元プロボクサーが工場の社長としてキャリアチェンジ。新潟県三条市でモノづくりを下支えし新たな夢へと躍進する、ヤマトキ製作所
こんにちは。新潟三条市地域おこし協力隊の松岡です。
今回は、ヤマトキ製作所の小林秀徳社長を訪ねてオフィスへ向かいました。
三条市のモノづくり会社を紹介します。と、その前に。
熱い青春時代を過ごした小林社長のプロフィールを紹介します。
小林社長の青春時代
小林さんは高校卒業後、プロボクサーを目指して東京へ向かいます。
1999年プロ資格を取得、同年7月、22歳で後楽園ホールに上がり見事2ラウンドTKO勝ち。
そのまま勝ち続け2000年11月東日本新人王、同年12月に第47回全日本新人王で優勝し、MVPを獲得するのです。
まれに見る記録を残す中、2003年に眼窩底骨折を起こしていたことが判明しました。
手術後4年半のブランクを乗り越え、2007年復帰。
勝利の快進撃を続け日本Sバンタム級王座に挑戦。
2008年4月、復帰戦に挑みましたが、初のTKO負け。
引退を決めるのです。
目の不調が続く中、骨折が判明したのは怪我からおよそ半年後であったことが実に惜しまれます。
30歳にて引退。
地元の新潟県三条市に戻り、実家であるヤマトキ製作所で後継ぎ修行をはじめます。
現在の業務
現在は4代目社長として雪止め金具や雨トヨを中心とした建築金具を製作しております。
昨今のキャンプブームに乗り、オリジナルのキャンプ用ゴトクの製造を始めました。
ゴトクの足は取り外しができないものが多く、持ち運びにかさばってしまいますが、今回の商品「野良ゴトク」は分解して手のひらほどの巾着に収まり、大変評判が良く売れているそうです。製作したのは100セットほどですが、様子を見て次回ロットは検討中とのことです。一つ一つ手作業の品物。丈夫な作りは、さすがMADE IN SANJOです。
また、毎年開かれる「工場(コウバ)の祭典」の体験ブースで、金属ピックを製造しました。
このピックは「工場の祭典」きっかけで商品化にするご縁を頂き、劣化の無いチタン製ギターピックを製造。高価なピックではありますが、音の違いが明確です。
現在はチタン製とステンレス製の二種類を新潟の楽器店あぽろんさんで販売しています。
バンドマンであれば一生大切にしたいアイテムとなることでしょう。
スタッフについて
従業員は三条のおばさま方や若い男性スタッフが働いており、町の産業を支えております。
男性スタッフの1人は格闘家。業務終了後はジムに通って鍛えてるそうです!
もう一人はボディービルのフィジークという競技をやっています。
なんだか社長のイズムを感じます。
業務内容としては主にプレス加工と溶接、組み立て。大型機械を扱うため一見難しそうですが、溶接はロボットが行うので資格を取得すれば操作が可能。
フォークリフトの資格も4日ほどで取得でき、初めての人でも日々トレーニングすればレベルアップするとのこと。
女子でも十分できる作業であり、溶接などの技術は細かい作業を得意とする女性に向いているそうです。燕市には溶接の女性社長様もいるそうです。
今後の展開について
小林社長は元プロボクサーということもあり、格闘家やスポーツ選手の引退後のセカンドキャリアについて深く考えています。
社会復帰やトレーニング中の仕事が非常に難しいということを実感しているそうです。
格闘家やスポーツ選手は集中力が高く、セカンドキャリアとして工場(コウバ)の作業は非常に向いている。
現役の内に技術を取得し、引退後は技術を生かして工場の業務がすぐに開始できるのではないだろうか。
工場において、本人が今まで使用してきたトレーニング器具やリハビリ器具などを見直し、新しい器具の開発をすることも三条の工場ではできる。
従業員のオリジナル商品が完成すれば、新潟県三条市から世界へ向けて、本人も新たなステージに立つことができるはず。
そうした夢と希望ある若者が三条市に訪れて工場の作業を見てほしい。
ジムもあるので一緒に汗も流せますよ。あなたのパンチを受けてみたい。
と語ってくれました。
金物の音が響く工場。
工場のリングに足を運んでみてはどうでしょうか。
三条市はあなたのセカンドキャリアも応援してます。
https://www.youtube.com/watch?v=LC-nXfa6l8U&t=79s
三条市の情報はサンポストにも掲載しています。
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