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2015年映画『脳内ポイズンベリー』感想

2015年映画『脳内ポイズンベリー』(監督/ 佐藤祐市) 鑑賞。
主演は真木よう子さん。あまりにも夢のような設定なので漫画のようだな、と思ったら実際漫画が原作でした。西島さんは、いちこ (真木さん)の脳内でいちこの思考を選択する会議での議長、吉田役。終始とんがりニット帽をかぶる真木よう子さんがプリティー。表情豊かで恋愛に関して不器用で『MOZU』のクールな彼女を想像していると驚きます。
いちこの脳内は冷静なキャラクターを始め、ネガティブやポジティブ、好奇心旺盛な少女、絶対的な自信を持つ青年などで構成されていて奥手ないちこの恋愛は(一応)彼らが判断している。いちこ自身が限界を迎えると突如現れ、議会を凍結する謎の美女役も真木よう子さん。こちらは完璧なメイクにガーターベルト、オールブラックのいで立ちで妖艶です。彼女が来ると、自ずと本音で行動するいちこになりますが、それはいわばキレた状態なのでそうならないよう会議が行われている。

西島さん演じる吉田は議長と言いつつ、揺れるいちこの心を思うが故、なかなか決めることが出来なくて議員ら(吉田羊さん、神木隆之介さん他)に突っ込まれてしまうけれど、吉田自身が限界を迎えた時、限界マックス美女と対峙して彼女に放った「大事なのは誰を好きかじゃない。誰と一緒にいる自分を好きかだ。」と言う迫真の言葉が決め手となり、限界マックス美女は退散する。

恋は落ちてしまったらどうしようもない。そして恋人になったら最初は嬉しくて幸せな日々が続いても、そんな日はすぐに過ぎてしまう。そこからやり直せる場合もあれば、いちこの恋のように自身の劣等感までちくちくと突いて来て、吉田の台詞のように自分を好きじゃなくなる恋愛をしてしまうこともある。
ましてや、いちこは好きになった人と年齢差があり経験も少ない上での恋。好きな人の価値観を尊重し過ぎて自分を抑えてしまう気持ちは痛いほど判る。「理解ある女」は理想だけど難しい。また彼氏も若く身勝手だった。だからこそ、いちこは別れを決心する。
すべてを振り切って浴びる新たな風は、いちこのこれからのように爽やかで希望に満ちていた。ふざけているように見えて(すいません)とても深い作品でした。

キュートな映画ポスター
みんなから責められて眼鏡がずれたり、このようにたまに割れたりしている西島さんも面白くて素敵でした。

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