シスヘテ考
最近ほのかに体調がよろしくないような感じもするし思考も回っていないし、久々に楽しいこと書こうと思ったら全然楽しいことが思いつかないのは思考の癖ですかねえ。
まあ今日もお昼ごはんは美味しかったしお風呂は温かかったしプロボウリングの大会は見てて楽しいし、楽しいことはいくらでもあるんですけどねー。
でも、どっか下地が「しんどい」で、それになんとか「楽しい」を塗り重ねていこうとしても、やっぱり「しんどい」の塗られていない部分が見えちゃうんですよね。
各々の「下地」ってあるんじゃないかなー。
昨日、こんな挑戦的な?つぶやきをしました。
そしたら「シスヘテ」って何だろうか、という話になったので私なりに考えてみようと思います。
「シスヘテ」という言葉は「シスジェンダー」と「ヘテロセクシュアル」の合成語で、
私は「シスジェンダー」を「出生時に割り当てられた性と自認する性が一致する人」、「ヘテロセクシュアル」を「(性別二元的な考えではあるものの)自認する性が『男性』なら『女性』、『女性』であるならば『男性』に対して恋愛感情や性愛感情を持つ傾向にある人」と認識しています。
ただ、どちらかといえばこれは私が私を「シスヘテ」と認識するうえで用いたという感じがあって、例えばトランスジェンダーの方で「移行」を完了させた方が自らを「シスジェンダー」であると認識する、といったケースを排除したくはないです。突き詰めれば上の定義のようなものはいくらでも書き換えたり疑問を付けたりできると思うんですが、他者にこれを当てはめる気がない以上、その定義を徹底する気もないというのが本音でしょうか。
この「シスヘテ」という属性は、かなり「マジョリティ」に近いところがあると思っています。もちろん「シスヘテ」であってアセクシュアル、デミセクシュアルである場合は「マイノリティ」となりうるわけですが、それでもかなり「マジョリティ」と結びつきが強い言葉だと思います。
私はしばらくジェンダー学などを学んで、これまでの人生を振り返って、自らを「マジョリティ」とも「マイノリティ」とも認識せずにやってこれたところがいかにも「マジョリティ」であるなあと感じたことをきっかけに、そんな「マジョリティ」性と結びつきが強いように思える「シスヘテ」をあえて「引き受けよう」(この言い方が通用するのかは議論が必要かもしれません)、「ジェンダートラブルになるかもしれない」と考えて、「シスヘテ男性」を名乗ることとしました。
ですから、私が自分を「シスヘテ男性」と名乗るときには、自らが構造的な「マジョリティ」であると暗に名乗っていることがあります。
私は、「マジョリティ」であることは「透明」であること、という考え方を持ち出すことがよくあります。これは「マジョリティ」が自らのことを標準とし、「マイノリティ」を周縁とすることで、自らのことを深く考察せずにいられるということです。
その中で、では「シスヘテ男性」特有の傾向のようなものってあるのだろうか、ということを考えていきたいなと思うところはありまして、それで「シスヘテ男性」じゃない方にとっての「シスヘテ男性」の見え方ってどうなっているんだろうなあと思ったのが昨日のつぶやきでした。
私は他のジェンダーのことを学んでいった結果として、ある程度は「この社会はシスヘテ男性が一番楽だ」と思っています。「標準」であるからとそうでない存在を排他できますし、一番大手ふるって生きていけるのは「シスヘテ男性」じゃないかなと。
「シスヘテ男性」に苦が無いとは言いません。社会に普遍的な苦もあるし、特有の苦もあるかもしれない。でも「特有」の苦は「特権(人によっては望まないものかもしれないけど)」のトレードオフであることもあると思うので、そういう側面に背くわけにもいかない。もちろん、被害にあった方は絶対に救済されるべきだけど。
そうやって色々考えていくと、私にはやっぱり「シスヘテ男性」は「相対的に」一番楽、という面があるんじゃないかなって思うわけなんですが、そう思うにしろ思わないにしろ皆さんが「シスヘテ男性」のことをどう見ているのか、
そういうところが気になったんですよね。
そういえば今更ですが、「シスヘテ男性が相対的に一番楽」みたいな発想をなぜ私が用いているかというと、ジェンダーやフェミニズムの問題などで「『男』をまず救済するんだ!」みたいな言い方をして乗っ取るようなことをしたくないからです。
どうしても「順序」を付けなければいけないのなら、「シスヘテ男性」は後回しやろうなあって思います。多分本当はアレコレ手を尽くした結果様々な物事が同時に解決されるのが美しいんでしょうけど。
とまあ、こんなところでしょうか。
私は「シスヘテ男性」という属性をポジティブに捉えていません。
でもひょっとしたら私と違う考え方の方もいて、その方の考えに説得されることもあるんじゃないかなーと思ってもいます。
皆さんの「シスヘテ男性」観、知りたいなあ。
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