世界の隅っこの森の中で
鳥のさえずりも木々の中を通り抜ける風の音もなにも聞こえない。ただここは森の中だと思ってしまう。
自然が香る草の匂いも土の独特なあの香りもしない。だけどここは森のだと思う。
頭上から降る一抹の光。落ち葉が積もった土を昔のかすかな記憶を思い出しながら踏む。でもここは森ではない。
ここは世界の隅っこのさらに奥の方にある。だれもここへは来てくれない。みんなから認知されてもいない。漠然と神様すらもしらない私とあなたの秘密の場所。
ここから先は
157字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?