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英語そこそこの純日本人がFiverrで副業やってみた話


フリーランスでビジネスサポートや広報の支援活動をしている福島いなかです。
日本の古き良き大企業で広報を数年間経験した後、中小企業診断士として独立しました。

基本的には上記の経営支援や広報支援が本業なのですが、フリーランスは収入の安定が大切なので副業的に海外のスキルマーケットで仕事を受注しています。
具体的には、Upwork(アップワーク)というプラットフォームをメインで使用しているのですが、最近はFiverr(ファイバー)というプラットフォームで受注する機会が増えてきました。

Fiverrに関する日本語の情報が少ないことに不満を感じていたこともあり、自分の仕事の実績もある程度たまってきたので、そろそろ情報発信をしてみることにしました。

Fiverrとの出会い

筆者は2020年頃、個人事業主として独立したばかりで収入が安定していなかったこともあり、副業的に収入を得たいと考えて、クラウドソーシングサイトの利用を始めました。

日本のココナラやランサーズも使ってみたのですが、私が得意なライティングスキルに関連した仕事は、完全な価格競争に陥っており、時間対効果が低すぎるのが問題でした。

ちょうどその頃は円安基調の始まりだったので、円安の間は外貨で稼いだ方が効率がよいだろうと思いつき、軽い気持ちで海外のプラットフォームを使うことにしました。

そこで目星をつけたのが海外のクラウドソーシングサイト大手の「Fiverr」と「Upwork」の2社でした。

結局、筆者はメインで使うサイトとして「Upwork」を選び、目論見どおり、これまでの筆者の収入アップに大いに貢献してくれたのでした。

※筆者が「Upwork」を選んだ理由は別の記事にまとめます。

Fiverrを使い始めた理由

そんな"Upworker(アップワーカー?)"である筆者は最近、Fiverrを利用する頻度を高めてきています。

その理由は、本業である中小企業支援やPR支援の事業が軌道に乗ってきたため、副業にかける時間を減らして行きたいと考えたからです。

Upworkはクライアントの募集案件に対して、こちらから能動的に仕掛け、他のフリーランサーとのコンペに勝つことで仕事を獲得することが出来るというビジネスモデルです。案件を獲得するにはカバーレターを書いたり、時にはポートフォリオを提示したり、それなりの手間がかかります。

一方でFiverrは、日本でいう「ココナラ」のようなスキルマーケット形式なので、自分が出来る仕事を掲載しておげは、そのスキルを書きたいバイヤーからアプローチしてきてくれます。

よって、本業に注力しつつ、相手から声がかかった案件に対応することでスキマ時間を使った収入獲得を継続するためには、Fiverrを使うのは理にかなっているというわけです。

そんなわけで、筆者は"Upworker"でありながら、"Fiverrer(ファイバラー?)"になったわけです。

Fiverrとは

では、Fiverrとはどのようなサービスなのかについてまとめていきます。

Fiverrはイスラエル発祥のフリーランサーのプラットフォームサイトであり、Upworkとならぶ世界最大のクラウドソーシングサイトのひとつです。

簡単に言うと、日本のココナラやランサーズ、クラウドワークスなどと同じようなサービスです。

Fiverrは自分が得意なスキルを商品として、そのようなスキルを求める買手が案件(gig=ギグ)を依頼する「スキルマーケット」形式のプラットフォームです。
日本でいうとココナラとかなり違い業態です。

これまでココナラを使ったことがある方は使い方のイメージがしやすいと思います。

なお、サービス名の「Fiverr」の由来は、設立当時はすべてのスキルが5ドル(5dollers)で売り買い出来たことからきています。

さて、企業としてのFiverrは2019年にはニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しています。

23年度の売上高は3億6137万米ドル(約540億円:1ドル=150円換算の場合)ほどで、22年度の3億3736万米ドルから約7%伸びています。

ちなみに2022年度は赤字でしたが、23年度は黒字転換しています。

Fiverr社決算資料から抜粋

我々フリーランスにとって、仕事が得やすいかどうかが決まる重要なポイントであるアクティブユーザー数=active buyer数は約410万人であり、前年度からは5%伸びています。

なお、fiverrは前述のとおり、スキルマーケテット方式のクラウドソーシングサイトなので、アクティブユーザー数の指標として、買い手の数を採用しています。

ちなみに、もうひとつの大手クラウドソーシングサイトであるUpworkは、クライアントが募集している案件にフリーランサー側な応募するビジネスモデルなので、案件の発注者であるクライアント数をアクティブユーザーの指標にしています。

このようなところからも両者のビジネス方式の違いが見て取れますね。

英語力はどの程度必要なのか

さて、海外のクラウドソーシングサービスを使おうと考えている人がまず気になるのが、どの程度の英語力が必要なのかということだと思います。

FiverrやUpworkのサイトはもちろん英語で作られていますし、プロフィールの記述やクライアントとのやり取りもすべて英語で行う必要があります。

筆者の英語力といえば、TOEICのスコアで700点台は持っていますが、日常会話やメールでのやり取りに不自由しないというレベルではまったくありません。

翻訳ツールなどを使いながら、なんとかコミュニケーションをとるという感じです。
ビジネスでいえば”そこそこ”というレベルだと思います。

しかしながら、これまでFiverrやUpworkを使ってきてどうしようもないハードルを感じたことはありません。

特に最近はブラウザの機能や、ChatGPTなどの翻訳技術が進んだおかげで、ページをまるごと日本語翻訳してみることが出来たり、日本語の文章をまるごと英訳してもらえるので、苦労を感じることはほとんどありません。

しかしながら、まったく英語力が必要ないのかといえばそうではないです。

ビジネス上のやり取りなので、案件を進めるうえで致命的な誤解があれば、双方にとって大きな損失xつながることもあり得ます。

よって、AIや翻訳サイトが作った文章を読んで、ある程度誤りがないかを判断する程度の英語力は必須です。

特に主語の間違いや、打ち消し語(notやneverなど)の有無を誤ると、高確率でトラブルにつながりますので注意が必要です。

ですので、まったく英語ができない人は、最低限の英語力をつけておかないと危険だと思います。

感覚的に、TOEICで600点以上を恒常的にとれる程度の英語力は自分を守るためにも身に着けておいた方がよいでしょう。

Fiverrで稼げるのか?

国内外のクラウドソーシングサイト全般に言えますが、結局、稼げるかはその人の努力次第だと思っています。

なんとなく登録して商品(ギグ)を公開して待っているだけでは稼ぐことはできないでしょう。

その前提の上でですが、同じ労力をかけるのであれば日本のココナラなどを使うよりは稼げると思います。

海外のデータサイトである「PriceEconomics.com」によると、Fiverrにおいて売り手の 96~97% が月に稼ぐ金額が 500 ドル未満であり、約70% は0 ~ 99 ドルであるということでした。

ほとんどの人は月に500ドル(今のレートで大体7万円)未満の稼ぎですが、これを逆に考えると、約30%弱のプレイヤーは月に100ドルから499ドルほど稼げているとも言えます。

筆者の感覚として、Fiverrには、なんとなく登録している人が半分くらいいるので、しっかりプロフィールやギグの内容を煮詰めて取り組めば、この30%の中に入るのはそれほど難しくはないと思います。

副業として月に約15,000円から75,000円までのレンジで稼げれば十分という層はかなり多いと思います。年額で言えば18万円から90万円の収入になるということですから。(逆に、Fiverrだけで食べていこうとするのは無謀だとも言えます。)

さらに、今は円安ドル高です。今日のレートは1ドル150円にもなっています。
さらに、世界的に労働に対する賃金は上昇しています。

日本で稼ぐよりも、海外で稼ぐ方が効率が良い時代と言えるでしょう。

ですので筆者は、Fiverrは相対的に稼げる、と考えています。

ただし、何回も言いますが、「しっかり」取り組まなくては稼げないのは日本も海外も一緒です。

それなりの収入が得たいのであれば、集客のtipsを学び、時間をかけて取り組むことをオススメします。(やること自体はそんなに難しいことはないと思います。)

★Fiverrで収益をあげるために最重要なプロフィール設定について解説しました!!

Fiverrにおける日本人の価値

筆者は海外企業や個人が日本向けに商売をする際の資料やパンフレット、発信するレターなどの日本語訳のギグを受注しています。

企業勤めのころのキャリアである広報のスキルを活用して、相手のビジネスを理解したうえで読み手にわかりやすく魅力を伝える文章に変換するということを価値としています。

日本語という言語は、アジアの辺境にある1国でしか使用されていない言語でありながら、しかも習得がえらく難しいという特徴があります。

みなさんも町のエスニックな食堂などで、ちょっと違和感のある日本語の看板やメニュー表などを目にする機会は多いと思います。

日本に数年住んで、それなりに日本語を話せる店員さんが作っているものであっても、日本人ネイティブが見るとやっぱり言葉づかいやニュアンスに不自然さが目立ってしまいます。

それなりに規模が大きな企業でも日本に支社がない場合には、結構な違和感のある日本語が使用されていることが多々あります。

実は自然な日本語を扱えるのは海外から見ると貴重なことなのです。

いまや縮小気味にあるといえども、日本の市場規模はまだまだ世界のトップ5圏内にあり、日本をターゲットにしているビジネスはまだまだたくさんあります。

さらに、今は円安なので海外からの観光客が増加傾向にあります。日本に来たい、日本人とコミュニケーションしたい、という需要の増加は、それだけでビジネスチャンスの到来と受け止めることが出来るのです。

日本語が使える、という自分の強みを活かして、どのような価値を提供出来るかを考えれば、FiverrやUpworkで稼ぐことは困難ではないと考えています。

最後に

みなさんが少しでもFiverrで仕事(ギグ)を受注してみたいと思ったら、まずはネットでいろいろと調べてみることをお勧めします。

Fiverrは公式の情報交換の場所を提供していたり、海外サイトならFiverrに関する情報発信をしているブログや動画が沢山あります。
英語が得意な人はサイトを見て雰囲気をつかみ、海外の先輩たちのTipsなどを読みながら、アカウントを作ってみるとよいでしょう。

一方で、英語原文をスラスラ読めない人は、少ないながらもUpworkの日本人利用者のサイトがありますので、それらを参考にしてみるとよいでしょう。

私も少しずつですが、英語ネイティブではない人たちに、同じ立場からある程度の案件を受注できるように至った筆者のノウハウや情報を提供していきたいと思っていますので、よければ期待してみてください。

以上、長文になりましたが、Fiverrに関して私の経験や考えを書いてみました。
今後の記事も楽しみにしてください。

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