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高尾歳時記 2023年4月26日(水)

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天気:雨
気温:14.5℃(高尾山山頂 12:30)
人出:閑散
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本日関東地方南部は低気圧がゆっくりと通過し、本降りの雨になりました。

朝高尾山口駅前で出発準備をしていたら、散歩をしていた人に話しかけられました。

「こんな日に?」

空が晴れたり曇ったり、そして雨が降ったりするのは当たり前ですよね。同じく、山を歩いていて雨が降ってくることなんて当たり前のことです。

特に、縦走登山で何日もかけて歩くときは、ずっと晴れるなどということはまずなく、必ず雨の中を歩く場面があります。雨ぐらいで往生するなんてありえません。雨が降っても安全に行動するための装備を準備し経験を積み重ねることは、登山技術のイロハのイです。

そんなことより、雨は山にとって最大の恵み。特に春の雨は降雨に乏しい冬の間に乾いた土を潤し催花雨となります。また、森は雨に濡れるとその緑を濃くし、特に若葉が眩しいこの時期は、森全体から空の恵みへの歓喜の声が聞こえてくるようです。サーッと、森に響く雨音に包まれながら歩くのは、それならではの楽しさがあります。

高尾はスミレの季節が終わり、初夏の花々が咲き始めています。今日も素敵な出会いに恵まれました。

高尾山口駅前で出発準備。今日人出はほとんどありませんでした。
小仏川の河原では、セリバヒエンソウがあちこちで咲いています。雨に濡れた姿。
小仏川の河原では、スイバが赤く色づき始めていました。
同じく小仏川の河原にて。ミツバウツギの花は盛りを迎えつつあります。
同じく小仏川の河原にて。カラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)もあちこちに。
同じく小仏川の河原にて。オドリコソウはピークを過ぎつつあります。
同じく小仏川の河原にて。ガクウツギが開花していました。
同じく小仏川の河原にて。高尾山の麓ではフジの花が見頃を迎えています。
イチリンソウはほとんど終わっていますが、名残の一輪を見つけました。
高尾山全域ではホウチャクソウがピークを迎えています。あちこちでみかけました。
高尾山では個体数の少ない、クワガタソウ。これから本格的な季節を迎えます。
タカオスミレは、ヒカゲスミレの葉の色が濃い茶褐色の個体の呼び名です。葉が緑色であるヒカゲスミレの色違いで、種としては同じ。
花が終わると葉っぱが大きく成長し、茶褐色の色素は徐々に薄まって緑色になります。写真中央に写っているのは、結実したタカオスミレの種です。
エビネは高尾山では比較的個体数の多いラン科の植物。初夏を告げる花です。
高尾山ではほぼ絶無となってしまった、スズムシソウ。見つけるのは極めて難しい。高尾山の植生の豊かさを象徴する植物のひとつです。
スズムシのような花がその名の由来です。
おっと、キンランも咲いていますね。こちらも高尾山で見つけるのは極めて難しい。
クマガイソウも、高尾山で見つけるのは極めて難しい。それでもこうして自生している姿が見られるのは、高尾山の植生の豊かさの表れです。
高尾山山頂に到着。山頂は雨雲に包まれて眺望はなし。人出もほとんどありませんでした。
ツクバネウツギが咲いていました。この時期、山中では比較的多く見かけます。
葉っぱの上に花を咲かせる変わり種、ハナイカダ。花が終わると、黒くて丸い実がなります。
これは、ツチグリ。きのこです。熟すとこのように外皮が開いて、風船のような実が姿を表します。この柔らかい実の中には胞子が詰まっていて、指でチョンチョン押すと、ひいたコーヒー豆のような胞子がてっぺんの穴から吹き出します。


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