見出し画像

追儺と敬意、恐れと畏れ

節分詣で 福詣で
吉田の山には 鬼が出る
鬼につられて厄祓い
ご利益ありますえ

学生時代を過ごした地に鎮座まします吉田神社
こちらの追儺式は京の都でもまた格別だ。

追儺は平安時代から伝わる、由緒正しき儀式。

赤鬼、青鬼、黄鬼が雄叫びを上げながら境内で大暴れ。
(わりと怖いので、幼児はだいたい大泣きする。)
そこに四ツ目の方相氏が現れ、矛と盾で鬼たちを追い詰める。
最後に鬼たちは桃の弓で追い払われ、山へと退散するのだ。

さて、ここからが真骨頂。
追い払われた鬼は、翌日に改心した福鬼となり、扇を持って神社に現れる。扇で人々の頭を撫でながら練り歩き、福を授けてまわる。

画像1


そこに付き従う子どもたちが歌うのが、冒頭の歌だ。
(リスニング能力に自信がなく、微妙に違う部分もあるかもしれない。ご容赦いただきたい。)

地方によっては「福は内、鬼も内」と言うそうで、鬼は厄災とは限らない。
鬼は人と共存する妖(あやかし)で、恐れるより畏れるべき存在なのではなかろうか。
鬼殺隊が大流行する世の中で、そんなことを思ふ。

追記:鬼といえばこんな話も書いていましたわ。
つい最近まで、鬼はごくごく身近な存在だったんやな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?