高尾歳時記 2023年12月22日(金)
本日は二十四節気の冬至。一年で、一番夜が長い日。すなわち、一年で一番昼が短い日でもあります。
国立天文台の発表によると、本日の東京の日の出は06:47。日の入りは16:32です。24時間のうち、10時間弱しか太陽が見えないんですね。
さて、高尾山に詳しい方であれば、冬至といえばあれですよね。ダイヤモンド富士です。
本日山頂を通過したのは午後1時でしたが、すでに場所取りをして待機している愛好家の方々がいらっしゃいました。
不肖私は山屋にあるあるの超朝型人間なので、日暮の時間に高尾山に登ったことはないのですが、冬至の日は、元旦のご来光の次に山頂が混むのだそうです。
冬至の日、高尾山山頂では位置的に、太陽がちょうど富士山の真上から沈みます。その時、富士山の頂上と重なる一瞬、富士山のシルエットの向こうに沈む太陽が後光を差して神秘的な姿になります。写真でしか見たことないんですけどね。
今日日本列島は西高東低の冬型の気圧配置となり、北陸、新潟そして北日本の日本海沿いは大雪。関東南部は典型的な冬晴れとなりました。空は抜けるような青空ですが、夜の冷え込みは厳しく、早朝の高尾山口駅前の気温は零度。13:00時点の高尾山山頂の気温は6.5℃でした。
高尾の日中は晴れでしたが、午後遅くにちょっと雲が出る予報でした。ですが、雲は主に北の空でしたので、多分今日はきれいなダイヤモンド富士が見られたのではないでしょうか。
そして、本日のような冷え込みが厳しい日は、高尾山の冬の名物、シモバシラの氷華の観察日和です。果たして、毎年楽しみにしているシモバシラの観察スポットを訪れてみると、そこには大きく育った素晴らしい氷華があちこちに。
シモバシラはシソ科の植物。日陰を好み、秋に小さく白い花が並んだ可憐な花を咲かせます。
冬になると地上部分は枯れて朽ちてしまうのですが、根は生きていて、地中から水分を吸い上げ続けます。
すると、吸い上げられた水分が地上の枯れた茎から徐々に滲み出て、それが冬の冷え込みが厳しい夜間に凍りつき、さらに吸い上げられた水分により徐々に押し出されて成長し、氷の花になります。
今日観察できたシモバシラの氷華は一際大きく立派で、しかもあちこちで咲いていて見事でした。
今日は天気が良かったので、日当たりのいい南高尾山稜から城山を経由し高尾山へと連なるコースを巡ってきました。