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広告代理店からの脱却作戦No.2 現実への落とし込み方・SWOT分析

前回の記事ではこれから先、PR ENGINEが目指す未来・夢を広げていきました。
そして現実に落とし込むことの大切さについても記載しました。
そのやるべきこと=見える化や自社について把握するために役立つのが様々なフレームワークです。

https://note.com/preninge/n/nabc5e163f118

フレームワークとは?

フレームワークとは何らかの「型」や「枠組み」のこと。
ビジネスにおけるフレームワークは、意思決定や分析、解決したい問題などを特定の型に落とし込み、手順に沿って整理するために共通して利用できる思考の枠組みを指します。

フレームワークには様々な種類がありますので、また改めてフレームワークについて解説するnoteも書きたいと考えています。

今回弊社が初めに取り組んだ分析は「SWOT分析」というものです。

SWOT分析とは?

「SWOT(スウォット)分析」とは、自社の外部環境と内務環境を

・S:Strength(強み)
・W:Weakness(弱み)
・O:Opportunity(機会)
・T:Threat(脅威)

の4要素で要因分析をすることで企業経営や企画、プロジェクト、マーケティング戦略を策定するための方向性や具体的な案を抽出することができるものです。
この4要素の頭文字を取り「SWOT分析」と名付けられています。

・強みと弱み
・機会と脅威

これらを評価、分析し掛け合わせることで戦略を導き出します。

重要なのはSWOT分析を行う目的を明確にしておくことです。目的が定まっていなければ戦略として落とし込むことができません。
また、独断と偏見で自社の強み弱みを出さず、あくまで客観的に判断することも大切です。自身の思い込みではなく、競合と比較した時に強みとなるか・弱みとなるかなどを公平な視点でリストアップします。

また、立てた目的に対し成果を判断するためにも具体的な数値目標を設定することで、より事業戦略に落とし込みやすくなります。

SWOT分析

SWOT分析のやり方

まずは外部環境と内部環境にについて比較する項目を決めます。
各項目について、自社や自社製品などの機会や脅威、強みや弱みを出していきます。

【外部環境例】
・政治動向
・法律や規制
・経済状況
・海外や国内の社会的動向
・市場や業界のトレンド
・顧客ニーズ
・技術の革新動向
・競合他社の動向
など

【内部環境例】
・企業理念・企業風土や文化
・経営資源
・人材・組織
・設備・資産
・サービス
・マーケティング
・システム・技術
・マネジメント力
・価格
・製品・サービスの品質
・立地
・ブランド力
・認知度
など

クロスSWOT分析とは?

SWOT分析で導き出された各因子を掛け合わせ、分析していきます。

・機会×強み:自社の強みを機会に活かし、大きく成長する
・機会×弱み:弱みを補強し、機会を活かせるよう対策する
・脅威×強み:強みを活かし、脅威を避ける。機会として活かす
・脅威×弱み:弱みを理解し、脅威を避ける。影響を最小限にする

これらを行うことで外的環境と内的環境の双方を考慮した施策を考えることが可能になります。

機会を導き出すクロスSWOT分析

実際のSWOT分析について一部公開

実際に自社で行ったSWOT分析について一部ではありますが公開いたします。
課題抽出と与件整理のポイントとしては、狙おうとしている部分に対する参入障壁や機会を、下記点を意識し洗い出しました。

・市場伸長率を踏まえる
・顧客視点を軸とする
・競合他社と自社の立場を踏まえる
・ライフサイクルを考える
・コミュニケーションの対象を広くとらえる
・マーケティングミックスを考える

洗い出した問題点や市場機会から「重点課題」を設定します。
「重点課題」の設定のためには、問題の因果関係を辿り構造化することと、課題の重要性に優先順位をつけ、最初に解決すべき課題を決めることです。
あれもこれも追いかけていては全てが中途半端に終わります。

今回の公開内容では弊社の強み弱みは伏せさせていただきますが、着目した機会や脅威を一部ご紹介いたします。

機会

機会

収集した情報から一部を抜粋した内容になりますが、その一部でもこれだけの情報量があります。
世の中の動向や顧客ニーズに加え、新幹線延伸という北陸ならではの機会もあります。
※北陸ならではの部分は緑色の文字の部分です

こうして洗い出された機会の中から自社の強みを掛け合わせ、成長に活かすこと。自社の弱みと掛け合わせ、機会を活かす対策を考えることが大切です。
収集した全ての情報を掛け合わせる必要はなく、現状や重点課題の解決に役立ちそうな内容を掛け合わせます。

脅威

脅威

こちらも一部を抜粋した内容になります。
世の中の動向として注視したいのは2つの2025年問題です。
2025年には「IT人材不足」「21年以上稼働している基幹システムが6割」「SAPやERPのサポート終了」という問題が訪れてしまうため、デジタルトランスフォーメーションの実現は叶わなくなってしまうと言われています。
また、団塊の世代を含め、日本人の2割近くが75歳以上になるのも2025年です。
労働力の減少、認知症患者の増加、老々介護、孤独死、孤立死といった問題が増えることで社会から活気が失われ、日本経済や各地域の都市計画に与える影響も計り知れません。
4人に1人が75歳超社会突入という地獄が始まります。85歳以上人口が2035年には34万人に到達。日本は世界一の高齢先進国です。

このような脅威をこれから3年の間にいかに機会として活かせるかが生き残りのカギとなります。

まとめ

一部抜粋した機会と脅威だけでもかなりの情報量となりますが、こうした情報を収集・取捨選択し、自社の強み弱みと掛け合わせることで様々なチャンスが見つかります。その中から「重点課題」を解決する策を定め施策を立案し、進めていきます。
この際に見つけたチャンスや課題にもしっかりと優先順位を付けて取り組むことが大切です。
こうした分析から得られた課題を解決していくことで企業の土台がしっかりと強化され、新規事業や新業態へのチャレンジがしやすくなります。
建物工事の現場などがそうですが、まず「足場を固める」。これが大切なことだと思います。

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