マンガドリーム④世界のマンガ
はじめまして。こんにちは。
秋空が美しいこの頃、コーヒーやマンガや音楽やイチジクに心癒されながら、相変わらず自身なりのマンガ道を模索し続けているデイドリーマーのGプレッソです。
さて、第4回マンガドリームにおきましては、「世界のマンガ」と題しまして、21世紀前半の現況世界にはどのようなマンガが存在しているのか?に関してライトにまとめておきたいと思います。
『マンガファンそれぞれにマンガワールドがある』ことを前提として、本記事におきましても、あくまで一マンガファンとしてのワタシなりのマンガワールド的な個人的認識・解釈ですので、まとめ方や用語等の使用法に関しては寛容に眺めていただければと思います。もちろん見過ごせない誤謬などがありましたら、ご指摘ご教授願えれば嬉しいかぎりです。よろしくお願いします。
まずは、1コマ漫画のマイドリームワールドから始めさせて下さい。
1コママンガ
マイドリームワールド
今回の夢の体験語りは、ミュージシャンの『佐野元春』さんです。
夢の中でワタシは、とある川岸で佐野さんと横並びで座りながら、川の流れを見つめています。そして、どうやら音楽についてレクチャー的なものを受けているシチュエーションのワタシがいました。ワタシのライフタイムの中で史上最も聴いてきた音楽は『佐野元春』ということもあり、幾たびか夢に見ることがあります。数多くのファンの方々と同様に、ワタシの中でも『佐野元春』とは、詩人でありミュージシャンであり、かつ最高至高のエンターテイナーです。ヒトとしても最もリスペクトできる佐野さんと、隣合わせで語れるという、真に贅沢な夢でした。
はじめに
世界のマンガとは何か?
『世界のマンガ‐海外マンガ‐』と言う時(基本ジパングの地においては「日本のマンガ」以外のことを漠然と指していることは前提として)実質何を持って「海外マンガ」と呼べるのでしょうか?
・その書籍が出版された(WEBにアップされた)国のことなのか?
・その作品を作った作者の人種的ルーツ等に因むのか?
・その作品のスタイル(形式/○○風/-っぽい)のことを指すのか?
ーなどいろいろと疑問に思うことがありました。
それらの問いも抱えつつ、本記事を綴ってみようと思います。
※なお、「マンガはどこから始まったのか?」etc『マンガ』や『絵』そのものの来歴・歴史に興味・関心をお持ちの読者様がございましたら、他記事にてライトにまとめてありますので、お時間のある時にでも、そちらの記事も訪れていただければと思います。☟
目次
はじめに 世界のマンガとは何か?
①世界マンガの6大潮流
②世界各地のマンガ
③海外マンガに触れる場所
おわりに 全てが混ざり合う
①世界マンガの6大潮流
「『マンガ表現の方法』はどこまでも自由なのだなあ」-とワタシも思っています。『1コマ漫画』や『4コマ漫画』など、攻めている内容の読み解き諷刺マンガやほのぼのゆるゆるマンガも、忘れていません。
そんな無限大のマンガ表現スタイルの中で『マンガ世界』のフォーマット(形式や型)としては、21世紀前半の現時点では、ひとまず以下の6つの流れがあるのだと認識してみたいと思います。
マンガ作品のフォーマットとしては、
○紙媒体の作品において
・右開き(右綴じ)か左開き(左綴じ)か?
・本の大きさ(判型/サイズ)は?
・色味は?(フルカラー-モノクロスペクトラム)
○電子コミック作品においては、上記にプラスアルファで
・読む方向(縦読みか横読み)は?
・どんな端末₋PC・タブレット・スマートフォンなど‐で読むのか?(受けて側の要素)
ーなど、様々に組み合わせがあることになるでしょうか。
もちろん、紙媒体においても、縦綴じもあり得たりするので、作品の意図などにより、いろいろな組み合わせが選択されるのだと思えます。
ともかくも「マンガ」はバラエティに富んだ表現形態を所有している自由感のあるメディアであると思えます。
以下、6つのフォーマットの『マンガ』に関して、箇条書きで特徴を記して置きたいと思います。
アメリカンコミック
・オールカラー/分業制
・カートゥーン/コミック・ストリップ/コミックブックの歴史
・新聞連載マンガ
・スーパーヒーローもの
・オルタナティヴ・コミックス
・かつてのコミックス・コード(倫理規定)の存在
個人的にはグラフィックへの関心で、眺め読むことがほとんどです。100年以上前のコミック・ストリップ群にとても興味があるので、機会があれば触れてみたいです。
バンド・デシネ(BD)
・フランス語圏のマンガ
・ヨーロッパで主に流通しているマンガ
・フレンチコミック
・大判/フルカラー(実際はバラエティ)
・基本は1冊完結型の作品(シリーズものもあり)
・アートブック的
ため息が出る程のグラフィックに凝ったBD作品を眺めながらの珈琲タイムは至福です。
MANGA
日本マンガ・漫画・まんが
・世界一のマンガ大国『日本』
・世界唯一といえるほどの表現への制限が緩い
・ジャンルの超多様性(ごった煮/闇鍋状態)
・汲めども尽きぬマンガのテーマ・アイデア
・全世代的にマンガ文化が根付いている
・漫画雑誌がたくさんある国
・モノクロ表現の味
スゴイ!ヤバい!!とんでもない!!!-海外のマンガファンたちの賞賛の声が後を絶ちません。それでも、伝わっているだろう日本マンガは、まだまだほんのごくごくごく一部であるはずなのに・・。MANGAの本格的な世界展開が幕を開けたこの時代。総じて、MANGA(日本マンガ)は、21世紀現在のマンガワールドにおける世界最後の希望の地・自由の最後の砦のようなポジションに立っているのでしょうか。
グラフィックノベル
・文学性/アート性/作家性が高い作品が多い
・自伝的作品/伝記的作品/歴史的作品
・社会的作品/ジャーナリスティック
主として大人読者向けの、ボリュームのある複雑なストーリーを物語るのに適したマンガフォーマット。自伝的内容や社会的なテーマで描かれるグラフィックノベルが、これからも世界中から続々と誕生してゆくのでしょうか。
縦スクロールマンガ
現時点(2023年10月)で未だスマートフォンを所有していないGプレッソが、スマートフォン時代の縦読みマンガ(縦読みデジタルコミック)で書けることはほとんどありません。。が、この領域で台頭し先行しているのは韓国発のウェブトゥーンということは理解しています。
もちろん好奇心はマックスにあるので、いつか機会が訪れれば、考察もしていきたいとも思っています。そのような立ち位置から『縦スクロールマンガ』に関してWEBサイトや動画サイト等で見聞した中でアンテナに引っ掛かった点を羅列して整理しておきたいと思います。
・縦スクロールに特化した表現の可能性
・スナックコンテンツとしての可能性(いい意味での)
・描き手がチャレンジをしやすい(生成AI時代でますます加速)
・いまが開拓時代でワクワクする
SNSマンガ
SNS(インターネット上に展開するコミュニティサービス)を使用して表現される『SNSマンガ』ですが、現在の4大プラットフォームは「X(旧ツイッター」「インスタグラム」「ピクシブ」「ティックトック」と言えるようです。主には二次創作から始まり、ここ10年程~からオリジナル作品の描き手も増えていき、時代に寄り添ったコンテンツが緩やかにコンスタントに生まれている印象があります。(※個人の感想です)
・セルフブランディングが大切
・ファンコミュニティ的コミュニケーション
・自らの体験をシェアするコミックエッセイも多い
・流れが速く、継続してアップすることが重要
・単行本化への展開もある
・多様なテーマのコンテンツをインスタントに(いい意味で)提示でき得る
個人的には、今年の夏の初めころ『ツイッターで、コツコツ毎日Gマンガをアップしていこう!』と心に決めた矢先に、名称変更を含めたあれやこれやで踏み出せなくなってしまい、残念至極でした・・。
インターネット時代が切り開いた『デジタルコミック(WEBマンガ)』の世界。縦スクロールマンガやSNSマンガ、それにプラスして動画的表現や音楽やボイスなどと結びついて表現されるマンガ動画(動画マンガ)やボイスコミックなども同様に、インターネット時代の個人活動の可能性を開くものとして、これからも引き続き着目していきたいと思います。
②世界各地のマンガ
さて、世界での3大コミック市場とされる「MANGA」「BD」「アメコミ」に加えて「グラフィックノベル」「縦スクロール」「SNSマンガ」とさらっと眺めてきました。
その他に、世界各地域のマンガには、どのようなものがあるでしょうか?
地図を眺めながら、疑問も含めつつ考えてみれば、以下のようなワードが浮かび上がってきました。※掲載順に大きな意味はありません
ブリティッシュコミック(イギリスマンガ)
アフリカンコミック
アジアンコミック
ロシアンコミック
ヒンディーコミック(バーラタコミック)
中東・アラブ・イスラム圏
ヨーロッパ圏コミック
オセアニア圏コミック
北欧圏コミック
中南米圏コミック
『世界各地域のマンガ』に関しては、マンガドリーム記事の中で、少しずつまとめていこうと構想しております。今回の本記事においては、アフリカンコミックに関して取り上げてみようと思います。
その際「その国を舞台にしたマンガ」ということではなくその国・地域発の独自のマンガ(あるいはマンガ的表現)という観点から綴っています。
以下、ネット上でピックアップできた情報やトピックも絡めながら、概要などをライトな箇条書きや疑問系も含め記してみたいと思います。
アフリカンコミック
先頃、京都国際マンガミュージアムにて展示が始まりました「アフリカマンガ展」を訪れてみました。とても刺激的な心地よい空間でしたので、会期が終了した後にでも、一つリポート記事的にまとめてみたい(現時点では図録などが販売されていなかったので)とも思っています。
・54か国のうち22か国がフランス語圏アフリカ(歴史的経緯により)
・アフリカのストリートに看板絵などの独自のマンガ絵
・フランス語圏マンガ(バンドデシネ)の影響が明らか
・欧米風コミックスの創作期(長い間)
・日本風マンガの創作も始まる(2000年代ー2010年代頃からはより顕著にー)
今回、展示されていたマンガのほとんどを手に取り眺めてみました。
バンドデシネ風の作品、アメリカンコミックスの要素、日本MANGAの顕著な影響、遠くアフリカの地においても、いままさにハイブリッドなマンガが胎動している感じを受けました。
気になるのは、アフリカ大陸12億人~の内「フランス語圏アフリカ22か国の人々はほんの一部(人口1.4億人)」ということで、10億人以上のヒトビトがもしかすると『マンガ』という存在に触れていないことになるのだろうか?という観点です。アフリカの実情をほとんど知らないワタシが、それ以上何も綴ることはでき得ませんが、遠い未来、産業的な意味合いを超えて、新時代にどのような「アフリカンコミック」作家が現れてくるのか、に関しては期待感マックスでわくわくします。
③海外マンガに触れる場所
さて、サラッとですが、以上までに外観してきたような「世界のマンガ」に実際に触れることができる場所とは、具体的にどのような場所が考えられるでしょうか?
海外マンガの情報を得られるマテリアルな空間を含め、以下掲載してみたいと思います。
書籍・雑誌・特集記事より
まとまった情報を得ることができるのは、やはり書籍や特集記事の掲載してある雑誌でしょうか。時系列にまとまった記事や図版も多い『本』はとてもありがたく、助かります。
ミュージアム(博物館)やブックカフェより
京都国際マンガミュージアム
マンガ文化の総合博物館『京都国際マンガミュージアム』は、2006年オープンしました。ワタシも、折に触れ、興味・関心のある『企画展』を目的に訪れてきました。
広くマンガに興味のあるマンガファンにとっては、至極の空間になっていて、海外マンガも『ガイマン』の名のもとに多様なラインナップで待ち受けてくれています。
海外マンガのブックカフェ書肆喫茶moriさん
本年の夏に、海外マンガ専門のブックカフェ「書肆喫茶mori」さんを訪れて、店内の海外マンガを堪能させていただきました。数多くの書籍が並んでいる棚に至福感を覚えつつ、世界のマンガにライトに興味のある(絵的に眺めることに関心のあるワタシのような)一マンガファンにとっても、あまりに希少なありがたい素敵な雰囲気のある空間で、いつか再訪できればと思っています。
全国各地には、様々なマンガミュージアムやブックcafe(コミック喫茶)があります。その中で『海外マンガ』を内包・紹介しているミュージアムやマンガ喫茶等がどの程度存在しているのか、未知ではありますが、また調べる機会があればトライしてみようとも思います。
書店・WEB書店より
海外のマンガが置いてある本屋さんは、主に大型書店ということになるでしょうか。最近訪れていないので、どのような状況になっているのか今度探索してみようと思います。
・大型書店 翻訳本 洋書コーナー
・まんだらけ(マンガ専門古書店)
・サウザンブックスさん(世界の本の翻訳出版)
※クラウドファンディングを活用しながら、世界中のおもしろい本を翻訳出版する出版社
・バンドデシネ専門書店『メゾン・プティ・ルナール』さん
※いつか訪れてみたいお店です。
etc,etc.
インターネット上のWEB情報より
・WEB情報(インターネット上のウェブサイト)より
たとえば、YouTubeチャンネルにおきましては『海外マンガCh(原正人先生)』や『書肆喫茶moriさんのnote記事』等を折に触れ拝見させていただいています。(とてつもなくワールドワイドな記事が満載・・)ありがとうございます。
展覧会より
ジパングの地に住みながら、世界の各地より「展覧会」が開催されることは「とてもありがたいことなのだな」と実感します。
近年でいえば、2016年の『ルーブルNo.9~漫画、9番目の芸術~』には興奮させられましたし、2019年の『スヌーピーミュージアム展』では、まさかの「クレイジーキャット」の原画(ジョージ・ヘリマン)に出逢えたことに感動を覚えました。2020年『ムーミン展THE ART AND STORY』ではトーベ・ヤンソンの息づくデッサンたちに勇気をもらい、本年『ソール・スタインバーグ展』では、ユーモアと諷刺あふれるドローイング作品にマンガの原点を改めて思い起こさせられました。
引き続き、海外マンガに触れられる展覧会にも、積極的にアンテナを張っていこうと思います。
おわりに
全てが混ざり合う
ごくごくライトな記事ではありますが、本記事を綴りまとめていくなかで、『世界のマンガ』は、表現形式やグラフィックな面、テーマ性や地域特有のジャンルや作家性を含め、多様な可能性に満ち溢れているのだなあ、と改めて思えました。
時間的問題や言語的問題により、なかなか深掘りをすることはできませんが、それでも『絵を眺める』ことに制約はないはずなので、引き続き機会がある限り『世界のマンガ』を眺めていきたいな、と思います。
これまでも、著名な大ヒット作・メガヒット作は輸出されてきたことは前提として、日本マンガ(MANGA)が世界中に飛び出し始めたここ数十年、さらにここ数年、いよいよ『MANGA』が世界を席巻し始めているようです。
ワタシがバンドデシネやアメコミのほんの一部しか知らないように、海外の方々には(一部のギークな方々を除いては)日本マンガのほんの一部しかまだまだ知られていないのでしょう。
もし、日本マンガのMANGAワールドの全貌を知ったら世界中の人々は一体どのような反応を示すのでしょうか。それは楽しみな面もありつつ、一面では怖いことでもあるような気がワタシにもします。
そのことは後日マンガドリーム⑨(予定)で考えてみたいと思います。
ともかくも、MANGAーアメコミーバンドデシネーグラフィックノベルーその他世界のマンガたちの、ありとあらゆる表現がインタラクティブに影響を受け合い融合していく劇的な時代に、どのような新たな表現(絵柄も形式も演出etc含め)が生まれていくのでしょうか。
『マンガ』の一ファンとしては、もうわくわくでしかありません。
本日は訪れていただきましてありがとうございました。
2023年夏よりの目標としましては、大きく3つ掲げています。
○「ボクはディオゲネス」を電子書籍として5冊完成させていく
○Gデザインオリジナルグッズを作成し販売していく
○読み切りマンガ1作を完成させて『○○賞』に応募して大きな賞を目指す。
ともかくも、まずは、大きな目標『マンガドリーム』の個人的プロジェクトに着手でき得るかどうか、その挑戦権を賭けて(自分とのと闘いの中でですが)『読み切りマンガの制作』に突入していきたいと考えています。
以下は連載Gマンガ『ボクはディオゲネス』です。☟
○連載ゴキブリマンガ
『ボクはディオゲネス』
第135話 こぺる。
御覧いただきましてありがとうございました。
次回予告
次回、Gプレッソのマンガドリーム⑤におきましては『クリエイトとは何か?』(仮)と題しまして、現在進行形で進化し続ける画像生成AIや対話型AIなど『AIインフラ時代』における新時代の創作とは一体どのようなものになってゆくのか?に関する記事をライトに綴ってみたいと思っています。
テーマに興味・関心をお持ちいただけましたら、ぜひお時間のある時にでも訪れていただければと思います。よろしくお願いします。
著者紹介
note記事のおしらせ
2023年10月時点でnote記事に以下のラインナップをアップしております。何か引っかかるタイトルがございましたら、ぜひ訪れて頂ければと思います。
電子書籍の宣伝☟
↓アマゾンキンドルにて電子書籍発売中です。
キンドルアンリミテッドでも読めますので、もしご興味頂ければぜひ一読していただければと思います。
本日は訪れていただきましてありがとうございました。
またの機会にお待ちしております!!
最新更新日 2023年10月
海外マンガの模写イラスト集
本記事参考書籍
『漫画博物誌 世界編』須山計一 番町書房
『世界コミックスの想像力』 小野耕世 青土社
『地球コミック宣言』STUDIOVOICE Vol.179特集 INFAS
『世界のコミック大研究。』Mangaの原点を探してPenNO.204
『フランスのマンガ』山下雅之 論創社
『BD ベー・デー』第九の芸術 古永真一未知谷
『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』 玄光社MOOK
『「バンド・デシネ」のすべて』美術手帳2016年8月号増刊
『MAD マッド傑作選・Ⅰ』 TBSブリタニカ
『アメリカン・オルタナティブ=コミックス集成』
STUDIO VOICE 2002年1月号
INFAS『アイデア idea393 越境書店』2021年4月号
etc.
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