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From Purpose to Action実際どうなの?MINT修了生とリアルトーク!いかに”パーパス”と”外の順応性とのバランス”を見出すか

日本の労働人口減少に伴い、定年+20年働く世界が来ることや先が見えない不安定なVUCA時代で今までよりも自主的な働き方が必要とされており、自分自身のパーパスを見出すことは今、世間でも注目されています。

一方で、パーパスを見出して終わりではなく、その後行動に移していく中で、パーパスに紐づくpassionやmissionと外の順応性に関わるprofessionやVocation(自分は何をして対価をもらっていくのか)のバランスをとる難しさを感じている方も多いのではないでしょうか?

今回は実際にパーパスを行動に移しているMINT修了生との対談でバランスの取り方などを聞いてみました!

パーパスに紐づくpassionやmissionと外の順応性に関わるprofessionやVocation(自分は何をして対価をもらっていくのか)の重なり合い

【登壇するMINT修了生】
・幸塚法明さん(1期生)=づかさん
 :メーカー勤務、複業を経て本業先で兼務をしパーパス体現中
・寺田有児さん(1期生)=ゆうじさん
 :IT会社経営、自身の事業をパーパス型経営に転換中
・榎本知史さん(3期生)=トムさん
 :様々なパラレルキャリアを通してパーパス体現中
・藤井千佳子さん(4期生)=ちかこさん
 :会社役員を経て、現在はパーパスをフルで体現、模索

ー今回はこの4つのトークテーマについて話していきたいと思います。
 まずはみなさんのパーパスからお聞きしていきたいと思います!

づかさん)
 パーパスは「楽しく一緒に成長し続ける」です。
今まで僕はThe昭和な生き方をしてきて、たくさん勉強していい大学に入って大手企業に就職すれば幸せだと思っていました。でも実際に会社に入ってから、成果は上がらず、仕事に情熱も持てない日々を過ごす中で、もやもやした気持ちがありMINTに参加して、仕事の姿勢も言われたことだけやればいいという受け身から積極的になりました。
 自分がイキイキした瞬間は「みんなでやること・みんなで成長すること」だったのでエンジニアという本業+様々な複業(人材育成団体やMINT内でのコーチング、会社でも人事を兼任する等)にチャレンジしています。

づかさん

ゆうじさん)
 パーパスは「愛に溢れたまま自由を体現し伝播させる」です。
私自身、会社を経営しているので組織がうまく回らないことや人がついてこず、人間関係に悩み、苦しんでいました。またお金があれば幸せという自分の価値観を信じて疑わない節もありましたね。
 そんな中でMINTに参加すると、自分の知らない世界や価値観に出会い、自分自身が「元々愛情深い人間なのかも?」とか「成果を求めることに執着していたな」と気づき、自分の大事にしていた価値観が表面化しました。

トムさん)
 パーパスは「人間の本来性への回帰を促す」
要は人が本来持っているものに気付く世界を作っていきたいということです。
僕自身がセクシャルマイノリティであることに加えて、自分の納得できないことはできないという性格もあり、2重にも3重にも生きづらい人生でした。転職も繰り返したし、辛酸もたくさん舐めてきましたけど、その分、自己認識や自分の強みはハッキリしました。

ちかこさん)
 パーパスは「全て超えて現れる黄金の世界を冒険し続ける」
人生の半分以上、ダンスをやってきて同じくらい夢中になれるものを見つけたいと思って、MINTに参加しました。MINTに参加して、自分が冒険し続けることへ意識を向けていなかったことに気づきました。大切なことは自分の中にちゃんとあったんだ、ということを再認識出来ました。今は教育プログラムとして、身体表現のワークショップを実験的にやっています。

ーみなさん、ありがとうございます!
 みなさんはパーパスを持って、どんな風に踏み出したのでしょうか?

づかさん)
 小さく手広くやりました。MINTのコーチングや会社でマインドフルネスのコミュニティを作ったり、複業先にオファーしてリーダーシップの研修の作り方や会社の中で本業のエンジニアに加えて、人事を兼務したりしています。コンフォートゾーンから離れて、一歩大胆な行動を取りました。

ー成功しなくてはならないではなく、まずはやってみることが大事ですね。

ゆうじさん)
 最初の一歩はMINTのインパクトデーのテーマ作成です。これはみんなに通じるのか、と。経営に関するテーマだったので、自分の取引先へプレゼンしたり、自然と動き出した感じでした。まずはできるところからやってみました。

ー自分の仮説を人に伝えてみて、どういう反応なのか?共感してもらえるのか?を実験した、ということですね。共感してもらえれば、自信にもつながりますね。

トムさん)
 小さく気軽にやってみることですかね。例えば、SNS発信、noteをまとめてみる、自分のパーパスと会社のミッションが一致したら会社へ会いにいって話を聞いてみるとか。やってみてうまくいかないことはフィードバックして次にどうするか考えています。
 大事にしているのは自然体で気軽に、自発的にということですね。

ー楽しく気軽に自然に、は大事ですね。

ちかこさん)
 インパクトデーでの有識者の方への発表がきっかけでした。自分の考えが受け入れられるのか心配だったのですが、ポジティブなフィードバックをもらえて、自分の考えが間違っていないことを認識して小さいことから始めました。
今はMINTの中で出会ったデザイン思考の方と気軽にプロトタイプを作成しています。トムさんもおっしゃっていたように「自然に流れに身を任せています」

ー人からの共感で一歩踏み出す勇気が持てた、ということですね。

WEB参加者の方より質問)
 パーパスが明確になっていても、どこかで「めんどうだ」「忙しくなりたくない」という気持ちとせめぎあい、行動にブレーキがかかるのですが、そういった葛藤はありませんか?

トムさん)
 僕自身は葛藤も踏まえて、フィードバックだと思っています。面倒だと思う=自分がやりたいことではない?パーパスと合わない?など考えて次に繋げます。
変にダイエットみたいに決めを作らず、葛藤や中途半端な中庸を楽しむことですね。それも大事なことなのかも、と個人的には感じています。

ートムさんありがとうございます。他の方はいかがでしょうか?
 忙しくなりたくない気持ちとパーパスを実現したい気持ちとどう向き合いましたか?

ちかこさん)
 私もトムさんと似ていて、めんどくさいと思ったらしたいことはする、したくないことはしないとしています。
 パーパスは物事をやった後に「これパーパスに沿っている」とか後から振り返ってわかることも多いので、目の前のことではなく経験から感じる・確認することでパーパスを深め育てていく感じです。やった時の感情や気持ちも全部受け止めています。

ーお二人ともありがとうございます。
 ここからは次のテーマでもある、パーパスを見つけた後にぶつかった「外の順応性」との壁も合わせてお話していきたいと思います。

づかさん)
 面倒なこと、結構ありますよ。やる前は思わないんですが、やっているうちに忙しくなります。結構やりたいことを詰め込んで、パンクする寸前で面倒だな、忙しいと思ったら、やりたいことは自然に残したくなるので、やりたくないことを削っていきます。やってから手放したものはたくさんあるので、やりたいこと、やりたいものを残して優先順位をつけました。
 外の順応性との壁は本業エンジニアでは自分のパーパスの100%は活かせず、出来ないことはあるけれど、新人の育成や同僚との雑談で自分が関わる人がイキイキと仕事するためにはどうしたらいいのか、自分のやりたいことなので自然に考えるようになりました。新人教育も任せてもらって、その中でのコーチングや会社の中で自分がやりたいこと、できることをこっそりやっている感じですね。

ーなるほど。時間の使い方、優先順位を決めてやりたいことが明確になったらやるということですね。

ゆうじさん)
 実際、業務ではパーパスと関係ないこともたくさんやっています。パーパス寄りの仕事をするためにはお金も必要だし、人間関係など関係性も必要。でも、パーパスと関係のないことをする時の物の見方は大きく変わりました。様々な人と関わり、仕事をする中で関わる人への見方も変わりました。例えば、この人のパーパスは何かな?とかパーパスフルに生きている人だな、とか。
 あとは逆にこういう組織にしてはいけないとか見れるようになって今までよりも、視座が上がりました。パーパスと関係ある壁も見えています。パーパス寄りのことをやりたいと思った時にパーパス以外と関係しているという接点や仕組みづくりなどですかね。

ーパーパスで生きると視座が上がって、今まで見えていなかったものが見えるということですね。ある意味、新たな壁ができている状況ですね。

トムさん)
 壁を感じる予兆があれば、自分にはここが足りていないのかというフィードバックになりますね。僕自身はパーパスに共感したことしか仕事にしないと決めているので、それを持っていると社内政治とか忖度は自分の中で譲れなくなりますね。
 逆にパーパスに繋がるなら、手段はなんでもいいと思っています。目的がずれる=壁を感じると思っているのかもしれないです。そういう意味では自分の納得のいかないものへの割り切りは難しいかもしれないです。

ー自分のパーパスが明確になればなるほど、自分の意志は強くなるし、共感できないことは順位を下げていくことができるということですね。

ちかこさん)
 ソフトとハードがあって、ハードの当たり前みたいな考え方を見直しています。多くの人が経済>やりがいでお金を得るという方程式に問いかけを自分でしています。ソフト、ハードのバランスが取れて回るのが心地よい経営なんですが、私たちは経済の中で生きているからその中でパーパスフルに生きていくには工夫が必要ですね。

ーより深堀、自分のパーパスと社会の在り方が際立ってきているということですね。

ー外の順応性と向き合っていく中でバランスはみなさんどうされているのでしょうか?

づかさん)
 順応できていないですね。今バランスを考えているところですね。パーパスを発揮できる=◯%、仕事として=◯%と割り切ることですかね?
 自分自身がサラリーマンとして仕事しているのでお金とパーパスの線引きをしつつ、使い分けは必要だと思っています。もちろんパーパス寄りのことは増やしていきたいし、チャンスがあれば手を上げてチャレンジすることや仕事の幅を広げて、自分の大事にしていることを言い続けていきたいです。

ーライフステージの変化で外の順応性とパーパスのバランスも変わってきそうですね。そこは変化しそうでしょうか?

づかさん)
 もちろんライフステージの変化での見直しは必要だと思います。仕事での役割の変化もそうですし、仕事自体が変わることもあるでしょうし、その辺りは模索して変わればパーパスを体現できるように自分の中で仕事を探していきたいですね。

ーライフステージの変化があっても、自分の内面は変わらないということですね。パワフルなお言葉ありがとうございます!

ゆうじさん)
 バランスが今もとっています。やりたい仕事とパーパスを作る前からやっている仕事もありますし、それはもちろん継続しています。少しずつ物事を動かしています。パーパスに沿っていないものは少しずつパーパス寄りの影響を与えていますが、基本は分けて考えています。個人的にはリアルにそういうことが大切なのではないかと思っています。実際に家庭や会社もありますし、リアルな現実もあります。パーパスを見出す前のリアルな仕組みもしっかり理解しておく必要があると思っています。

ーなるほど。実際にパーパス起点に生きていくことは変わらないけど、キャッシュフローを回す現実もありますね。ゆうじさんは今後どうしていきたいですか?

ゆうじさん)
 自社の経営自体はパーパスの方向へ舵切りをしますが一方で生活のために仕事していることもあります。パーパスやこういう風に仕事したいと自発的に動いていけるような環境を作りたいし、そういう人を育てて広めていきたいですね。

ーパーパス経営は変わらないし、そういう環境や人への思いも変わらないけど、現実もきちんと理解しておくということですね。

トムさん)
 今まで抽象的なお話が多かったので、テクニカル的なことを3つお話しします。
①ポートフォリオ的な考え=収入源の分散で安心感、順応性が高くなると思います
②身軽にしとく=生活のコストを上げない
③パーパスに近いところでできるだけ市場価値の高い仕事をすること、スキルを身に着ける
 バランスに関しては「大変」と「変えたくない」という葛藤を楽しむ、くらいでいいと思います。パーパスとは本来あるものなので、自分のプライドと自分のパーパスなら時間はかかるかもしれないけど、絶対パーパスが勝ちます。そのために僕自身は自分と対話する時間(ヨガやマインドフルネス)をつくっています。その中でどんどんパーパスが勝って、自然体の自分が見えてきます。パーパスが勝つ過程も楽しみつつ、自然体で動いていくことですね。

ー実践的で参考になるお話ありがとうございます!収入源の分散や生活コストを下げるといったリスクに備えること+市場価値の高い仕事をすること。さらには自分と対話する時間を作って、自分の中の恐れやプライド、焦りが出てくる。これが出ている時は効果的な意思決定はできないので、自己認識できるよう内省をくり返すことでパーパスが勝つ瞬間をまつということですね。

ちかこさん)
 ファイナンス的なこと=自分の生活で必要な最低限を知ることや生きる上で一番大切なことは何か?を知ることと収入を分散させることは大事だと思います。私自身、様々な人と関わることで世の中が流れる方向性がわかりますよね。その上で世の中の仕組み(住民税とか所得税とか)を自分で積極的に知りに行くことで今の仕組みを否定せず使っていきながら自分のやりたいことを進めるのがいいと思います。

ーみなさん、ありがとうございました。最後にみなさんが目指すものを教えてください。

ゆうじさん)
 自分はまずどこへいきたいのかも大事ですが自分が作り上げたい世界をイメージした時にやっぱり事業をやることが好きでその結果、様々な人が自分のパーパスに沿った生き方をイキイキできる仕組みを作り広げていきたいです。

ー残りのゆうじさんの人生をかけて、自分が実現したい世界を作っていく。素晴らしいですね。パーパス型経営が社員に広がり、ゆうじさんが体現される。大尊敬です!

トムさん)
 みんなが自分の人生に納得感を持つことですね。パーパスを見出すことかもしれないし、自分のフィットする場所に1人でも多くの人がいる世界。今の自分の状態を認めつつ、楽しんで味わうことが縁や偶然の出会いに繋がると思っているし、自分でも感じているので。

ーパーパスを自然に体現すること=自分らしさであり、自分のパーパスと向き合って世界を作り出すということですね!素敵なお言葉ありがとうございます。

づかさん)
 自分の価値観や自分の譲れないものを見つめ直すことで成長は大前提にあるのかも?という思いも出てきて、成長の次は「夢中になれること」かなと考えています。好きなことは成果も出るし、苦しく辛いけど楽しいもので充実感もある。みんなの夢中をみんなと体現したいです。

ー自分の信じる価値観に忠実に生きて、自分の信じるところへ自然体でやっていきたいということですね。

ちかこさん)
 以前と違う選択を自分でしていることが心地よいので進んでいった後振り返って、何が見えるか楽しみです。新しい選択で見えなかったことが見えて、続けることで生きがいややりがいも創造されていくと思っているので、そんな世界を体現したいですね。

ー今、パーパスに沿った行動を続けることでアップデートさせて、変化や進化を前向きに楽しむということですね。素敵です。

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