見出し画像

記憶に残る広告を作るための「無意識」をハックする4つの方法

人の80%は広告を見ていません。今日見た電車の中吊り広告を覚えている人はいないでしょう。人はほとんど無意識に行動しているからです。

ということで今回は「記憶に残る広告を作るための無意識をハックする方法」についてアウトプットしていきます。今回の内容を知れば、広告を作る上で重要な感動を生み出すロジックを知ることができます。

無意識動作に入り込むビジネス

多くのビジネスが人の無意識動作を意識した設計をされています。

今日なぜコンビニでコーヒーを買ったのかを論理的に説明できる人はいないでしょう。気づいたら朝のルーティーンに組み込まれていませんか?

このように僕達は企業に無意識をハックされ、ものを買うように仕掛けられているんです。

不安につけ込まれる心理

「この話を聞くと売上上がりますよ」と言われるよりも「この話を聞かないと倒産するよ」と言われた方が話を聞く気になります。

ネガティブを訴求されると、人は損失を回避するように行動します。これをプロスペクト理論(損失回避)と言います。

このように人の無意識の心理状態を理解しておくことが、マーケターには必要なのです。

本題に入りますが、具体的に無意識をハックする4つの方法をお伝えします。

①色で消費を促すカラーマーケティング

色の持つ効果で回転率や集客を得る事ができます。これをカラーマーケティングと言います。

画像1

例えばショッピングサイト「楽天」といえば赤です。赤は気分を高揚させる働きがありますので、目的外の商品購入(衝動買い)の促進に効果があります。

黒は収縮色と言われ、引き締めて目立たせる効果があります。実際のものよりも重く感じさせる効果があり、強さや権力など力を感じさせたい時に効果があります。

このように色が持つ効果を活用することも無意識をハックする上で有効です。

参考URL:代表的な色のイメージと性質・色の意味

②感動を生み出すSTARの法則

STARの法則で解説する4つだけを意識して広告に取り込みましょう。

STARの法則とは下記の頭文字を取った言葉です。
SENSE       → 美/快
THINKING → 理解/納得/発見
ACTING     → 努力/達成/上達
RELATION → 親切/一体感/尊敬

SENSE

5感を刺激する方法がないかを考えましょう。

例えば、アップテンポのBGM(聴覚)がかかった松屋にいると早く食事を済ませてしまう。毎朝コーヒーの匂い(嗅覚)と苦味(味覚)を求めて、コンビニでコーヒーを買ってしまう。誠実な印象を与えるために青いネクタイをつける(視覚)。

ちなみに誰の話かは忘れてしまいましたが、広告代理店のコンペに挑んだ弱小代理店の話で、配布する資料に少量の香水をふって配ったところ、見事に強豪代理店を押しのけて受注ができたという実話があります。

THINKING

相手が知らない新しい学びを提供しましょう。料理を提供する時には人の知らない情報も教えてあげると良いです。

ACTING

昔貧乏だった人が成長して立派になる。片親に育てられた主人公が努力して成功を掴む。ディズニー映画のストーリーのような展開は感動を与えます。不幸な主人公などネガティブに人は共感します。

RELATION

高級料理店ではテーブル担当がご挨拶に来たりします。このように食事の提供だけではなく、人間的関係を提供する方法を考えましょう。

このSTARの法則全てが取り込まれているコンテンツのひとつに子育てがあります。我が子の誕生から成長のストーリーに立ち合い、新しい学びを得られ、人間的関係が作られ、抱っこしたりハグして5感を刺激されます。

4つの要素全てが盛り込まれているので、子育ては感動します。子育てをテーマにした映画などの作品にも感動します。

③シンプルマーケティング

読むのが面倒、アクションするのが面倒なサービスは人が離れていきます。

Appleの広告は常にシンプルです。

画像2

Amazonは購入に至るまでわずか3クリックです。このようにメッセージやアクションはシンプルに設計することが大事です。

商品名の下にズラズラと強みが書かれているサイトよりも、Amazonのようにレビューと星の数で表現してくれた方が人は購入したくなるからです。

広告を作るときはワンメッセージにしましょう。あれもこれもと詰め込みすぎるのは厳禁です。

④演技に参加させる

最後は、人は理由を分かって買うのではなく、演技に参加させられて買っているということがあります。

例えば神社のお参り。日本人のほとんどは無宗教ですが、初詣に行き行列に並んでお参りします。なぜ神様に拝んでいるのか理由をわかってやっている人は少ないでしょう。無意識の行動です。

無意識の行動を促すためには、「みんなにやってもらうこと」が必要だからです。

例えば、有名なコピー機の実験があります。行列ができているコピー機に割り込む際、「先にいいですか?」と言って割り込むとほとんどが断られます。

しかし、ハーハー(演技で)と急ぎながら、「先に使わせてもらっていいですか?」と伝えると前者よりも42%多く割込ませてくれたそうです。

この実験から分かるように人は理由を求めていません。この商品は「○○だから買った方がいい」と合理的に説明するよりも、買う人の行列に並ばせる(演技に参加させること)の方が購買意欲は高まることがあるからです。

最後に

いかがでしたでしょうか。このように人は無意識で行動し、無意識でサービスや商品を選んでいます。マーケターは無意識をハックする方法を学び続けなければなりません。

この記事が参考になった方はぜひフォローをお願いします。このnoteでは毎週、マーケティングに関する役立つ情報を発信しています。ぜひ応援してくれると励みになります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?