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【下書き供養】あまりにも下書きをお蔵入りにしてきた私は遂にネクロマンシーへ手を染める

導入部

 1年A組は今日も元気いっぱい!どうやら算数の授業をしているみたいだね、こっそり覗いてみよう!

 「みなさーん!今日ははじめに簡単な計算をしてもらいます!」

 「ハーーイ!!」

 「では第一問!次の写真の中の赤線が引かれた数字を全部足し合わせて下さい!」

sitagaki4くらい

 「先生、この写真の数字はなんの数字ですか?」

 「いい質問!これはね、今までにプラナリアが公開したnoteの本数を表しています!」

 「なるほど!」

 「ではそろそろ答えはでましたね?みなさん一緒に、せーのっ」

 「「15~~~~!!」」

 「みんな大正解!じゃあ次の写真を見てくれるかな?」

きじいちらん

 「85って?」

 「プラナリアのnoteアカウント上における総記事数のことですよ、じゃあみんなこの85からさっきの15を引いてみましょう!85-15は~~?」

 「「70~~~~!!」」

 「アギャアーーーーーーッ!!!!」

 その時だ!1年A組の天井から全身を縄で拘束された成人男性が突如として落下してきたではないか!苦痛に悶える男を教師と学童たちが囲うように顔を向けた。

 「大正解!下書き途中のまま放置して、とうとう日の目を浴びる事の無かったプラナリアの記事の数は70本です、よくできました!」

 「アアーーッ!ウアアーーーッ!」

 苦悶に男の顔が更に歪んだ。一刻も早くこの場から逃れようと身をくねらせ暴れるも、全身の縄はこれまでの怠惰の数に応じるかの様に、いっそう強く男を拘束する。暴れる最中、男はごろりと身を回転させ仰向けからうつ伏せとなる。

 男のTシャツの背面にはこの様なツイートがプリントされていた。昨年の年の瀬、酒に酔った勢いでキラキラと目を輝かせたまま呟いたツイート、この後、男の言うアウトプットの年の内12分の1を無為に過ごす事になろうなどとは露も思わずに呟いたツイートを。それを背に男は学童たちが奏でるレクイエムを、いつまでも聴かされるのであった……

 「「70本!70本!」」

 「アアーーーッ!」

 「帰ったらおうちの人にも教えましょう!プラナリアの没下書きは70本!」

 「アギャギャーーーッ!!」

 ―――

 お久しぶりです、プラナリアと申します。先程説明があった通り、私の死蔵状態の下書きnoteの数が実に70本まで及ぶ事が判明してしまいました。一応、メモ帳用に使ったページ等、元より公開するつもりの無かった記事や、本文はおろか題字すら未記入の完全なる虚無等を除くと死蔵数は減りますが、それでも55本程と、没率は極めて危機的な状況にあります。

 実際私、逆噴射小説大賞以外にも色々書こうとしてはいるんです、書こうとは。だがここで生来の完璧主義や飽き性、これ根本的に面白いんか症候群が発動!執筆途中の下書きをボッシューート!これを呆れる程繰り返し繰り返し……

 そんな繰り返しの日々の果てに最強のアイデアを思い付いてしまったのでした。要するに、溜まりに溜まった死蔵記事をダシに一本記事を書いてやろうという、ネクロマンシー行為です。

 記事が最後まで書けないと嘆くのならば、その嘆きを価値に転換させちまえ~という、もはややけくそに近い発想。これすら没になったら私もうどうしようもない気がする。頑張っていきましょう。

下書きを旅する -はじめてのベアゴージ~逆噴射小説大賞2018まで-

私小説2

下書きフリ3

 《画像3.4 : 弊noteにおける下書き一覧》

 さて、こちらが私の下書きページの内、最も古い順から第一回逆噴射小説大賞までの範疇になります。最初に執筆、公開されてある『ニンジャパロディ作品『超熊列伝ベアゴージ』』は二年前のニンジャの日に合わせて作ったニンジャスレイヤーの二次SSらしき何かでした。

 この作品内で主人公を務めるのは、当時連載中だったオンゴーイングS2第3話、マスラダ版レジスターとも名高い傑作「ベイン・オブ・カトー」内に登場したサンシタニンジャのベアゴージ。……そのベアゴージと解像度の低いニチアサアニメ概念とが合体事故を果たした野生の少年ベアゴージです、あと相棒は熊のチチーナ。これ久しぶりに読み返したのですが、正義の秘密結社KATOってなんだろう、敵組織がソウカイヤなのにどうしてアノマロカリスが出てくるんですか。謎の尽きない作品だ。

 とはいえ私のnote記事、ひいては、記憶が確かであれば私が執筆した小説作品は、これが処女作になる。なのでそれなりに思い入れ深い作品ですね。以降の私の創作歴がどうなろうとも、私の初めてはベアゴージだった、その事実は覆りようはないのだ。ありがとうベアゴージ、私に創作の一歩を踏み出させてくれて。過冬特有のウキウキで邪悪を働くサンシタ大好きだよ、でもやられたチチーナの事はちゃんと労わってあげてね。

 それにしてもnote初投稿がおよそ2年前、もう遠い昔のようですね。当時まだにじさんじが1期生しか活動していなかった事を考えると、もはや旧石器時代くらいに古い出来事の様に思えてきます、Vtuber界を年代測定の基準にすると感覚が狂うから気をつけろ。

 そしてそこから半年以上もの間note上での執筆は停止していましたが、逆噴射小説大賞開催の報を聞きつけ再び舞い戻ってきました。期間中に投稿できたのは『怒りの最終処分場』『アタック・オブ・ザ・ユグドラシル』廃都探検日記 vol.001「伝説の焼き芋屋」』の三本でした。個人的にはユグドラシルが気に入っていますね、SFで、人が死ぬので。惜しむらくは400字という尺に対して内容がギチギチになってしまった事でしょうか。

 だが上記以外にも、投稿に至らなかった没作品は確かにありました、それも投稿本数の倍の六本もの数の……多いね……

 では没作品を順に解説していきましょう。『終活する二人』は何やらカネモチ夫婦が自殺する話だったと記憶しています。自刃ネタは安直でも先への興味を惹きやすいと思うので、賞の基準的には結構良さげだったのではないだろうか、もっとも前回大会の反省会を今して何になるんだという話ではあるが……

 その上の『タイトル未設定』には、モチモチハサミリクイルカなる生物を捕まえようという、夏休み父と子思い出回顧談めいた物の残骸がありました。少年時代の思い出モノは好物だしちゃんと書きたいですね。一方『ペットショップで超ショック!?』では主人公の父親がペットショップで売り飛ばされていました。

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 《画像5 : 父と子の絆の末路》

 次ページのタイトル未設定(二本目)は、ポストアポカリプス世界でスポッポポポポポン!する作品、それ以上に説明のしようがない。続く『(逆噴射後に書く)繭忘プリンセス』は元々逆噴射用の作品だったのですが、紆余曲折あって小説大賞後に書こうという予定の作品でした。逆噴射後に書けていませんね。内容は人類が蛹による変態を行い、また変態後は変態前の記憶を失う世界で繰り広げられるSFジュイナブル、といった物でした。設定そのものの斬新性はないが、色々話を広げられそうなのでこれも再利用したいです。

 その先の『オスモウティック・プレッシャー』は、当時一部の参加者の間で巻き起こっていた謎の力士ブームにあやかった作品でした。確か「異世界に接続するポータルを開通させるテクノロジーを開発し、早速実証してみたが、空間中に力士がはち切れんばかりに存在する力士界へと接続してしまう。その瞬間、現世と異界との力士存在濃度差により発生したオスモウティック・プレッシャー(お相撲浸透圧)の力で、力士界の力士達が地球へと大量放出されてしまうのだった!」みたいな構想だった筈。しかし、下書きには何故か力士が熱湯風呂に入る描写が残されるのみだったので記憶違いかもしれません……

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《画像6 : 気持ちよさそうに入浴する力士達》

 三本目のタイトル未設定は本文すら存在しない、正真正銘の虚無なのでノーカウント。最後の『金のスマホ・銀のスマホ』は駅のホームで線路にスマホを落としたら泉の精霊が出てきて、その精霊が電車に轢かれるというプロットでした。かわいそう。

 また、逆噴射小説大賞の他にも森匹みかささんによるnote全体リレー小説の方にも参加させて頂いてました。とても楽しい企画だったのでまだ未読の方は是非チェックしてみて下さい。

過去を顧みて

 こうして振り返ってみると没作品も、いや没作品の方こそアイデア的にいい線行ってるなと思える物が多かったですね。せっかく投稿本数制限が緩かったというのに、これだけの作品を腐らせておいたのは実にもったいない話。永遠に放棄される運命だった彼らに日の目を浴びせられただけでも今回は儲けものだと言えるでしょう。

 今回採掘できたネタは来たる時に備え、ストーリープロッターに記録しておきます。このストーリープロッターもツールとして便利ではあるものの、案の定、私の手にかかればネタ放棄所へと早変わり状態になっているので、腐らせないよう気を付けましょう。

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 《画像7 : ストーリープロッターの実用例》

 さて、肝心のnoteお蔵入り性の改善法については、過去を振り返るだけじゃ思い浮かぶものではありませんね。そう簡単には見つかりませんでした。いかがでしたか?いかがでしたかじゃねえこれはお前が始めた物語だろ。

 ……とはいえ、そんなに記事を書かねばと強迫的にまで思う必要はないだろうし、むしろ精神衛生的に逆効果でしかないでしょう。地上においてnoteを書いた奴は書いてない奴より偉い、などという法は存在しない。書きたいと思ったら書けばいいのでしょう。私が悶えている理由も単に書けないからというのでなく、"書きたいのに"書けないからというのは履き違えてはいけませんね。なるべく気楽に、自分のモチベーションに正直にやっていきたいな、という所存です。

 それに、例えネクロマンシーだとしても、この一本の記事を完成にまで至らしめたというのは大きな成果と言えるでしょう。こうして数多くの未公開記事の内一つが公開記事の地位を得たのでした、やったね!しかも執筆中に新しい記事の案までも浮かんで来た。これはひょっとして来ているのでは……風が……?オオオーッ!頑張ろう。

 また、本記事の続編も書きたいですね。私の死蔵下書き達はまだまだ序の口、また気が向いた時にやっていきます。お楽しみに!

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