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オンライン遠隔授業成功までの道程 (3)

怒涛の2週間が過ぎ去った。学園祭のようなバンジージャンプのような9回裏二死満塁のバッターボックスのような2週間だった。

名古屋商科大学ビジネススクールでは、週末の土日、翌土日で一つの科目を提供する。これまで3時間くらいのオンライン遠隔授業の経験はあったのだが、それを9:20-16:40の長丁場で行う。これまでは10人程度の受講生だったのが、90人近い学生をファシリテートする。MBAの授業をケースメソッドで提供することにはすっかり慣れていたのだが、それをオンラインで行うということに(ここまでの大規模では初めての体験だということもあり)、かなり疲れており、昨日1日休養を取り、ようやく振り返りができる状態になった次第である。

結果として、名古屋商科大学ビジネススクールの果敢な挑戦、大規模完全オンライン遠隔授業は、大成功に終わった。細かい改善点はいくらでもあるが、それでも、この挑戦を大成功でやり遂げた。なぜこの挑戦を成功させられたのか、これから数回にわたって振り返っていきたい。

最大の功労者は、NUCBのスタッフ

この挑戦の功労者はいろいろな人がいる。もちろん授業を提供した我々教授陣も功労者だ。あとからいろいろ述べるが本当に大変だった。そして、この難しいプロジェクトを強い意志とリーダーシップでリードした名古屋商科大学理事長も功労者だ。そして、困難な状況の中で授業に参加し、普段通り積極的に授業に参加してくれた学生の皆さんも素晴らしい功労者だ。しかし、今回のこの挑戦で最大の功労者は、NUCBのスタッフである。本当に素晴らしかった。見直した。

名古屋商科大学に移籍するまで、僕は国立大学で教鞭を執っていた。教授陣をはるかに超える人数のスタッフがいて、教授1人に対して秘書が数人いるような感じ。税金の無駄遣いと言われればそうかもしれないが、手厚いサービスで、僕たちは授業の提供に専念することができた。一方で、名古屋商科大学では、国立大学ほどスタッフの数が存在しない。手厚いサービスに慣れてきた僕は、そこに不満を感じることも少なくなかった。

しかし、今回のNUCBのスタッフの頑張りと目標を達成する執念には感動、感激した。まだ若いジュニアなスタッフも多いが、その頑張りには頭が下がり、尊敬の念を抱いた。名古屋商科大学がオンライン遠隔授業へ移行すると決定したのが3月12日。

新学期の授業は、4月4日から始まる。その間、わずか3週間。

もちろん、オンライン遠隔授業のスタジオはあったのだが、同時に10科目近くを配信できる仕組みがあったわけではない。しかし、4月3日に名古屋キャンパスに行ってみると、最先端の機器を備えたスタジオブースが10以上できており、僕たち教授陣を待っていた。これは、名古屋商科大学理事長の執念とNUCBスタッフの頑張りのおかげである。正直、感嘆した。

そして、第1週の前半戦の授業を終えた4月7日。緊急事態宣言が東京に発出された。名古屋校に行くこともできなくなり、休講を検討していたのだが、数日で東京校にもスタジオが完成した。正直、「マジか!」そして、2週目も無事に東京校で授業を行うことができた。

NUCBのスタッフの頑張りをここまで目の当たりにさせられると、僕たちも頑張らざるを得ない。NUCBのスタッフにしてみれば、この1か月は学園祭であり、バンジージャンプであり、9回裏二死満塁のバッターボックスだっただろう。でも、彼らはやり切った。今回のこの挑戦の最大の功労者は、NUCBのスタッフである

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