怪しい?本当に効くの?「東洋医学」の成り立ちについて

 東洋医学の源流は、古代の中国に発生した医学理論、技術、いわゆる中国古代医学にあります。
 その歴史は、体系的にまとめられた現存する最古の医学書である『黄帝内経』:「素問」「霊枢」からなります。

「素問」は、医学基礎理論
「霊枢」は、技術的、実践的

 これらは、約2千年の歴史を持っています。
 この医学は、中国のみならず周辺の東アジア諸国にも広がり、人々の健康の維持・増進に役立てられてきました。
 これまでの歴史の流れの中で日々の臨床を通して様々に工夫され変化し続けてきました。
 この国の文化や風土、思想の影響を受け、より日本に適した独自の特色を持つ医学へ変化し続け現在に至ります。

東洋医学は本当に役に立つのか?

「2千年の歴史がある」「中国最古の医学書が源流」「気を整えることが大事」「針を刺すことで治療できます」「この場所を押さえると回復します」

 こうした言葉を読んだとき、人によっては、怪しいと感じた人もいるのではないでしょうか。身体の特定の位置に針を刺したり、押さえることで治るのは確かににわかに信じがたいものがあります。

 実際、同じように疑問を感じた方もいて、二重盲検法という極めて信頼性の高い臨床方法で針治療やツボの信頼性が実証されていますので、興味のある人はぜひご覧ください。※文末に記載しました!

東洋医学の考え方

人と自然・環境などとの調和と統一性を重視し、
身体全体がひとつの繋がりを持った有機体である

▶︎人と自然は一体であるということを意味します。

体の健康状態をみる方法として、
「気・血・水」(き・けつ・すい)の考え方があります。

「気」➡︎生命活動を営むエネルギー
「血」➡︎血液
「水」➡︎リンパ液や汗などの血液以外の体液

 これらの「気・血・水」が体の中を過不足なく、スムーズに巡っている状態を“健康”と捉えます。

 「気・血・水」はお互い関連し、影響を及ぼし合っています。どれか1つに異常があったり、3つのバランスが崩れると、様々な不調を起こします。

 3つのバランスを保つには、まず、生命力である「気」の働きを高めることが大切であり「元気」、「病は気から」という言葉もあるように、養生には「気」の管理が大切なのです!

 でも、「気の管理をしてください」と言われても難しいですよね。当然、症状によってもやることが変わります。ですので、具体的な話については他の記事を通じて紹介する予定です!お楽しみに!

 さて、私は普段、中目黒にあるprimal bodycareという場所でエグゼクティブトレーナーを務めています。ツボだけではなく、動作診断、運動や食事管理、習慣改善などの面からもサポートができるので、興味ある方はぜひ、一度お越しください!

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参考文献および補足:東洋医学の臨床結果について

▼参考文献
・針治療の臨床実験
https://ssl.jsam.jp/pdflib/kiso_p28.pdf
・ツボに関する臨床実験
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/31/4/31_4_310/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/56/1/56_1_27/_pdf/-char/ja
https://ssl.jsam.jp/pdflib/kiso_p25.pdf
▼補足
二重盲検法:実施している薬や治療法などの性質を、医師、観察者、患者から不明にして行う方法。患者や医者は「どの薬が効くのか・どの患者に効いたのか」が全くわからないため、プラセボ効果観察者バイアスの影響を除くことができる。
プラセボ効果(偽薬効果):有効成分が含まれていない薬剤(偽薬、プラセボともいわれる)によって、症状の改善や副作用の出現が見られること。
観察者バイアス:観察者がある期待した結果を得たいと考えているとき、期待している結果のみを意識しすぎてそれ以外の結果を見過ごしたり、軽んじたりする傾向のこと。

※針・ツボの場合、でたらめな位置を押す/刺すことで実験している。
※特に、針の場合は刺さっているように見えるが、実際には刺さっていない特殊な針を使った臨床結果もあった。

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