【プリズンライターズ】鉄格子の中から・詩3篇
鉄格子の花
誰からも 嫌われている
鉄格子にそっと咲く花
色や香りも 一切赦されない
鉄格子にそっと咲く花
何に一つとして栄養も与えてもらえない
鉄格子にそっと咲く花
自分の泪を唯一の養分にする
鉄格子にそっと咲く花
枯れることすら赦されず
種をとばすことも赦されず
ただ ただ ひっそりとその花は
誰に見られ 気づかれることもなく
今日も鉄格子でそっと花を咲かせている
2023.8.3
泪
淋しさを グッとこらえて
静かに たまる眼の泪
悔しさを グッとこらえて
静かに たまる眼の泪
悲しさを グッとこらえて
静かに たまる眼の泪
それでもグッと我慢をし
今を生きれば 何時の日か
喜びの泪流せると
静かにためる眼の泪
2023.7.9
それでも
失うことが恐いから
キズつくことが恐いから
失うことやキズつくくらいなら
初めから何も求め望まなければいい
全ての心をカラッぽにして
ぎゅ~っと固めて今の時をやりすごす
そして何時の日か出逢うあなたを待って
2023.7.31
A141さん過去の投稿
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