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「品質監査」って何?〜デリバリー部門から品質監査部へ異動して得られた2つのこと〜

こんにちは。パーソルプロセス&テクノロジー(以下パーソルP&T)の松浦です。

突然ですが質問です。みなさんの会社には「品質監査部」はありますか?
ITコンサルティング・SIerなど、プロジェクトを通じてお客様の開発・運用・保守をご支援されている企業にお勤めの方だと類する部門があるのではないでしょうか。

「品質監査部」は、簡単にいえばプロジェクトのトラブルを未然に防いだり、スケジュール通りの進行を支援したりすることがミッションです。プロジェクトに入っている方にとっては身近ではないかもしれませんね。

その上でもう一つ質問です。品質監査部に所属したことのあるエンジニアの割合、ご存じですか!?

私たちパーソルP&Tの場合、所属するシステムソリューション事業部の人数は約1,200名ですが、品質監査部のメンバーはわずか5名です。単純に、割合にすると【0.4%】となります。。。

今回は、そんな稀な(笑)存在の私が、エンジニアのみなさんがあまり所属/経験したことがないであろう品質監査部の仕事について、業務の一部を紹介するとともに、実際にシステム開発を行いサービスを顧客へ提供するデリバリー部門の現場とは異なった気づきや得た知識をご紹介します。

この記事を読んでいただくことで品質監査部の業務を知り、興味を持っていただけたら嬉しく思います。

自己紹介

システムソリューション事業部(以下SSOL) 品質監査部 品質監査グループの松浦です。
パーソルP&Tへシステムエンジニアとして中途入社して早10年。いくつかの現場を渡り歩き、2年前よりデリバリー部門を離れ、現在所属している品質監査部で働きながら、”はたらいて、笑おう”を体感しています。
最近興味があることは、SDGs です。なんとか品質監査部の業務に取入れられないかを日々検討中です。
最近、私生活では某イカがインクを塗るゲームの3作目に妻とハマってます。

プライベートの一枚

品質監査部の業務とは?

まず、そもそも品質監査部が何をしているか、という部分からご紹介できればと思います。要は、各部門で行われている”プロジェクトの成功”に寄与出来るよう、下記の業務を主軸とした支援を行っています。

■主な業務

① プロジェクト監査(提案書/見積/プロジェクト計画書等の監査)
② プロジェクトのコンディション確認&報告(プロジェクトの売上/原価/粗利の確認と定性的な状況確認)
③ QMS (クオリティマネジメントシステム) 対応
④ 研修講師(新人教育研修、開発標準研修、議事録研修、提案力強化研修)
⑤ プロジェクト実業務支援(主にトラブルプロジェクトに対して実施)
⑥ 保守/運用業務(プロジェクト情報の公開/管理システムの管理)
⑦ 関連施策

品質監査部の業務は、基本的に自部門内で完結しません。プロジェクトを実施している他部署との連携が非常に重要です。

また、「全くシステム開発を行わない、”手を動かさない部”」という印象を持たれがちですが、そんなことはありません。AWS環境にEC2、DBサーバを立ててシステムを構築して保守/改修を行ったり、Accessなどを構築/管理したりすることはあります

今回は、①②⑦について、少しだけ詳しくお伝えします。

①プロジェクト監査

パーソルP&Tでは、各デリバリー部門が契約するプロジェクトについて、金額や契約形態により監査対象か否かの判断基準が設けられています。このうち、監査対象のプロジェクトについては、下記の作成物の監査を行います。(実際はもっと細かな運用ルールがあります。)

■受注前
・見積/提案時の「見積審査」
→提案書の内容、見積の根拠の確認

■受注後
・計画/各作業工程での「品質審査」
→プロジェクト計画書、テスト仕様書、WBSなどドキュメントの確認

・プロジェクト完了時の「クロージングレビュー」
→振り返り結果(予定/実績(粗利や工数)の差異、KPT、QCD)の確認

②プロジェクトのコンディション確認&報告

簡単に言うと各プロジェクトの状況把握です。
月次で採算管理のシステムへ入力された売上/原価/粗利の値確認や、実際のプロジェクトの状況を、各プロジェクトマネジャーにヒアリングして情報を収集し、傾向や課題・リスクを確認しています。

集めた情報を基に月次の報告資料を作成し、報告と展開を行っています。

⑦ 関連施策

業務の効率化やプロジェクトの品質向上を実現するべく、さまざまな施策を実施しています。ここでは、実際に私が提案し実施している施策の一部をご紹介します。

・業務効率化を目的としたRPAの導入
→手動で実施していたデータの抽出、加工、投入作業を自動化。

・プロジェクトの可視化を目的としたBIの導入
→プロジェクト売上や利益をデータ管理しBIに組み込んで可視化。

・プロジェクトマネジメント力の向上を目的としたPMP(Project Management Professional)資格の取得支援
→プロジェクトを進める上で基礎となる国際的知識の習得と、その普及活動

品質監査業務から得られた2つのこと

そもそも異動する前、プロジェクトをデリバリーする側にいたときは、自分のプロジェクトを成功させることにフォーカスしていたため、自分の周囲のプロジェクトを知るすべを知らなかったし、知ろうとも思わなかった、というのが正直なところです。

しかし、品質監査部では、デリバリー部門にいた時と違い、多くのプロジェクトに触れることができます。そのため、まず自分が携わっていないプロジェクトについて、提案活動から終了までを知ることが出来ています

中でも、様々なお客さまやプロジェクト・案件毎に異なる「1)お客さまへの提案内容」と、「2)プロジェクトの進め方」について知見を深められていることは、今後のキャリアにおいて大きな財産になる気がしています。

1)お客さまへの提案内容」であるRFP(提案依頼書)や提案書、見積を見る段階では、

  • お客さまの要望に対し、提案内容が合致しているか

  • ご提案資料間での整合性が取れているか

  • 見積に根拠はあるか

ということを客観的な視点から見る経験ができますし、「2)プロジェクトの進め方」という点でも

  • 要求に対し、体制やスケジュールに無理がないか

  • 計画内容に不備や抜け漏れがないか

  • (プロジェクトのキックオフ後も)順調に進行しているか

を冷静に判断し、支援する施策を考える機会も多くあります。

単にプロジェクトを知るだけでなく、提案や進め方に関するリアルな進め方がノウハウ・知見として蓄積されていくので、いずれ現場に戻った際に役立つ知識になると思っています。

おわりに

パーソルP&T SSOL品質監査部でのデリバリー部門とは少し異なった業務/経験を紹介させていただきました。

自分のプロジェクトだけを見続けるのでなく、周りのプロジェクトの内容を知り、計画や状況を考えてみるのも良い経験になり、成長に繋がると思います。

もし、“次のキャリア“を検討した際に、「あ、パーソルP&T SSOLの品質監査部でやりたいこと、学びたいことがありそう!」と思った方は是非一緒に働きましょう!

お待ちしております。

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