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驚きのリパーパスプログラム #レポート

Project MINTの新しいリトリートプログラム、「リパーパスプログラム」in 地獄温泉 が5月31日(月)~実施されました。

第2期生でもあり、このプログラムにも参加した原田高裕さんが、リパーパスプログラムの様子をレポートしてくださいました。

リパーパスプログラムへ参加した理由、参加してみての感想、そして今感じているご自身の変化などプログラムの様子とともにお伝えします。

原田

原田高裕(はらだ たかひろ)
私は学生時代に日本の右肩上がりを実感したいわゆるバブル世代で、1991年に大学卒業後、大手広告会社へ入社し、マーケティング・営業・投資審査・コンプライアンス業務に携わり、昨年12月に早期退職しました。現在は個人事業主として「中高年サラリーマンの自立支援プログラム」を実践する合同会社の業務を受託しています。家族は妻、7歳の息子、5歳の娘で、趣味は旅行、ゴルフです。

<Project MINTへの参加理由と成果>

 まず、私がProject MINTの10週間プログラムに参加した理由は、30年間勤めた会社を早期退職したことを機に、自分としっかり向き合う時間を作り、残りの人生の目標を見つけることでした。
 代表の智恵さんをはじめ、0期生、1期生の皆さんで運営しているMINTは、ほんとうに居心地の良い、そしていろいろなことに気づけるコミュニティです。2期生のメンバーもみな個性的で、それぞれに異なる背景や目標を持ちながらも、互いを尊重し合い、密度の濃い10週間を一緒に過ごすことができました。

 人生初のコーチングもとても良い経験で、コーチに自分の話を聴いてもらううちに自分の考えが整理できました。同調圧力の強い日本社会で自分の気持ちに正直に生きることは優しくはありませんが、人々が長く続く信頼関係をつくるためには、気持ちを伝え合うことが大切と考え、パーパスは、「正直に生きる気持ちを尊重する」としました。

 私のインパクトデーの発表テーマは「高齢男性の孤立を考える」でした。コミュニケーションが上手いとはいえない高齢男性が孤立しないためには、ミドルの段階から仕事以外で良好な人間関係を持つことが大切で、企業や国がそのための支援を行う必要があるのではないかという内容です。


<なぜリパーパスプログラムに参加しようと思ったのか>

 MINTの10週間が終わり、私はパーパスを軸に高齢男性の孤立を抑制するための活動を始めるべく、男性の孤立や男性学に関する本を数冊読み、中高年男性の意識調査結果をネットで集め、有識者の方々とも意見交換をさせていただきましたが、具体的なプランを考える段階になると、なぜか筆が進みませんでした。
 moonlighting期間中でしたので、MINTのコーチに相談したところ、「サービス対象となる男性はどういう人ですか?」「どういった準備が整えば、よし進めようと思えますか?」「自分がつくるとしたらどんなコミュニティにしたいですか?」など、たくさんの気づきにつながる問いをいただきました。
 そして、自分は多様性を十分受容できていると思っていましたが、実際には全くそうでないことに気づきました。

 私は幼少期から父と折り合いが悪く(といっても私が一方的に父を嫌い、会話を避けているのですが)、しかも父の言動と似た言動をする人までも反射的に拒絶してしまう悪い特長のせいで、常に自分の言動が偽善的に思えてしまい、活動を始める前にもう一度自分と向き合いたいと考えるようになりました。
 そんな時にこのリパーパスプログラムの運営に関わっているMINTの2期生のYASUSHIさんからお誘いを受け、二つ返事で参加を決めました。

 余談ですが、参加に際し唯一の障害は日程でした。個人事業主とはいえ、私には7歳と5歳の子供がいるので、平日4泊5日の行程は、妻にワンオペを強いることとなるからです。妻からすると、ついこないだ終わったMINTのプログラムにまた参加し、おいしい食事と温泉三昧というのは、まあいい気持ちはしないですよね。妻は比較的寛大な方ですが、冗談半分で「要するに女と温泉に行くってことでしょ」と言われてしまいましたが、最後はスムーズに送り出してもらえました。感謝です。

<リパーパスプログラムの感想>

 さて、ようやく感想ですが、まずは素敵なプログラムを組んでいただいたMINTの皆さん、毎日3食おいしい料理を作ってくれた料理研究家のYURIKOさん、5年前の熊本地震から復興し、ようやく営業を再開された地獄温泉清風荘の河津さんに感謝したいです。

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(料理研究家YURIKOさん)

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(清風荘河津さん)

 静寂の中に鳥のさえずりが聞こえる中、温泉に入り、朝ヨガから始まる1日は最高です。YUKO先生のすべてを優しく包み込むような声が素晴らしく、とても穏やかな気持ちで朝の時間の過ごすことができました。東京に戻ってからも太陽礼拝のポーズだけは続けているのですが、YUKO先生の優しい声が耳に残っています。

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(朝ヨガの様子)

 朝ヨガの後は、フレンチトーストや塩麹しらすごはんやトマトチーズトーストといった、プロならではの濃すぎない絶妙のバランスで味付けされた朝食をいただき、午前中のワークを始めます。
 午前中は外で体を動かしたり、自分の原体験を自然の素材で表現したりと、趣向を凝らしたワークや、山に囲まれた環境を満喫しました。

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(屋外でのワークの様子)

 室内のワークを行う場所は、100畳はあろうかという江戸時代の木材を使った骨組みで作られた開放的な大広間のようなスペースで、畳に座ると自然と素直な気持ちで自分と向き合うことができました。

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(室内での対話の様子)

 そして、午前中のワークが終わる頃にはおいしいお昼ごはんが用意されているという最高の環境です。

 午後は本格的に自分と向き合うワークが中心です。毎日違った手法で、幼少期の出来事や正念場などを深堀りしたり、自分の理想の状況やそれを阻害する行動を探求したりしながら、パラダイムシステム図で自分のメンタルを分析したりしました。
 そのほか、レゴで最悪の一日を表現するワークをしたり、硫黄の匂いがプンプンする70℃の温泉の源泉を観に少し山道を登ったり、ささっと温泉に入ったりと、楽しいとしか言いようのない毎日を過ごしました。
 もちろん夜ごはんも感動です。お魚メインのYURIKOさんの料理や清風荘さんが用意してくれた地元の野菜たっぷりの鴨しゃぶも最高でした。

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(YURIKOさんによる毎食の絶品お料理)

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(地元食材を使った鴨しゃぶ)


<私の内省に役に立ったこと>

 震度6強の熊本地震で道路が崩れてしまったままだったので、2年間は土砂に埋もれた旅館を放置するしかなかった話や、そうした状態でも営業再開に向けた準備を続けていたという河津さん力強いお話には感銘を受けました。また、河津さんは、ご自身の幼少期やご両親をはじめとした親族との関係性といった、とても深い話まで独特の語り口調で話してくれました。

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(河津さんを囲んで)

 私はいろいろなワークを通じて参加者や運営メンバーから各自の深い話を聴けたことが、自分が内省をするうえで最も効果があったと思っています。日常の喧騒から離れた穏やかな気持ちの状態で、苦労話や親との確執、恵まれているとは言えない環境などの話を聴くと、人はみな過去を抱えながらも気持ちを整えて毎日を過ごしていることが分かり、自分のもやもやの原因もはっきりと認識することができました。そして、今回はそのもやもやと決別する方法まで見つけることができました。

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(発表をする原田さん)

<リパーパスとその後>

 これまでの私は父との関係についてのトラウマが捨てられず、活動や交流範囲を狭めていましたが、今後は多様な価値観の人達とも関係を深め、同時に自分と父との関係も改善しようと思います。これまで一度も父の日に何かをしたことはありませんが、今回は父に短い手紙を書くこととしました。自分の気持ちに決別するための手紙なので、返事はいらないと書きますし、高齢の父に無用な心配をかける意図もないので、いつも気にかけてくれてありがとうとだけ書くつもりです。

 ワークの最終日に発表したパーパスは、「価値観の違いを受け入れ、共感できる関係性を育む」です。父への思いと決別したことで、これからは一人の人間として堂々と活動を始められそうです。

Project MINTでは今後もリパーパスプログラムを実施する予定です。
次回の日程・詳細など決まりましたらウェブサイト上で情報公開致します。
また、メールマガジンでもリパーパスプログラムやその他プログラムの様子など最新情報を随時ご連絡していきますので、この機会にぜひご登録ください。(登録はこちらから

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