、もう少し悩んで俺

          銀髪の居城 5話 なら自由を

          銀髪の居城 4話 始まりの日

          「呪いですか?」 「あぁ、私とセーレは呪いを受けたんだよ」  ヘーゼルはセーレの衣服を脱がし始めた。彼女の体は、拷問を受けていたのか体中傷だらけだった。次にうつ伏せにすると、背中に大きな斜めの切り傷があった。 「久々に見たが、この傷は消せないね」 「何ですか、この大きな傷は」 「この傷は、3年前の傷だよ。相変わらず凄まじい切り傷だね」  次にセーレの体を正面にして、口を開けさせて歯の状態を覗き込むように確認した。セーレの口の中は、虫歯だらけで抜けた歯も複数本あった。ヘー

          銀髪の居城 4話 始まりの日

          銀髪の居城 3話 癒しの力

           暗殺者の1人はセーレに向かって手投げナイフを投げようと構えた。セーレは足の火傷で車椅子のため、その場から動くことができない。   「わわわ、私よりヘーゼルを狙ってよ。力はだいぶ落ちるけど仕方ない、動きを止めよ。Freeze!」  セーレは暗殺者の3人に向かって掌を前に突き出した。3人はその場で硬直し動かなくなった。暗殺者の手からナイフが地面に落ちる。 「すごいよ、セーレ」 「くぅ、やはり全開のときと違ってリスクが高いわね」  マークはセーレを見て驚愕した。セーレの額か

          銀髪の居城 3話 癒しの力

          銀髪の居城 2話 山籠り

           燃え盛る収監所を見つめる銀髪は美しく、深紅の瞳は吸い込まれそうな程輝いている。 「さようなら」 「おい、待ってくれ」 「貴方は誰だったけ」  声を掛けたのは、看守服を脱いだ白Tシャツとジーンズの青年だった。 「俺はマークだ。あんたの監視と世話を命令されていたが、職場も焼けて無職だ」 「そうなの、無職さん頑張ってね。バイバイ」 「おい、待ってくれ。行こうとしないでくれ」 「話すことは何もないわ。貴方は豚から自由になった。檻から解き放たれ自由になった人には興味はないの」

          銀髪の居城 2話 山籠り