言いたいこと言えずに後でモヤモヤするときの4ステップ

序論

問題はいつもじぶんにあります。あいてをかえるのは、とてもほねが折れます。

ですから、じぶんがかわるほうがらくです。そして、じぶんが生まれかわると自信を持つことができます。
自信がつくから、やっとあいてをかえることができるのです。

今回は、「その場で言いたいことが言えず、あとからいやな思いをする」という問題についてです。


1. 問題: 言いたいことが言えずモヤモヤする

言いたいことが言えなくて、あとから嫌な思いをすることがありませんか。たとえば、会議や会話のなかで焦ってしまい、うまく発言できなかったり、そのことで自己嫌悪になってしまうときのことです。


事例: DVと無力感

おさない頃に親から理不尽にしかられ、すこしの口答えでさらに暴力をふるわれた経験がある彼/女。

そのせいで、いまでも他人から詰められると口をとざしてしまい、いつまでたってもこころの中でモヤモヤしたままでいます。

あとになって何もできなかったじぶんを思いかえして、いつも嫌気がさしてしまうのです。


2. 原因: 幼いときのトラウマ

この問題の原因は、幼少期のかなしい原体験にあります。親から理不尽にどなられたり、なぐられたりしたのが、いまの行動パターンに影響をあたえているのです。

彼/女は発言せずにいることでコトが過ぎ去ることを望むクセがついていたかもしれません。

原体験の振り返り

おさないころの経験が、いまの行動パターンに影響をあたえていることに気づきましょう。彼/女の場合、親におこられたり、殴られることが発言のじゃましているのです。
その結果、あとで自分に嫌気がさす状況をつくりだしています。

いったん開き直ってみます。

「そうだよ、だまってやりすごしたくて、しかたがないんだよ」

「なぜなら、暴力をふるわれたくなかったから」

3. 意思: 一生をこのまますごすのか

原因がおもいあたれば、それを消滅させることでいやなおもいをしなくなるはずです。具体的には、幼少期のトラウマを理解し、その影響から離れましょう。


自己認識と理解

原因がわかった後、自己認識と内省を通じて、それが現在の行動にどのように影響しているかを知ります。自分が発言しないでいることで、コトが過ぎ去ることを望むクセが、実はじぶんを守るための無意識の反応であることに気づきます。

変化の可能性

原因を理解し、それに対処することで、あとから出てくるいやな思いを減らすことができます。

むかしのじぶんと、いまのじぶんをさぐることで、経験にもとづく反応を変え、新しい行動パターンをつくりだすことができます。

4. 方法: あらたなじぶんにワクワクと安心

自己認識と内省の実践

〇過去の体験をおもいだす:
トラウマを再確認し、その影響を知ります。重大なことはおもいだせます。

つらかったら無理しない範囲で、やってみます。

それはむかしのすぎさったじぶんです。いまのじぶんではないので、すこしはなれてみてみます。

〇行動パターンの理解:
いまの行動を振り返り、トラウマがどのように影響しているかを理解します。

この事例では、口答えをするとなぐられてきたから、言いたいことがあっても言わないでいてしまう。

建設的な対処

〇コミュニケーションスキルの向上:
ひとりで予行練習をして、どんな相手にも建設的に発言する方法を学びます。

まえむきな発言なら、だれも怒りません。
そのためには、

  • ウソじゃない

  • きたないことばじゃない

  • 言う相手がまちがってない

  • 言うタイミングがまちがってない

の4つだけおさえておけば大丈夫です。

〇心の中の和解:
じぶんにつらくあたってきた親をゆるしてあげます。いまはまだむずかしいとおもったら、少し先のばしにします。

殴ってきた相手に「気が済んだ?」と聞いてみます。そうしたらもっと殴ってくるかもしれません。

それでもゆるします。どこまでいっても、ゆるします。

だれでも間違えます。だから、ゆるしてあげてください。

ゆるすと、こころがほぐれていきます。
無意識のこうしなきゃいけない、という思いがなくなります。



結論

「言いたいことが言えず、後から嫌な思いをする」という問題の根本原因は、多くの場合、過去のトラウマや経験にあります。

「ほんとは〇〇したいのに、✕✕してしまう」

これを理解し、自己認識を深めることで、問題を解決する道が開けます。

言いたいことを言うためには、建設的な対話技術を習得することが、表面的な対処方法です。

他人をゆるせないじぶんから、他人をゆるせるじぶんに生まれ変わる、というのが奥のテーマです。

継続的に、少しずつ、やってみます。

過去の影響を克服し、嫌な思いをしなくなる未来にワクワクしてみます。

その希望があることにホッとしてみます。

その気持ちがじぶんを助けてくれるのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?