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どちらが稼げる?UpworkとFiverrを徹底比較。
フリーランスでビジネスサポートや広報の支援活動をしている福島いなかです。
日本の古き良き大企業で広報を数年間経験した後、中小企業診断士として独立しました。
基本的には上記の経営支援や広報支援が本業なのですが、フリーランスは収入の安定が大切なので副業的に海外のスキルマーケットで仕事を受注しています。
具体的にはUpwork とFiverrというサイトを併用しています。
いずれのサイトでも副業的に仕事の実績を積んできました。
このたび、そろそろノウハウを共有してもよい時期にきたかと思い、noteを初めてみました。その辺の経緯はこちらの記事にまとめていますのでよろしければご覧ください。
さて、今回はずっと書きたかった記事です。
海外のクラウドソーシングサイトを使おうと考えた場合、その候補にあがるのはUpworkとFiverrのいずれかだと思います。
筆者自身も、海外での受注に参加する際にはかなり慎重に両者の比較をしました。(結局、どちらも使用しているのですが・・・)
そこで今回は、UpworkとFiverrを両刀使いしている筆者の経験を活かし、その両者を徹底比較していきたいと思います。
今現在、どちらのプラットフォームを使用するか悩んでいる方には参考になると思いますので、是非読んでみてくださいね。
はじめに~筆者の経験~
筆者は円高が始まったころ、生活を安定させるためにはできるだけ時間単価を高めたいと考え、外貨で賃金を稼げる海外のクラウドソーシングサイトの利用を始めました。
筆者はもともと企業広報をしていましたので、文章作成スキルやメディアコミュニケーションのスキルを活用し、日本でPRをしたいと考えている海外企業や個人をターゲットにすることで、お金を稼げるのではないかと考えた次第です。
そこで、出来るだけ安全で、かつ、稼げるプラットフォームを探した結果、UpworkとFiverrの2つのサイトを見つけました。
どちらも世界で最大手と言われるクラウドソーシングサイトであり、かなり多くの利用者を抱えています。
筆者は結果として、しばらくUpworkをメインで使用していましたが、近年、本業が忙しくなってきたこともあり、Fiverrの利用頻度を高めてきています。(この意味は記事を読んでいただければわかると思います)
フリーランサーとして、どのプラットフォームで仕事を探すかは非常に重要な決断です。
FiverrとUpworkは、世界中のフリーランサーに広く利用されている二大プラットフォームですが、どちらがより稼ぎやすいか、使いやすいかは個人によって違うと思います。また、副業的に使うか、主な収入源として使うかによっても変わると思っています。
さて、ここからはUpworkとFiverrの特徴や料金体系、仕事の種類、稼ぎやすさなどを比較していきたいと思います。
UpworkとFiverrの基本情報
さて、まずは両者の基本情報についてまとめていきたいと思います。
Upworkとは?
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Upworkは、2015年に米国で誕生した世界最大のクラウドソーシングプラットフォームです。
クライアント側がプロジェクトベースの仕事や長期契約の仕事を提供し、それにフリーランサーが応募して契約を締結し、成果報酬を受け取る形式です。日本でいうとランサーズやクラウドワークスに近いビジネスモデルです。
利用者数、売上高ともに右肩上がりに成長し続けており、現在ではアメリカの代表的な新興企業向けの株式市場であるナスダックに上場しています。
アクティブなクライアント数は23年末で85万1000人にも達しており、世界最大級のクラウドソーシングプラットフォームに成長しています。
Fiverrとは?
![](https://assets.st-note.com/img/1720919692186-1dd8OHQInR.png?width=1200)
Fiverrは、イスラエル発の2010年に設立されたクラウドソーシングプラットフォームです。
フリーランサーが「ギグ」と呼ばれるサービスを販売する「スキルマーケット」形式のプラットフォームです。日本でいうとココナラに近いビジネスモデルといえます。
ギグの価格は最低5ドルから始まり、フリーランサーが自分のスキルを活かし、比較的短期間で完了するサービスを提供することが特徴です。
フリーランスにとって、仕事が得やすいかどうかが決まる重要ポイントのアクティブユーザー数は約410万人であり、前年度からは5%伸びています。
なお、Fiverrのユーザー数はbuyer(購入者)で、Upworkはクライアント数で算出している点は留意してください。
いずれもフリーランサー側にメリットのあるユーザー数で公開しています。
ビジネスモデルの比較
UpworkとFiverrの最大の違いはプラットフォームとしてのビジネスモデルが違いです。
私たちが利用する上での動きが異なってきますので、まずはここを押さえてください。
Upworkの場合
Upworkでは、クライアント側がフリーランサーに請け負って欲しい仕事を①業務内容②求める人材像③報酬額などとともにプラットフォームに公開しています。
我々フリーランサーは、公開されている仕事を吟味して応募し、自分が誰よりも成果が出せることをアピールすることで発注を獲得し、成功させることで報酬を得ます。
つまり、フリーランサーが募集に対して「応募する側」なのがUpworkの特徴です。自分のプロフィールを完璧にしつつ、クライアントが募集する案件に質の高いProposal(提案)を送ることで案件受注を目指すのがUpworkにおけるフリーランサーの動きです。
Fiverrの場合
Fiverrでは、我々フリーランサー側が自分の能力に応じたサービスを「Gig(ギグ)」として出品し、何かを外注したいと考えているクライアントがそのギグを購入することで商売が成立します。
フリーランサーとしては他の競合よりも優れたギグを出品してクライアントを誘引し、適切なコミュニケーションを通じて購入してもらうことにより、報酬を得ます。
つまり、フリーランサーは「商品を出品する側」で、クライアントが「商品を購入する側」なのがFiverrの特徴です。よって、プロフィールを完璧にしつつ、自分の出品するギグのクオリティを高めていくというのがFiverrでのフリーランサーの動きです。
ビジネスモデルの違いが生み出すフリーランサーの活動の違い
上記のように両社のビジネスモデルについて述べて来ましたが、かなり大雑把に例えると、魚を獲るために、泳いでいる魚をモリで突きに行くのがUpworkで、餌を垂らして魚を釣るのがFiverr、というようなイメージでしょうか。
フリーランサーとしては、Fiverrではよい商品(ギグ)を作ること、Upworkでは案件に対しての良い提案書を作成することが重要な活動になります。
よって、Upworkでは仕事を得られるまでにかなり能動的に動いていかなくてはなりません(実績が貯まるとクライアント側から声がかかることも出てきますが)。
一方で、Fiverrではしっかりとギグを作り込んでしまえば、あとは購入者からの連絡を待つだけになります。(作り込むのは決して簡単ではないのですが…)
どんどん能動的に仕掛けていきたいという性格の方はUpworkが向いていて、他の副業をしながら長い目でやりたいという方にはFiverrが向いているかも知れませんね。
手数料などコストの比較
フリーランサーとしてプラットフォームから仕事を得られるようになると、収益性の面から使用料金や手数料の重要性が高くなってきます。
UpworkもFiverrもいずれも手数料が存在しますので、どれくらいかかってくるのか、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
なお、この記事はフリーランサーに向けた記事なのでUpworkでいえばクライアント側、FiverrでいえばBuyer側の支払いは考慮していません。
Upworkの手数料
Upworkではフリーランサーが獲得した収入に対して10%の固定手数料が設定されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1720919945147-doaqChQ8ht.png?width=1200)
例えば、固定給500ドルの案件を受託して完了した場合、Upwork側が手数料として50ドルを差し引き、フリーランサーは450ドルを受け取ることになります。
また、Upworkではクライアントの案件に応募する際に、プラットフォーム内の仮想通貨である「Connect(コネクト)」を使用します。コネクトはアカウント作成時に40コネクト、毎月10コネクトが無料で配布されます。
この中でやりくり出来ればよいのですが、案件に応募するためのコネクトがなくなった場合には、追加で1コネクトあたり$0.15から購入することができます。
Upworkには有料のメンバーシッププラン「Freelancer plus(フリーランサープラス)」があります。「フリーランサープラス」は月額20ドルを支払うことで加入することができ、さまざまな追加サービスと、毎月100コネクトがもらえます。
どんどん案件に募集していく場合は、これらのコネクト購入費がかかります。
Fiverrの手数料
Fiverrでは、フリーランサーが設定したギグの価格の20%が手数料として差し引かれます。
例えば、50ドルで出品したギグが売れた場合、顧客は50ドルを支払い、10ドルはFiverr側が受け取り、フリーランサーの手取りは40ドルとなります。
ちなみにFiverrでは成果が満足いくものであった場合、クライアントからチップをもらえることもありますが、ここにも同様の20%の手数料がかかります。
この20%を安いととるか、高いととるかは意見が分かれるところだと思います。
支払い方法の違い
UpworkとFiverrでは報酬の支払い方法の一つオプションも少し異なっています。
Upworkでは大きく分けると固定給方式と時間給方式があり、案件ごとにどちらの支払い形式かがクライアントによって決められています。(フリーランサー側からリクエストすることができる場合もあります。)
固定給方式は、あらかじめ契約で合意した金額が、案件がすべて完了した段階で支払われることになります。例えば、英文からの日本語翻訳が完了したらきっちり50ドル支払うというイメージです。
なお、固定給方式の場合、マイルストーンを設定することができます。
案件の完成までに、双方あらかじめ合意した進捗段階にマイルストーンを設けることができ、マイルストーンをクリアするごとにあらかじめ合意した金額が支払われます。
一方、時間給方式はあらかじめ契約で1時間の作業ごとに支払われる報酬額を決め、案件に取り組んだ時間に応じて報酬額が支払われます。
働いた時間はUpworkのシステム上で記録されますので不正な請求はできないようになっています。
Upworkは多様な支払い形式が用意されている点が優れていると言えるでしょう。
Fiverrにおける報酬の支払いは、すべて固定額になります。案件が完了したら、あらかじめ合意していた金額を受け取ることになります。
ただし、Fiverrでもギグを出品時に細かくオプションを設定することができ、フリーランサーが働いた分は報われるようになっています。
例えば、日本語翻訳のギグであれば、追加の文字数 50字ごとに10ドル、短納期対応で50ドル、追加修正1回ごとに20ドル、など、基本プランに追加対応が必要な場合の料金をあらかじめ設定し、両者合意することでクライアントに請求することができます。
報酬額の自由度
UpworkとFiverrでは、案件を受託するというサービス自体は一緒なのですが、受託するまでのプロセスが違いますので、報酬の形態が異なるのは当然だと思います。
ただし、この両者の受託プロセスの違いにより、フリーランサー側が報酬額をどのくらい自由に決められるかには大きな差があります。
まずUpworkにおいては報酬額は基本的にクライアント側が決めます。フリーランサー側からも交渉することは可能ですが、クライアント側からのオファーでもない限りは基本的には受け入れられません。(別な候補者に発注されてしまうことになります)
一方でFiverrの方はギグの作成の際に自分で価格を決めることになります。追加で発生するオプションの価格も自分で決められます。
もちろん、他社との競争なので価格が高ければ受注できる可能性が下がるということはありますが、自分で価格を決められるというのがFiverrの利点かもしれません。
安全対策の違い
UpworkもFiverrも海外サイトであることから、利用を考える際には安全面が特に気になるという方も多いと思います。
安全面といっても様々な要素があると思いますが、個人情報の保護という面では両社ともにかなり徹底した対策をとっています。
例えばUpworkの安全性については以下の記事で述べていますので参考にしてください。
いずれも個人情報の流出などは確認されていませんし、いずれもITなので最先端のセキュリティ対策がとられています。(おそらく、国内のプラットフォームよりも技術という点では上でしょう)
今後もないかと言われれば断言は出来ませんが、その程度のリスクが許容できない方は海外プラットフォームは向いていませんので、国内のプラットフォームを使うことをおすすめします。
さて、安全性というのを詐欺的な案件の多さという点で考えるとどうでしょうか。
この点では、正直、両者には差があると思っています。これはUpworkとFiverrでの匿名性という部分につながりますので、人によってどちらが良いかという受け取り方は異なると思います。
まず、Upworkでは実名アカウントしか認められておらず、写真も本人の写真でなくてはなりません。アカウント登録時に身分証を用いた本人認証がありますので、もしもペンネームや別人の写真などで登録していた場合、アカウントがアクティベートされないことになります。
この厳格なルールは、会社で認められていない副業をしようと思っている方にはネガティブに思えるでしょう。
しかしながら、この厳格な運用によってプラットフォーム内の治安が守られているとも言え、明らかな捨て垢のようなユーザーはほとんど見たことはありません。
もちろん、仕事をこなしたのに支払いがなかったなどという話はよく見かけますので、クライアントや案件はしっかり見極める必要はありますが・・・。
一方で、Fiverrでは電話番号での本人認証はありますが、匿名でもできますし、写真も本人のものである必要はありません。(それで仕事が取れるかどうかは別ですが)
よって副業的に使用したい人はこのFiverrの運用はうれしいところでしょう。
その裏返しで、Fiverrではとにかく匿名アカウントが多いです。
以下は筆者の最近のメールボックスです。
![](https://assets.st-note.com/img/1720655738339-Lugmt0mhUE.png?width=1200)
ご覧のとおり、受注に至った1件以外はすべて捨て垢からのメールです。このメールを開くと・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1720655835782-fBUY5tzVHk.png?width=1200)
このようにすでにアカウント停止になっていたりします。
Fiverrの運営側が怪しいアカウントを取り締まっていますし、こちら側からも運営に報告することができます。
そのため、安全性を担保する対策は運営によって取られていると言えるのですが正直、このようなメールばかりだと辟易しますし、本当の購入希望者からのメールも疑ってかかる必要があるので、失注につながるリスクもあります。
よって、安全性というか治安という点ではUpworkが優れていると思っています。
ただし、匿名で副業したいという方にとってはFiverrの方がよいと感じるかもしれません。
稼ぐための戦略とコツ
Upworkでの成功のコツ
プロフェッショナルなプロフィールを作成: スキルや経験を詳細に記載し、クライアントにアピールする。プロフィール写真やポートフォリオも充実させることが大切です。
質の高い提案書を作成: クライアントの要望に合わせた具体的な提案を行い、選ばれやすくする。提案書には、過去の成功事例やクライアントのフィードバックも含めると効果的です。
長期契約を目指す: 長期的なプロジェクトに積極的に応募し、安定した収入を目指す。長期契約は手数料が低くなるため、収入を最大化することができます。
クライアントとの良好な関係を維持: プロジェクトの進行中や完了後も、クライアントと良好な関係を維持することが重要です。リピートビジネスや紹介案件を増やすことで、安定した収入を得ることができます。
Fiverrでの成功のコツ
魅力的なギグを作成: 詳細な説明と高品質なサンプルを提供し、クライアントに信頼感を与える。ギグのタイトルやタグにSEOを意識したキーワードを含めることも重要です。
ギグのバリエーションを増やす: 様々な価格帯とサービスを提供し、異なるニーズに応える。追加オプションやパッケージを設定することで、収入を増やすことができます。
迅速なコミュニケーション: クライアントからの問い合わせには迅速に対応し、信頼関係を築く。レスポンスの速さは、クライアントの満足度に大きく影響します。
マーケティングとプロモーション: ソーシャルメディアやブログを活用して、自分のギグを広める。定期的にプロモーションを行うことで、新しいクライアントを獲得しやすくなります。
サポート体制
UpworkもFiverrも、フリーランサーに対して24時間体制のカスタマーサポートを提供しています。
また、いずれもユーザーコミュニティが作られており、頻繁な情報提供がなされていますので、不明点はそこで質問することで解決することができます。
とはいえ、我々が出会う疑問点はすでに解決されていることが多いので、基本的には先人たちのやり取りを見ることで疑問の解消は可能です。
初心者に優しいのはどちら
筆者の個人的な意見ですが、初心者に優しいのはFiverrの方だと思います。
こちらの記事に書いたとおりなのですが、Fiverrでの初期設定とギグの作成はかなりたくさんの設定項目があります。
初期設定の大変さという点ではUpworkよりもFiverrの方がしんどいです。
しかしながら、Fiverrは初期設定やギグ作成時にAIがかなり適切にサポートしてくれる仕組みが設けられています。
例えば、ギグのタイトルを入力するだけで、出品カテゴリをかなり正確に提案して下さます。
各項目の設定方法やポイントなどは画面横にコメントがつけられていますし、タイトルの文字数なども長すぎる場合は注意してくれます。
また、重要なポイントについては公式の解説動画なども用意されています。
Upworkにもこのようなサポートはあるのにはあるのですが、Fiverrは決して離脱させないぞ、という強い意志を感じるレベルです。
ということで、サポート体制はFiverrの方が優れていると感じます。
フリーランサーにとっての最適な選択は?
Fiverrが向いているフリーランサー
Fiverrは、短期間で多くのタスクをこなすことが得意なフリーランサーに向いています。クリエイティブなスキルを活かし、複数のギグを提供することで、安定した収入を得ることが可能です。また、初めてフリーランスとして働く人にとっても、低価格のギグから始めることで、徐々に評価を積み重ねることができるため、入り口として適しています。
Upworkが向いているフリーランサー
Upworkは、技術的なスキルを持ち、長期的なプロジェクトに取り組むことを好むフリーランサーに向いています。専門性の高い仕事を受注し、クライアントと長期的な関係を築くことで、安定した収入を得やすいプラットフォームです。また、高度な専門知識や経験を持つプロフェッショナルにとっては、Upworkは高単価のプロジェクトを獲得するための理想的な場所となります。
メリット・デメリット
ここまで様々なポイントでUpworkとFiverrを比較して来ましたが、違いをまとめると以下の図のようになるでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1720854903023-J0qzxjuqZO.png?width=1200)
これらを踏まえて、どちらを選ぶかは本当に人それぞれだと思います。
例えば、ガンガン自分から仕掛けて行きたい性格で、多少コストをかけたり、最初は時間単価が低い仕事を引き受けてでも、すぐに仕事を軌道に乗せたいという方はUpworkが向いていると思います。
Fiverrだとギグを公開するまでの作業は多いのですが、一度公開してしまうと比較的待ちに徹することになります。(もちろんギグ設定やプロフィールの見直しなどは頻繁に行いますが)
ですので、自分から仕掛けたいタイプの人はじれったく感じてしまうかもしれません。(筆者はこのタイプでした)
日本語翻訳や校正、アテレコ案件など、比較的募集の多いジャンルを扱いたい人には向いていると思います。
また、マーケティングジャンルほか、特定の専門性の高い領域での案件は企業クライアントが多いUpworkの方が強いです。このような案件を扱いたい人はUpworkの方がよいでしょう。
一方で、Fiverrは上記のとおり、ギグという商品をじっくり作ったあとは比較的待ちになります。
こちらからクライアントに仕掛けたりすることはありません。そのため、副業に割ける時間が限られている方で、じっくりと自分のサービスを作り上げた後は、顧客からの依頼が来るのを待ちながら受注したいという方はFiverrが向いていると思います。
Fiverrでは個人クライアントが多いので、ロゴの作成案件やイラスト作成などの仕事の需要が高いです。資格が必要な仕事などではない、比較的クリエイティブな仕事を受けていきたいという方はFiverrが適していると思います。
また、これも個人クライアントが多いことによって、短納期の小規模な案件を数多く取り扱いたいという方はFiverrが向いていると思います。
結局、どちらが稼げるのか
ありきたりな結論ですが、どちらのプラットフォームも仕事をとって実績を積み上げるまでは、かなり一生懸命作業しないとまったく鳴かず飛ばずの閑古鳥で終わるのは間違いないです。
いずれもしっかりプロフィールを作り上げる必要があり、ここに大変な時間と労力がかかります。
まずプロフィールを整備するのは最低限仕上げた後にはそれぞれクライアントに選んでもらう工夫に時間をかける必要があります。
例えばUpworkであればクライアントに提出するProposal(提案)において、案件ごとにしっかりとしたカバーレターを書くことが重要です。
一方、Fiverrでは、ギグをとにかく徹底的に作りこむことが重要です。
相手のクライアントは最高の成果を出してくれるフリーランサーを探しています。多くの競合フリーランサーの中から自分を選んでもらうためには、時間と労力がかかるのは当たり前のことと考えて、腰を据えて本気で取り組むようにしましょう。
なお、筆者の感覚的にはUpworkもFiverrも、最初の案件を獲得するまでの難易度はそれほど変わりませんでした。
※Fiverrの方が後から始めたため、Upworkでの経験があった分、要した時間は短かったのですが。
さて、その前提に立ったうえで、労力対効果を考えるとどちらが稼ぎやすいか、筆者の意見を述べてみたいと思います。
筆者の意見としては、同じ時間をかけるのであれば圧倒的にUpworkの方が稼ぎやすいというのが本音です。
その理由として、案件の単価がUpworkの方が高いからです。
案件を獲得するのに同じくらいの時間と労力をかけるのであれば、単価が高い方が稼げるというのは自明です。
基本的にUpworkで提示されている案件は少なくとも数十ドルからの報酬であることが多く、数ドルということはほとんどありません。
以下は募集が出ている案件一覧をざっと上からスクリーンショットしたものですが、ほとんどが数百ドルの予算で募集されていると思います。(案件一覧は、筆者の仕事履歴とマッチしたものをAI提案してくれているので、表示されている案件は翻訳系が多いです。)
![](https://assets.st-note.com/img/1720910124507-a4hzOmTQoc.png)
一方で、Fiverrの翻訳関連のギグを見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1720910925801-jBBZUl16wJ.png?width=1200)
トップクラスのGigでも10ドル以下からのものがほとんどです。これは最低額なので、ここにさまざまなオプションを組み込んでいくので最終的には50~100ドルくらいになる場合が多いのですが、やはり単価は低めです。
これはUpworkのクライアントが企業であることが多いのに対して、Fiverrのクライアントは個人事業主であることに大きく関連しています。
実際に、クライアントの平均予算額はUpworkでは5,045ドル、Fiverrでは262ドルというデータがあり、このことからもUpworkの方がクライアントがお金を使いやすい環境にあることがわかると思います。
また、Upworkでは自分でどんどん案件に応募したり、追加コネクトを支払うことで提案の表示順をブーストしたりして自分から積極的に仕掛けていくことも可能です。
もちろん、初期投資がかかりますが、案件の獲得を自分次第で引き寄せられるという点も稼ぎやすいと思う理由です。Fiverrは本当に待ち時間が多いので、早く稼ぎたいという人には向いていないと思います。
それと、Fiverrは本当に捨て垢からのメールやスパムメールが多いです。これらの見極めや処理に時間を取られるので、時間単価がさらに下がってしまうのがすごく嫌です。(やっていると慣れてしまうのですが)
Upworkはこういうことは(ほとんど)ありません。
以上のような理由によって、あくまで筆者の個人的な意見としてはUpworkの方が稼ぎやすいと考えていますし、実際に稼げています。
すぐに稼ぎたいという人は個人的にはUpworkへ注力することをおすすめします。
その一方で、Upworkでは専門的な知識やスキル、その領域での業務経験などが要求される案件が多いです。また、匿名や顔出しなしのアカウントも許されておらず、ハードルが高いと感じる方も多いかもしれません。
よって、まだ自分の経験やスキルに自信がない方や、実名顔出しに抵抗感がある方は、Fiverrから初めてみて、海外プラットフォームに慣れながら実務経験を積んだうえでUpworkに参入するというのもアリだと思います。
Fiverrもプラットフォームとして優れているし、稼げるのは間違いないです。
UpworkとFiverrの比較まとめ
というわけで、UpworkとFiverrの両方を利用してきた筆者として、両者の比較をしてきました。
客観的なデータと筆者の主観を分けて、できるだけわかりやすくまとめたつもりです。
現在の円安ドル高の状況は、外貨を稼ぐことでフリーランサーの収入を高めることが可能な環境にあります。
すべてのビジネスに当てはまることですが、大事なことは「ある程度の下調べをしたら走り出すこと」です。
この記事で悩みが解消できたなら、UpworkでもFiverrでもお好きな方に登録してみてください。
もしも、アカウント登録や初期設定で迷ったら、かなり詳しい解説記事を掲載していますので、よろしければ読んでみてください。
今回の記事が皆さんの役に立つことを願っています。
※少しでもお役に立てたなら”スキ”していただけたら励みになります。
それでは、また!
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