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BPaaSとは? 似ている用語のおさらい(Saas,iPaaS,iDaaS,BaaS,DaaS,IaaS,PaaS,aPaaS)

6/21付の日経新聞にこんな記事がありました。
労務・経理、丸ごとクラウドに
中小企業のバックオフィス業務を対象にBPaaS(ビーパース)の利用が広がってきているという内容です。


BPaaSとは?

BPaaSとは「SaaSを利用した外部委託」のことで「BPaaS=SaaS×BPO(Business Process Outsourcing)」、つまりSaaSとBPOを組み合わせたサービスを指します。
中小企業の経理・労務業務はごく少人数で行われていて、昨今のインボイス制度や減税対応など、業務は増えるばかり。一方で採用するにも働き手不足なわけですから、どうにかしないといけない。そこで中小企業のバックオフィス業務でBPaaSが広がりつつあるとのこと。
コロナ禍において大企業ではSaaSの活用などクラウドサービス利用が進んだものの、中小企業ではまだまだ下火でした。しかし着実にクラウド導入率を伸ばしてきているようです。

"X"aaS用語をおさらい

SaaSにBPaaSに、ほかにも"X"aaS用語はたくさん存在します。
似ている用語のおさらいをしてみたいと思いました。

●BPaaS(Business Process as a Service)
SaaSとBPOを組み合わせたサービスのこと。たとえばバックオフィス業務などをクラウドサービスを使って外部委託することを指す

●SaaS(Software as a Service)
クラウド上で提供されるソフトウェアサービスのこと。業務アプリケーションをインターネットを通じて利用できる<Gmail, Slack etc.>

●iPaaS(Integration Platform as a Service)
システム間のデータ連携を行うためのプラットフォームのこと。SaaS間やオンプレミス、クラウド上に構築した社内システムなどを統合できる<AWS(Amazon Web Service), Microsoft Power Automate etc.>

●iDaaS(Identity as a Service)
クラウド上のさまざまなサービスのID管理を一元的に行うサービスのこと。iDaaSに一度ログインすれば、複数のクラウドサービスを使える<Google Cloud Identity, Azure AD etc.>

●BaaS(Banking as a Service)
銀行が提供する機能やサービスを、APIを介してクラウド上で提供するサービスのこと

●DaaS(Desktop as a Service)
仮想のデスクトップ環境をクラウド上で提供するサービスのこと<Windows Virtual Desktop, IBM Smart Business Desktop etc.>

●IaaS(Infrastructure as a Service)
サーバー、ストレージ、CPU、メモリ、ネットワークなど、コンピューターシステムの構築に必要なインフラをインターネット上で提供するサービスのこと<Google Compute Engine, Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) etc.>

●PaaS(Platform as a Service)
クラウド上にあるソフトウェア開発環境を利用できるサービスのこと<Google App Engine, Amazon Web Service, Microsoft Azure etc.>

●aPaaS(application Platform as a Service)
PaaSの提供範囲に加えて、ローコード・ノーコードでの開発を行うためのクラウドプラットフォームのこと。昨今、大手SaaSベンダが自身の製品をaPaaS化する傾向にある<Power Platform, ServiceNow, GoogleWorkspace(GWS) etc.>

SaaSを使って何をしますか?

今後、大手SaaS企業のマネーフォワードやチャットワークもBPaaSに着目したサービスを展開していくとのこと。いろんな「"X"aaS」がありますが、広くビジネスを展開していくうえで「"X"aaSを使って何をするか?」は将来を占う課題かもしれません。

それにしても「"X"aaS」用語は種類が多い……。

”X“aaSを身近に感じてもらうためにも、それらを使うと「現状がどう変わるのか?」を伝えられるようなデモンストレーションやワーディングは今後より一層重要になってきそうです。