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支援プログラム採択&コラム

Project NAKAはクラシック音楽と他分野アートのコラボレーションを試みる企画です。第一回公演が2021年3月6日、7日に下北沢・アレイホールにて行われます。ぜひご来場ください!

---What's New---

<東京藝術大学アート・ルネッサンス支援プログラムに採択されました>

対面芸術鑑賞会を十分な感染予防対策を講じて行い、芸術活動再開に向けて積極的に取り組んでいる東京藝術大学の出身者への支援、東京藝術大学アート・ルネッサンス支援プログラムに採択されました。第一回公演にも計9人の在学・卒業生が参加します。美術・音楽両学部の垣根を超え、また他校出身者も含め、新しいパフォーマンスの形を提案します。皆様ぜひご来場ください!

チケット購入先→https://projectnaka.stores.jp/


---Column---

今回のコラムは、ヴァイオリニストの犬嶋仁美さんです。新たに出演決定となりましたが、当企画への思いをご一読ください。

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今回私が出演いたします、「Vol.1 バッハ、バルトークのヴァイオリンソロ作品とコンテンポラリーダンス」は、ダンサーの上田舞香さんとの共演になります。バイオリニストもダンサーもそれぞれ一人ずつ、というこのようなプロジェクトは私にとって初めての試みですが、個人的にはダンスを観るのが好きなので非常にわくわくしております。ところで楽器奏者の私がダンスを見るのがどうして好きなのかを考えてみた時、(たいてい音楽に寄り添った振付がされていて)音や音楽がよりリアルに立体的に感じられるから、というのは一つの理由であるように思います。私が一人の聴衆として生の演奏を聴くとき、一つ一つの音が、押し寄せてくるフレーズが立体的なものとして知覚することがよくあります。宙に音という3Dの物体が浮かんでいたり、または地面に落ちているように音が見える(聴こえる)時もあります。ダンスを観ることで、時に音や音楽の裏側や奥底に潜む表情に、ダンサーの身体の動きによって気づかされることが結構あります。音源がCDであっても、知っている曲であっても、そのようにはっとする瞬間があり、ダンサーの動きに引き込まれて鳥肌が立つことはしょっちゅうです。人間の肉体の動きによって、音や音楽にまとわりつく空気のスピード感や、帯びている熱を感じた時は、私にとってこの上ない非日常的感動体験です。一方で現在、新型コロナウィルスに翻弄される世界の状況そのものも私たちにとって「非日常」ではないでしょうか。いまだに私は、悪夢を見ているだけなのではないだろうかと、時々思ってしまいます。この状況を「新しい時代の日常」として前向きに懸命に生きる人々が、時に芸術の非日常的空間で、少し立ち止まったっていいじゃないかと思うんです。今回の公演で、ダンサーの上田さんと創り上げる世界は私にとっても未知の領域ですが、観客の皆様がそれぞれに感じられるものを大切にして頂きたいと思います。そして共演によりバッハとバルトークそれぞれの作品で、今まで見えなかった側面が見えてくるのか、楽しみです。
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