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弁護士の悩みを心理士は解決できますか?

「会議をそのまま記事にしてみた!」企画の第3回です😆

今回は弁護士の親方から「弁護士にありがちな悩み」を具体的に出してもらって、心理士にできることを考えてみました!!
弁護士特有の悩みなのか?社会人全般の悩みなのか?難しい議論になりました🤔

参加者は
親方(弁護士)、夜山(心理士)、糸楊枝(民間企業社員)です。

~以下より会議内容~

親方:今回は、弁護士の悩みについてです。これまで弁護士の悩みに関してノートで記事をいろいろ書いてきました。

親方:ただ、Amiの中で弁護士の悩みをしっかりと議論したことがなかったので、改めて弁護士の悩みをちゃんと理解いただく機会にしたいです。

1.プロ意識がある故の悩み

親方:まずは私の方から、弁護士の悩みを説明するところから始めたいと思います。といっても、悩みがいっぱいあるので、どれから話始めるのかが悩みですがww

親方:まずは、弁護士1年目であってもプロとして仕事をするという認識から出てくる悩みです。事務所や業務分野、各弁護士によって変わってきますが、新人でもベテランでも全員がプロとして仕事をしようみたいなところがあるんです。これは自覚的な意味合いでもそうですし、そういう認識でお互いやっていくという暗黙の了解的なところがあります。なので、まずは自分でしっかり解決する、与えられた仕事を自分一人でこなすという考えがあると思います。

ただ、夜山さんも、糸楊枝さんもよくわかる通り、大学出たからとか、試験受かったからって言ってすぐ仕事ができるようになるわけないんですよね。
そんな中で、いきなり仕事を与えられて、仕事を何とかこなしていく。最初は何も分からないから、先輩から話を聞いて仕事を進めていくことになると思います。とはいっても、一から十まで全部聞くことは、忙しくしていることや気後れしてしまうことなどもあって難しいのかなと思います。なので自分で本を読んで調べたりネットを見て他の事務所の考え方とかを確認してみたりして、ある程度は自分で考えながら進めることになると思います。

そこで、事務所の環境とか性格にもよるんですけど、自分で調べて考えて仕事を進めていく中で悩みが出てきた時に、自分で考えて解決しないといけないという風に思ってしまうと、抱え込んじゃうんですよね。これは専門職であれば共通することかもしれないですけど、分からないことを質問したり相談したりする際には自分で出来る限り調べて、自分のわからない部分を出来る範囲で言語化して、ようやく相談するという流れがあるんじゃないかなと思います。でも、1年目とか2年目の場合は、分からないことが分からないという初心者あるあるの問題があって、何を聞けばいいのかわからないという状況です。そのため、疑問点の言語化すらできないので、余計に相談できないってことがあるのかなと思います。

さらに、わからな過ぎて自分の意見が持てず、なんでもかんでも聞くとなると、頼まれた仕事を自分で放棄していることと同じなんじゃないか、という意識がある人もいると思います。このような意識がある人はさらに相談しづらい考え方になってしまうので、他の弁護士よりもさらに悩みを抱えやすくなってしまうのかなと思います。
こうやって仕事の悩みを抱えてしまうんじゃないかなという風に思います。

夜山: 1年目でもプロフェッショナルである専門職ならでは悩みですね。初年度でもプロとして役目を果たそうと悩みを抱え込むのはわかる気がします。

夜山:弁護士の方は、悩みを抱え込んでしまう場合には、どうやって対処されるんですか?それは、働く職場によってかわるようなものなんでしょうか?職場によって、サポートのありなしがあったりするんですか?(質問攻め)

親方:例えばインハウスの弁護士(企業内弁護士)は、会社の法務部に入社して、法務部員として働く弁護士資格持ちの方っていうことになるんですよね。なので一般の会社と同じように法務部員として、いろいろ教育を受けるって言うことが一般的なのかなと思います。私がインハウスではないので正確ではないかもしれませんが。結構サポート充実してるんじゃないかなと思います。

弁護士事務所で働く場合は、これは本当に様々です。企業法務の弁護士であれば、初年度から実際に役に立つなんて考えている事務所ってあんまりないはずなんですけど、中にはすぐやれってところもあるので、ここら辺は事務所のカラーによるのかな。大体のところは、1年目は基本できないから手取り足取りまではいかないまでも、ある程度指示を出しながら一緒にやるのが最初の数年は多いはずですね。なんで、ここもサポートがあるといえばあるかなと思います。と言っても、そのサポートの内容が別に体系化されてるわけではないので、先輩弁護士によって、優しい人だったり後輩想いだったりちゃんと育てて行こうっていう意欲のある人であれば、サポートがしっかりしていて成長できると。逆に仕事は自分でやるもんだってマインドの人であれば、全くサポートがないこともあります。1年目の1日目からも一人前だというようなぐらいの扱いでこともないわけじゃない。ここは本当に千差万別だと思います。

夜山:初年度の悩みなんかは、他の職種とも共通する部分がありそうですね。初年度者は、専門的な知識のことはわからないことも多いでしょうけど、そのこと自体で悩むというよりは、それを相談できないことだったりで悩んでいるというのことについては、心理職もサポートとして関われる範疇なのかなと思いました。

2.パートナーとアソシエイト

夜山:弁護士の仕事についてですけど、例えば、パートナー、アソシエイトがどんな風に事務所に来ている仕事をこなしているんですか?そもそも、パートナー、アソシエイトのイメージがSUITS(月曜9時のドラマ)のイメージぐらいしかないですww

親方:弁護士業界を知らないと正直わからないですよねwアソシエイトってのは、単純に言うと従業員みたいなもんですね。パートナーが個人事業主みたいなもんなイメージです。パートナーは、基本的に仕事を取ってきたりとか、自分より若い弁護士と一緒に仕事するリーダー的というか部長みたいな感じです。アソシエイトは、パートナーからもらった仕事を実際にこなす実働部隊みたいな感じですね。とはいえ、パートナーも手を動かすんですけど。

夜山:弁護士事務所といっても、会社みたいなんですね!

夜山:それで、パートナーとアソシエイトはどうやって仕事をするんですか。

親方:パートナーから指示があって、アソシエイトがその仕事をやる感じです。とはいえ、指示を出さないパートナーもいて、これやっといてみたいなぐらいの人もいます。

夜山:結構指示もなくやることもあるんですね。

親方:そうですね。これきたからやっといてっていう感じもあると思います。

夜山:アソシエイトは、どのパートナーと仕事をするのかというところで、パートナーを選ぶようなことはできるんですか?

親方:それはどうやって仕事してるかによって変わってくる感じです。例えば、パートナーは、専門分野がみんなあるので、その専門分野をやりたいとか、自分とパートナーが相性良いっていう感じだったら、そのパートナーとずっと一緒にやります。また、幅広くやりたいとか思ってたら、色んなパートナーと仕事するっていう感じですね。

3.仕事・お客さんは、事務所?弁護士?どちらを見ているの?

夜山:案件を取ってきた場合には、事務所の案件となるんですか?それとも、その取ってきた弁護士の案件になるんですか?

親方:そこも本当に事務所次第で変わってきます。企業法務であれば、事務所の仕事とするっていうのはあります。とはいえ、建前上仕事を事務所に入れるって言う場合もあるかもしれません。専門家の仕事のあるあるでもあると思うんですけど、お客様は「その弁護士」に頼んでるんですよね。だから、仕事は事務所にひも付きながらも、一番太いひもはパートナーについてるっていう関係性でちょっと複雑ですよね。

糸楊枝:親方さんの“仕事は結局人に頼んでいる"という話を聞いていると、弁護士事務所でも一般の会社と同じなんだなと思いました。

糸楊枝:一般企業では受けた仕事をそのままその企業が行うことって少なくて、下請け会社に発注することが多いんですね。発注元はマネージメントというか、この仕事ならここに頼もうって仕事を分配しています。そうすると下請け会社に業務のスペシャリストが育ってくるのですが、いろいろな要因で別の下請けに発注替えすることがあって、もう一度1から教育するのは大変なので、直接か一次請けの会社に引き抜きを行うんですね。下請け会社がたくさん入ると、その分の中抜きがありますけど、発注元に近い会社になればなるほど、中抜きがなくなるので、給料も上がりますから、その人にも悪い話ではなくて。発注元の会社も、優秀な人を直接使うことができるので、ありがたいですし。なので、優秀な人をどんどん上の会社が抜いていくのはよくありますね。ただ、当然法律に触れないようにしないといけないので、最初はちょっと飲み行こうかみたいな感じから始まることが多いですが。

親方:ごく一部のパートナーの中には、自分の持ってるお客さんを絶対に他の人に譲りたくないっていう強い考えを持つ人がいるんですよね。これが悪い考えではないと思いますが、そういう考えだけで仕事されちゃうと、結構無茶な仕事を受けたりとか、報酬があまりに安すぎたりとか、お客さんに逃げられたくないあまりに他の弁護士をディスったりとか。。。そういうパートナーと一緒に仕事をしようとすると、どうしても将来が暗く見えて、お金も大事なのは解りながらもお金の話ばっかしてんじゃんというのは、職業として法律面で役に立ちたいなって思ってる人からすると、違和感がある。お客さんを絶対に逃さないようにしなきゃばっかりだと、若手としてはどうなんだろうみたいな感じに思っちゃうことはありますよね。

糸楊枝:弁護士でもこういう悩みあるんだなって印象ですね。弁護士は難しい試験に受かって自負を持っているという印象です。人は皆苦手な分野があるはずだと思うので、もし全部やらなきゃいけないというメンタリティだと、いつかつまずくかなと思います。

4.心理士のサービスを弁護士向けにカスタマイズ?

糸楊枝:弁護士の専門的な悩みってあるんですかね?聞いていると、他の職種でも同じような悩みを抱えていると思うので、専門的な悩みがないのかもしれないように思います。

親方:専門的な悩み、ぶっちゃけないですよね。あえて専門的な悩みを想定すると、例えば、民法の何条の解釈がよく分からないっていう悩みになるわけですよ。でも、それって調べれば分かるし、議論すればわかるとか、何をすればいいのか分かる悩みになります。逆に言うと、その何をすればいいのか分かんないっていう悩みは出てくることもあるんですけど、それはどんな仕事も同じだと思っていて、なんかやることが多過ぎて、どれからやればいいのか分かんね、無理、みたいなのは、どれもどの仕事にも共通するかなと。

夜山:そうすると、今臨床心理士としてやっているようなサービスで対応できる範囲なのかなという感想ですね。

親方:働く人に向けてのカウンセリングというところのニーズと同じようなものはあるんじゃないかなと思います

夜山:カウンセリングに加えて、相談者との面談のコツ、スキルアップ的なところもできるし、コーチングもできるし、自己理解・自分の強みを把握というのも考えられそうです。

親方:非常に色々な可能性のあるサービスだと思っています!じゃあまた来週もお願いします今日は遅くなってしまってすいませんでした!ありがとうございます!

5.おわりに

いかがでしたか…?

弁護士の皆さんは専門的な悩みももちろんありますが、社会人一般の悩みを抱えることも当然あるんですよね。

弁護士の悩み内容はわかってきたので、今度は心理士によるカウンセリングでできることを知る必要がありそうです🤔

情報を集めてまた会議をしたいと思います。来週以降もお楽しみに!!✨

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