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第一回公演プログラム発表&アーティストコラム

---What's New---
-アウフタクトコンサート完売
-第一回公演の全プログラムと出演者を発表

<アウフタクトコンサート完売しました>
おかげさまで、アウフタクトコンサートのチケットは完売いたしました。ご購入下さった皆様、ありがとうございます。
ネット視聴は引き続き、当日まで受け付けております。また併せて公演ブックレットもPDFファイルにて販売しておりますので、ご興味おありの方は下記アドレスよりご購入下さい(会場にお越しの方には、当日配布いたします)。
ネット視聴券・ブックレット購入先 : https://projectnaka.stores.jp/


<第一回公演の全プログラムと出演者を発表しました>

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当プロジェクトの旗揚げ公演となる第一回公演のプログラム、参加アーティストをすべて発表いたしました。魅力的な内容、そしてアーティストがが勢ぞろいしています。テーマは「めぐる」。アート同士が組み合わさって生まれる世界とは、一体どんなものなのでしょうか。チケットの発売は12月5日。皆様ぜひ新しい公演の形を見にいらしてください!
プログラム、アーティストの詳細は下記をご覧ください。
ラインナップ:https://www.projectnaka.com/line-up
参加アーティスト一覧:https://www.projectnaka.com/2021

参加アーティスト 集合


---Column---
参加アーティストコラム、第4回はソプラノの櫻井愛子です。 今週末のアウフタクトコンサート、そして第一回公演のVol.3に登場します。会場での歌声をぜひ体感してください!

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 今年の夏はずっと身体が重かった。外は灼熱につき、クーラーのついた家に閉じこもっていた。気温が過ごしやすい26度ほどに設定された部屋の中なのに、身体が鉛のようだった。毎日3食作り続けていた頑張り屋の母も、日に日に顔がやつれていった。      

 家に閉じこもり続ける限界が近づいていたある日、Go to トラベルから仲間外れにされた哀れな東京都民(※10月から晴れて仲間入り)である我が家族は、東京の唯一の村である檜原村でつかの間の小旅行を楽しむことになった。
「他にどこも行くところがない」と半ば諦めの境地で檜原村を選んだが、結果から言うと、最高だった。いろいろおススメしたい場所があるが、このコラムは旅行雑誌に寄稿しているわけではないので割愛する。一か所だけ、「都民の森」での体験をシェアしたい。

 檜原村には「都民の森」という森がある。森というのは名ばかりで、実際駐車場から降りてすぐに坂道、そして階段が続く「山」である。引きこもりすぎて足の筋肉は消え去っていたのでゼエゼエ言いながら階段を上りきると、「木材工芸センター」があった。
 檜原村は山に囲まれた緑と水が豊かな土地で、木材の産地であり、その環境の良さから移住する工芸作家もいるそうだ。このセンターではなんと、無料で木工を体験できる。

 我々はキーホルダーを作ることにした。好きな型を選ぶところから個人のカラーが出るものである。社会人約40年の父は犬、声の大きい母は雌鶏、自由人の私は鳥、クリエイター気質の妹は鳥を背に乗せた犬。妹は既成の型を使わず自分でデザインし、職員さんに褒められていた。

 木の板に型を鉛筆で写し、電動糸のこぎりで大体の形を切り出して、後はひたすらヤスリでやする。このやする作業が非常に楽しい。会話もそこそこに自分の作品をやすり続ける。段々「禅」のような感覚になってくる。同じ作業を集中してやることって、気持ちいい。
 作業に没頭しながら、この作業ってコンサートへの準備に似ているな、と思った。出演者各々が好きな曲を選び、目指す形に向かって自らの作品をやする。最後にどんな手触りになるのか、やする本人にもわからない。

 このやする作業は終わりがないので、各々諦めの線引きをする。器用な父と妹の作品は、細部まで滑らかでつるつる。母と私はやすりづらい細かいところはある程度は頑張るが最終的には気にしない(不器用なので笑)。
 最早愛着が湧いて撫でてみると、木の独特の表面の滑らかさがあたたかく感じられる。鼻を近づけてみて初めて気づいたが、ヒノキだった。これがタダなんて、さすが東京都。

 木工体験を楽しく終えた後も沢山の自然とふれあい、涼しく美味しい空気をたっぷり味わって、帰る頃にはすっかり身体は澄んで軽くなっていた。ありがとう檜原村。また行きたい。
 自分たちのコンサートもそんな風に感じていただけたらどんなに幸せなことだろうか。今は「自分の演奏のやすりがけ」に、日々心を砕いて向き合っている。会場でドキドキしながらお見せする日を楽しみに待ちながら。

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