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高尾歳時記 2023年4月8日(土)

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天気:曇り時々晴れ。空は雲が多く、遠景は見えず。
気温:18.5℃(高尾山山頂 11:00)
人出:やや多め
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昨日金曜日から今朝土曜日未明まで、関東地方は前線の通過に伴いまとまった雨が降りました。

本日の最大の目的は、西山峠のニリンソウ群生地に行くこと。

ニリンソウは、その名の通り一株に二つの花をつけます。最初に一輪目が咲いてから概ね一週間弱で二輪目が咲きます。咲いてすぐの花は気温に敏感で、一度開いても気温の低下、特に降雨や早朝の冷え込みにあたると花を閉じてしまいます。

ですが、一輪目が十分に成熟して二輪目が開くと、一輪目は気温に対する感度が鈍くなり開きっぱなしになる一方、二輪目はしばらく気温に敏感な動きをします。

したがってニリンソウの最高の見頃は、二輪目が咲いた直後の温かい日、まだ残っている一輪目と一緒にペアで咲いている日です。

本日の開花状況ですが、一輪目はほぼ咲き切って、二輪目の蕾が大きくなってきたところでした。明日からしばらくは好天が予報されていますので、最高の見頃は恐らく今週半ばあたりから週末にかけてではないかと予想します。

ヤマブキソウが開花し始めています。南浅川町某所にて。ヤマブキソウはヤマブキの花に似ていることから名付けられましたが、分類学上は全く別の種です。
ヤマブキソウはケシ科ヤマブキソウ属の多年草で、花弁は4枚。ヤマブキはバラ科ヤマブキ属の落葉低木で、八重咲のものもありますが、花弁は5枚です。
高尾ではイチリンソウが見頃を迎えています。昨晩の雨で花を閉じうつむいている姿。南浅川町某所にて。
ヒカゲスミレが開花していますね。
マルバスミレも。あちこちで見かけました。
雨露に濡れるヒゴスミレ。
葉の色が濃緑色の、ヒカゲスミレとタカオスミレの間ぐらいの個体。咲きかけです。
ヒカゲスミレとタカオスミレは同じスミレですが、葉が茶褐色のものをタカオスミレと呼んでいます。種としては同じです。
ツルカノコソウ。西山峠に上がる沢沿いにて。この時期沢沿いの湿度の多いところでよく見かけます。
同じく西山峠に上がる沢沿いにて。中腹あたりのニリンソウは満開ですが、昨晩の雨に打たれて花を閉じています。でも、一斉に咲いている姿は壮観です。
西山峠のニリンソウ群生地。見頃は恐らく今週半ばから今週末にかけて。
昨晩の雨に打たれて花を閉じていますが、見応えは十分でした。ここからさらに勢いを増します。
南高尾山稜見晴から、富士山方面。今日は雲が多く遠景は望めませんでした。
寝姿観音様は今日もたおやかにお出迎えくださいました。
南高尾山陵にて。チゴユリが咲き始めています。可愛らしいお花。これからあちこちで見かけるようになります。
シュンランは今が花の季節。高尾では比較的多く見かけます。南高尾山陵にて。
ニガイチゴの花。高尾で見られる木イチゴの中で身近な種です。他に、クマイチゴとモミジイチゴを多く見かけます。
ニガイチゴの花で、ハチさんがお仕事中。
本日ヒトリシズカをあちこちで見かけました。このように固まって咲いている個体も。
高尾では数多く見かけるシャガ。開花が始まっています。
ヤマブキの花も盛りですね。南高尾山陵にて。
ホタルカズラも次々に芽吹いていました。一株だけ、花をつけた個体がありました。
わお!やった。ツクバキンモンソウです。高尾では比較的珍しい植物です。
ジュウニヒトエも次々に花を咲かせています。
エイザンスミレは高尾周辺にて全体的に終盤です。今年は本当に早い。
イカリソウが次々に開花しています。(小仏)城山近辺某所にて。
スミレの中では比較的遅めに咲く、ニオイタチツボスミレ。その名の通り、かすかな芳香があります。
わあナツトウダイが咲いていますね。「ナツ」とありますが、春が花の季節。
今年は本当に春の花が早い。
一丁平の桜はほぼ散って、新緑の季節を迎えつつあります。
さあ、これです。これ。ものすごく地味に見えるかもしれませんが、これこそ知る人ぞ知るアケボノスミレ。高尾で見つけるのはすごく難しいのですが、何か予感がしたので、ずっと地面をスキャンして歩いていたら、ついに今年も出会えました。伝わらないかもしれませんが、ものすごく嬉しいです!
高尾山山頂から、富士山方面。今日は雲が多く遠景は見えませんでした。
同じく高尾山山頂から、丹沢主脈方面。あいにくの曇り空ですが、ダイナミックな雲の造形を楽しむのもなかなかオツです。
高尾はもうすぐ眩しい新緑の季節を迎えます。楽しみです!

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