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【エッセイ】「インスタは今が最盛期、もうそろそろ終わり始める」という書き込みを見て


最近インスタでお店検索をしたときに


出先で「どこかでランチをしよう」という話になった時の話。今までなら「エリア名+カフェ」などのハッシュタグを使ってインスタ内検索をしていたのですが。

最近その行動をとると、出てくる情報が全て同じフォーマット、トップ画像に文字が規則正しく並ぶ「メディアっぽい記事」ばかりになってしまって。

そっと閉じました。

あ、私こういうのは求めていないと気づく瞬間。

私が欲しかったのは、普段からカフェが好きで、最近あそこに行ったら良かったよ! という「自分と価値観が似ている人が、いいなと思った感想付きの投稿」であると実感したのです。

そこを入り口に、Googleなどで情報を深掘りし、メディアの掲載があるかを調べ、あれば参考にするし、なければ「行って調べてみよう」になります。

同じようなコメントをThreadsで見る


なんとなくインスタの画面に挟まれる、Threadsのおすすめ記事の中に、「そろそろインスタは終焉」というものを見つけました。

みんな同じような写真。
同じようなフォーマット。
酷似した内容になってきた。

それでも今は反響が出ているのが問題なのだけど、つまりは「今が最盛期」であるという証拠だと。

上り詰めて足並みが揃ってきたら、もう次のことをしようねという記事でした。


そろそろ俯瞰したいのかも(妄想)


妄想ですが。

SNSで切り取られた短文と写真だけの世界は、「パッと見のキュン」は感じられても。例えば読書のように、全体を理解しながら行間さえ味わい、その上で継続的にしみじみと慈しむ行為ができません。

つまりは「消費型」。

構築するには向かない。

だから、消費し切ってしまえば終わっていく。

私はインスタを「瞬時のときめき」を味わうために見ている気がします。

でも、記事として情報を精査するためには、どうしても使うことができなかった。

例えば、自分がお店をリサーチしようとして、公式サイトがなくてSNSだけが運用されている場合。投稿をどれほど遡って読んでも、「この店の全体像」が掴めなくて困ることがあります。ただ、店主が熱い思いを長文で書き綴っているような投稿があれば、少し理解が深まります。

しかし、できればインスタではなく、拙くてもいいからコンセプトページが備わる公式ホームページがある方が嬉しい。さらに「メディアが取材した客観的な記事」があるともっといい。インスタでバズった記事より、客観的な視点から書かれた紹介文の方が瞬時に理解が深まるからです。


SNSはきっかけづくり。俯瞰はしにくい


インスタ投稿を見ても「本当の姿」は見えないし、なんとなくの雰囲気は掴めても情報がとっても薄い。

確かに写真や映像が伝える情報量はとてつもなく多いのですが。

この世はそれだけで構築されてはいないはず。

最近ジブリパークへ行ってみたのですが、すごかったです。自分自身が幼少期から「トトロ」「ラピュタ」「ナウシカ」「魔女の宅急便」などをコツコツと見続けてきた世代だというのもありますが。

来場する人たちが、いくつもの映画を、人生のうちの何十時間も費やして視聴してきた人たちです。

それぞれの人が胸に抱えるベースの情報量が膨大。展示されるシーンが何かを瞬時に判別できて、どの建物にも思い入れを持てる。なんなら「なりきり撮影コーナー」でセリフも言えちゃう。


構築された情報をリアル体験と混ぜ合わせる


映画の視聴体験もなく訪れていたら、「動かない展示が並ぶだけの色鮮やかな空間」と感じるだけで面白くありません、人がやたら多いし、海外からのお客さんもほんとにたくさんで。

疲れて帰ってくるだけかもしれません。

でも「そこに思い入れ」があるから楽しい。

なりきり撮影コーナーでカオナシの隣に座りたいし(長蛇の列です。朝イチか午後遅めの入場がいいかも)、ラピュタのシータが空から降りてくるのをキャッチするシーンでキャッキャするし、ポニョと一緒に波の間を走り回ったりしたいわけです。

アリエッティの小部屋を再現した展示に「ギャー可愛い!」となるし、友人たちはお土産ショップに売っているニシンパイのマグネット(1300円くらいしたような)にときめきすぎて即買いするし、私はジブリパークオリジナルのクッキー缶4300円くらいを「これは!」と脳髄を(何かに)射抜かれて買ってしまいました。

ちなみにクッキー缶は岐阜県恵那市の「銀の森」という食のテーマパークが作っていて、通常盤のクッキー缶も買ったことがあり、それでさえ高級。このサイズは通常盤でも3888円なので、4300円は「実は結構良心的価格」でした。

※ロルバーンのノート(A5サイズ、通常は680円くらい)が、ジブリのイラストが表紙に載った状態で1380円に跳ね上がっていたので。

ただのジブリパーク絶賛で終わる


ジブリ映画が何十年もかけてきた「世界の構築」を現実世界に落とし込んだジブリパークは、とても面白かったです。

その場所さえ、2005年の愛・地球博の時、仕事できたような気がするなあとか。

毎年アイスショーを見るために、夏に訪れているなあとか。

子どもを連れてあのすんごい児童館に行ってみたなあとか(本当にすごい児童館がある。無料です。児童館のレベルを越えたワンダーランド的な児童館)。

そういう「多くの人に開かれた場所」に特別な施設を融合させるという試み。

愛知県がとっても頑張っていると、県で働く友人が言っていました。

構築された文化は強い、綿密に練り上げられた世界は最強だ。客観的な視点を交えた記事が欲しい。

そんなことをつらつらと書きましたが。


ジブリパークへ行った記録を残したくて、この写真たちもSNSにあげました。

最近、SNSは「自分のための記録」として使うのがいいと思い始めました。反響はなくてもいい(開き直り?)。

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