銀髪の居城 8話 戦時下の追憶
えっぐえっぐ、少女の泣き声が暗い部屋の中に響く。
「うるさい、セーレ!寝られないだろうが、私達は明日も早いんだよ、早く寝ろ」
「ヘーゼル、あなたには人の心はないの。今日倒した敵の顔が浮かび上がってくるのよ。寝られる訳ないじゃない。頭まで筋肉に侵されてしまったの」
「全く、昨日アーネスが新しい仲間だって連れて来て、年長者という理由だけで私に面倒ごとを押し付けやがって」
「ヘーゼル」
「うるさいわ、小娘!アンタも理解してアーネスについて来たんだろう。なら覚悟も決まっているんだ