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イラク首相、アメリカ政府高官に「ISISは脅威ではない」と断言

【イラク首相、アメリカ政府高官に「ISISは脅威ではない」と断言】

- アメリカは、テロ・グループと戦っているのだと言って、イラクにおける軍隊の存在を正当化している。-

News Desk
2024.09.02

バグダッドでアントニー・ブリンケン米国務長官と会談するモハメド・シア・アル・スダニ首相(右)。
(写真出典:イラク首相官邸/AFP=時事)


イラクのムハンマド・シア・アル・スダニ首相は9月2日、ISISはもはやイラクにとって脅威ではないと述べた。

スダニ首相は、イラクにおける対ISISグローバル連合の司令官ケビン・C・リーヒ少将と駐イラク米国大使アリナ・ロマノフスキーとの会談中にこの発言をした。

アメリカは石油資源の豊富なイラクに軍隊を駐留させる口実としてISISを利用してきた。

アメリカとその地域の同盟国は、2014年にISISがイラク第二の都市モスルを含むイラクの大部分を占領した際に、ISISに秘密裏に支援を提供していた。

首相官邸が発表した声明によると、バグダッドとワシントンは現在、アメリカ主導の連合の任務を終了し、同連合の加盟国との二国間関係への移行について協議中である。

スダニ首相府は、訓練や情報共有における協力は継続すると強調した。

スダニ氏は、ISISは遠隔地に潜伏する孤立したグループにまで減少したと述べた。

また、イラク軍はISISの残存戦闘員の所在を突き止め、逮捕する作戦を実施している。

スダニ氏は6月にも同様のコメントをしており、イラクはISISに対して「文明的な勝利」を収めたが、これはイラク国民の団結と国のすべての国民の犠牲によって達成されたものだと述べた。

「テロの残党はもはやイラク国家の存在を脅かすものではない。

今日、我々の国民は、われわれの正義の殉教者たちの犠牲の結果として、安全と安定を享受している。」

とスダニは付け加えた。

スダニ氏の月曜日の声明は、米軍がイラク西部で「劇的な軍事的急襲」を行い、少なくとも14人のISIS戦闘員を殺害し、7人の米軍兵士が負傷したと主張した数日後に発表された。

ダマスカスとモスクワの政府が、アメリカとイスラエルがISISを支援していると主張する中、シリアではここ数カ月、テロ集団が復活している。

非営利団体の反過激主義プロジェクト(CEP)は、3月にシリア中部でISISによる攻撃が69件確認されたとする報告書を発表した。

この攻撃により、少なくともシリア軍兵士84人と民間人44人が死亡し、2024年全体で確認されたISISの作戦総数は2倍以上に増加した。

CEPの報告書によると、「3月は、あらゆる指標から見て、ISISのバディア(シリア中央砂漠)の反乱において、同グループが初めて領土の支配権を失った2017年後半以来、最も暴力的な月だった」という。

「3月の特異かつ驚くべき違いは、治安部隊に対する攻撃の規模だ」と報告書は付け加えた。

「ISISの細胞は政権の前哨基地を一貫して首尾よく標的にし、パトロールを待ち伏せし、兵士を頻繁に捕らえて処刑した。」

ロシアは、シリアの不安定化と米軍駐留の正当化に向けた広範な取り組みの一環として、シリア・イラク・ヨルダン国境のアル・タンフ基地でISIS戦闘員を訓練するなど、シリアでISISを支援しているとアメリカを非難している。

ロシア当局は、アメリカがシリア北東部を占領しているのはシリアの石油を盗むためだと述べている。

長年に渡り、米軍はシリアの石油をイラクのクルディスタン地域に運び、そこでクルド人の石油と混ぜてトルコに運び、さらにイスラエルに運んでいた。

(了)


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