見慣れたロゴデザインに隠された秘密
こんにちは!印刷マスターです。
第1回目のカラー編では印刷データ作成時の注意点やポイントについて色味を基に紹介しました。
▼カラー編はこちらから
カラーもとても大切な名刺ですがさらに欠かせないのは「ロゴ」。
今日はこのロゴのデザインについてお話ししようと思います!
ブランドのロゴはブランド全体を象徴するもの。
覚えてもらうためにとても大事なものですよね。
世の中にはさまざまなロゴデザインが溢れていますが、そこにある意味や由来を上げていきながら、有名なロゴに何が隠されているのかについてお話ししていきます。
■ シンプルさ
情報管理ソリューションを提供するOpenTextが2022年の10月に発表した情報によると、日本人の約7割が「毎日確認する情報源がこの2年間で増えた」と回答しました。
そんな時代にシンプルな情報は
目立ちやすく、覚えやすく、好まれるという傾向があります。
また、複雑なデザインよりもシンプルなデザインの方が誤解を生む可能性が低いです。
例えば、以下の2つのロゴはみなさんご存知かと思いますが、
1つのイメージを抽象化してシンプルに表現しています。
そのことから、強く印象づけることに成功していると言えるでしょう。
■ 認識しやすさ
上でも触れたように情報過多な時代、同じようなイメージが繰り返されたりすることが多くあります。そんな中で、やはり独自性があり、他のブランドや製品との差別化が図られているものは、消費者の心に残りやすいです。
例えば、マクドナルドの黄色いMは、マクドナルド第1号店にあった屋根の金色の2本のアーチをロゴマークにしたものです。
Adidasの3つのストライプはシューズのフィット感を上げるための3本のバンドを用いたシューズを主に取り扱っていたことから、この3本の線がモチーフとして使われています。
二つとも、シンプルながらも、自社の独自性を表すものをモチーフにすることで認識しやすくしているのです。
■ 適応性
ロゴはビジネスカードにも使われますが、
看板、ウェブサイト、SNSにまで、さまざまな媒体で使用されます。
最近はユーザーのライフスタイルが多様化し、使用しているデバイスもパソコンのデスクトップなどの大きな画面から、スマホ、タブレットなどの小さな画面もあり様々です。
そんな状況に適応できるロゴ、つまり適応性のあるロゴがどんなメディアでもサイズでもブランドのメッセージが正確に伝わるようになるわけです。
例えば、Google社のロゴは、その色彩とサンセリフを使ったフォントで、PCのブラウザからスマートフォン用のアイコンまで、使っているデバイスによって様々なサイズで見え方に変化を加え適切に認識されます。
■ 時代を超えたデザイン
流行に左右されないデザインは、
長期間使用できて、ブランドの一貫性と信頼性を保っています。
例えばコカコーラのロゴですが、躍動感やシズル感を大切にしながら、
デザインの流行に左右されないデザインをキープしています。
■ 使用される色
色はカラー編でもお伝えしたように、感情や印象を効果的に伝える媒介といえる要素であり、ブランドのイメージを強化します。
例えば、青は信頼、安穏、落ち着き、秩序を想起させるところから、IBMのロゴにも採用されています。この青色は信頼性や専門性を象徴しています。
一方、食品業界全体の内、約41パーセントの企業やブランドが、赤色やピンク色をブランドカラーとして採用してるそうです。
脳科学の視点から消費行動を分析するニューロマーケティングの専門家のケイティ・ハート氏によると、
「赤色を認識することで、食欲や心拍数、血圧が上昇し、活発に動けるようになったり、衝動的に食べる量が増えたりすることもある」とのこと。
たとえば、先ほど取り上げたコカ・コーラの赤。
それは活力や情熱、そしておいしさを1950年から変わらず伝えています。
そしてこれも先ほど取り上げたマクドナルド。
おいしさをや元気さを伝える黄色と赤のコンビを見ると自動的にマクドナルドが浮かんできてしまう程。
もう色だけでブランドを伝えることができます。
■ 象徴性
企業の歴史や価値、ビジョンをロゴへ反映している企業もあります。
例にあげるとAMAZONのロゴですが、
AからZにかけて矢印が伸びているのが見て分かりますよね。
これは、AMAZONがAからZ、つまり全般的に商品を取り扱っていることを示しています。また、矢印が笑顔にも見えるため、顧客の満足を象徴しています。
そしてもう1つ、PUMA。
ロゴにはジャンプするプーマのシルエットが描かれており、
スピード、力、敏捷性を象徴し、ユーザーとしてのアスリートの在り方をブランドの大事なところに置いていることがわかります。
■ まとめ
今回はロゴのデザインで大事なことをお伝えしました。
大事なポイントとしては、
シンプルさ
認識しやすさ
適応性
時代を超えたデザイン
色の使用の工夫
象徴性
を備えているかどうかです。
これから新しく起業をされる方、ロゴ作成に携わるデザイナーさん、
また印刷物のデザインをなさる方はどうぞお役立てください。
では、また!