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「技術ブランディング」って?CTO、広報、エンジニア、メディア視点で語られた広報LT大会#19@Speee

PRLT運営ブースターのさえきちです。運営新入りです。担当名は、ポケモンのブースターではなく、boosterなのでお見知りおきを!(ブースターも好きですが)

4月25日(木)、第19回目となるPRLTが開催されました。今回のテーマは『「技術ブランディング」を知る広報LT大会』

会場はSpeeeさん。とても素敵なスペースをありがとうございます。本棚には書籍がたくさん並び、壁には理念が記されていて(おしゃれに書かれていました!)、Speeeさんの文化をたっぷり感じられるラウンジスペースでした。

そんなラウンジで撮影した集合写真がこちら。

平成最後のPRLTでしたが、このタイミングでちょうど通算参加人数が1,000名を突破!(パチパチパチ)今回だけでも100名近い方が参加してくださいました。

LTには、広報・エンジニア・CTO・編集者4つの立場の方が登壇。それぞれの目線から語られた「技術ブランディング」について、6名のLTの模様をお届けします。

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株式会社ウィルゲート 小澤力也さん
『新卒1年目のエンジニアが技術広報を立ち上げた話』

トップバッターは、新卒一年目で技術広報を立ち上げたという小澤さん。きっかけは採用イベントで自社の知名度がとても低かったこと…。

情報過多な現代。学生が入社を決める上で知名度は大きな指標になっています。ネームバリューという強みがない場合、リレーションを築くのに一層時間がかかってしまう…。現状この問題がそれほど大きな影響を与えているわけではありませんが、今後も事業を拡大しつづけていきたいと考えているウィルゲートさん。この先さらに採用を拡大したいというタイミングが来た際には、時すでに遅しで手が回らない状態になっていることもあり得る。

先を見据えた判断で、「テックカンパニー」として自社の知名度を上げるためエンジニアから広報にキャリアを広げ技術広報になった小澤さん。今後は個人としてSNSや登壇を通しての発信、会社としてイベントやブログ運用を行い知名度を上げていくことにチャレンジされるということでした。

気合とロジカルが共存した小澤さんのLT。これからのチャレンジを通して得た知見をまたPRLTでぜひシェアしてください!

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株式会社ネクストベース 中川伸一
『飾りじゃないのよ技術は』

経験上、技術ブランディングで「私は泣いたことがない~♪」という中川さん。ネクストベースの野球エンジニア兼CTOをされています。

そんな中川さんによる技術ブランディングLTでの主なメッセージはこちら。

・エンジニア自らが「自発的に」ブランディングしよう
・「技術」を駆使するエンジニアが発信する
・広報や他の人達は手助けしよう(主役はエンジニア)

採用・広報・(エンジニアじゃない)経営者が技術の事を語っても説得力が欠け、最も効果的なのはエンジニア自らによる自発的な発信。”偉い人”が無理やり更新させるTechブログは本末転倒…。

エンジニアが生き生きと自主的に価値を出せる環境づくりこそが、最強の「技術ブランディング」に繋がる!エンジニア採用のため…と見かけだけの発信ではなく、内側から魅力が溢れ出てしまうようなPRをしていきたいですね。

中川さんも自ら発信を実践されており、一番乗りでnoteを公開されていました!

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日本経済新聞社 西馬一郎さん
『日経のエンジニアブランディング ~散発的イメージからの脱却~』

日本経済新聞社・デジタル編成ユニットに所属する西馬 一郎さん。エンジニア、技術広報、エンジニア採用、コミュニティ運営(JBUG)などをされています。

「日経新聞」=歴史長いメディアの方も、実は技術にかなり力を入れているんです。

個々のエンジニアがそれぞれ力を発揮していますが、今後の採用等を視野に入れて統一したイメージ戦略を行うことになりました。そこでまず取り組んだのは、

日経エンジニアの言語化。

自分たちはどういう特徴があって、どうありたいのかを言語化することから始めたそうです。その際には、広報チームとも協力して「日経ブランドガイドライン」や会社のミッションから落とし込み。言語化することで、アウトプットも「日経のエンジニアらしさ」がある統一感が出てくるなど、今まさに効果を実感しながら進化している最中とのこと。

広報とエンジニアが切り離されずに、”自社らしさ”を模索したエピソード。こうやって現場と一緒にブランディング施策を進めていける環境は、広報にとってもやりがいがありますよね!

▼スライド

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サイボウズ株式会社 久宗大雅さん
『インフラエンジニアが技術ブランディングに向き合ってみた話』

人事ではなくても、各人・チームで採用できる・しやすいような「誰でも人事になれる」状態を目指し、その状態を実現するためにも今後技術ブランディングを行いたいというサイボウズの久宗さん。

下記のように状況を整理、今後ブランディングを実践していこうと検討しているそうです。

1.何のためにやるのか意識する
2.誰が行うのかを考える
3.どうなっていたいのかを考える
4.技術ブランディングには様々な方法があるがあくまで1のための手段
5.フィードバック可能な目的/目標を設定する
6.仮説検証をしてフィードバックループを回す

「技術についてはエンジニアが一番わかるため、開発運用本部内で技術についてブランディングを行う」など状況を整理しベストな方法を一つ一つ検討。OODAループを活用し、仮説検証を繰り返してブラッシュアップ。実践中の方針についてもきちんと定められているのが印象的でした。(OODAを初めて知った方も多く、大変盛り上がっていました…!)

実践してからもたくさんのLTネタが生まれると思うので、またの登壇をお待ちしています!

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株式会社サイバーエージェント 田爪裕子さん
『広報の肩書き、越えてみませんか?』

ご自身は広報職ですが、田爪さんがテーマにしたのは「広報の肩書きを超える」こと。

広報は経営課題を解決するための手段の一つとして捉えて、プラスαの企画×広報を実践してきたという事例を紹介してくださいました。

たとえば、サイバーエージェントさんで運営を開始されたAI LAB(人工知能技術の研究開発組織)で人材採用を課題にしていた際に、規制緩和のタイミングに合わせて博士インターンを企画・実施。その結果、社会課題にマッチしていた相乗効果も生まれ話題になっただけでなく、狙っていた層に情報がリーチして優秀な博士課程学生の採用につながったそうです。

このようなプラスαの企画×広報を実施する上で意識されてきたのは
・その社会が抱える課題
・そこの住人が求めるこれからの社会

・その世界の住人になること

そして何より「楽しむことも一つのスキルとして大事」というお話をされていました。

ついつい自分の職種領域の中で物ごとを考えがちですが、現状の自社課題は何なのかを見出し自発的に楽しみながらアクションをとっていこう!と勇気をもらえるLTでした。

▼スライド

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株式会社Speee 山口 啓佑
「技術ブランディングをファッションにしないために』

2016年からこのおしゃれなラウンジを活用して、もくもく会を開催していたというSpeeeさん。46回続いていたそうですが…2018年9月にやめました。

Speeeの認知を高める目的で開催されたもくもく会。しかし、継続していくにつれて当初目的としていた「認知」から、次段階「興味」を持ってもらうための広報に技術ブランディングにシフトしていく必要性を感じたのでした。

そこでSpeeeの開発部として今後行っていくことを議論した結果、「技術でなりたっている会社だからこそ技術で恩返しをしていきたい」という考えに達しました。実際に、開発を進めるためのコミュニティ支援活動を主催されています。

タイミングや状況を踏まえて、今どんな技術ブランディングが必要なのかを見極める・時には長く続けてきたことをやめて新しいことを始める決断も重要だと再認識しました。

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株式会社翔泳社 近藤佑子さん
『技術ブランディングに効く記事制作~「読まれる」とPRを両立するには?』

読まれる(読者のメリット)とPR(アピールしたいこと)を両立する記事を作るために編集者は何をしているか?をテーマに、翔泳社のゆうこりんこと、CodeZine編集部 副編集長の近藤さんが登壇してくださいました!

大原則は、他社のエンジニアにとって参考になる知見をシェアすること。特にワークしやすいのは「いいネタをもってるんだけど知られていない」というケースです。

では実際にどんな風にネタをシェアしていけばいいのか。記事の執筆方法(エンジニア自身に書いてもらうorインタビュー形式にするか)、記事制作の流れ、ネタ探しのこつ…など記事生成の流れを大変具体的にお話くださいました!まさに明日から試せそうなPR術が満載です。

▼スライド

自分たちの伝えたいことと、読者のメリットが両立したコンテンツこそ、誰もが幸せな最高のPRですね!

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さまざまな視点でお話を聞くことができましたが、参加者側も広報:エンジニア:その他が1:1:1ほどの割合で参加されていて、懇親会でも活発に意見交換が行われていました。

登壇者のお話を聞いて感じたのは、職種を一旦取っ払って、何を目的として、そのために各々ができるベストなアクションは何なのかを考えることの重要性。エンジニアだから発信は自分の仕事じゃない、広報だから採用は自分の仕事じゃない、と突っぱねるのではなくみんなで目指すものを実現するために今できることはなにか。考えて動いた先に新しいことが見えたら、ぜひLTで発表していただけたら嬉しいです!

#Special Thanks 

今回もたくさんの方にご協力いただきました。皆さまのご協力のおかげで、滞りなく運営できております。感謝!

【Special Thanks 助っ人の皆さま】

株式会社blowout 西尾ゆいさん
株式会社KDDI総合研究所 豊田陽介さん
株式会社イノベーター・ジャパン 山田寛延さん
角川アスキー総合研究所 大谷イビサさん
あまねキャリア工房 沢渡あまねさん

最初から最後までお手伝いいただき、ありがとうございました!

【Special Thanks ツイート・まとめ・note等での発信】

▼togetter by you(@youtoy)

▼技術ブランディング ** #とは ** - ** #PRLT ** で話してきた by Shinichi Nakagawa(@shinyorke)

▼イラスト付きLTメモ(@kondouyuko)

(こちら以外にもたくさんアップされてます!すごい・・!)

たくさんの発信も、ありがとうございました。
発信は愛です。。

次回もまたたくさんの出会いを楽しみにしています!

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「PR支援サイドと広報担当者のコラボの可能性を探る」
日付:6月27日(木)
場所:株式会社ピースオブケイク

※5月中旬頃connpass公開予定
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