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コロナ禍と「学問のすすめ」

このコロナ禍、これはもうウイルスとの戦争ではなく、もはや維新ですね。我々が変わらなければいけないと感じます。そして我々社会が新型コロナウイルスをどう受け入れ、どう共存していくかが大事だと思うのです。

時は明治維新。鎖国を解き西洋文化を次々と取り入れた日本は、国民の生活が一変します。そこで次々と変化する生活に戸惑う日本国民に一つの指針を示したのが、思想家であり日本の教育者である福沢諭吉の「学問のすすめ」でした。

「学問のすすめ」といえば、

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」

という言葉が有名ですが、実はその後に続く17編からなる文章の方が大事なのです。その中でも特にこのコロナ禍の中で、ボク個人的にとても大事だなと思う文章があります。

独立の気力なき者は国を思うこと深切ならず。独立とは自分にて自分の身を支配し他によりすがる心なきを言う。みずから物事の理非を弁別して処置を誤ることなき者は、他人の智恵によらざる独立なり。みずから心身を労して私立の活計をなす者は、他人の財によらざる独立なり。人々この独立の心なくしてただ他人の力によりすがらんとのみせば、全国の人はみな、よりすがる人のみにてこれを引き受くる者はなかるべし。

その後に続く文章も含めて簡単に言えば、

国や社会に依存せず、自分で学び、自分で稼ぎ、自分の力で豊かになりなさい。
そして国民一人ひとりが精神的に独立し、民間で経済を回すことで国が豊かになり、平和を守ることができるのです。
それには一人ひとりが必要なことを「学ぶ」ことが大切なのです。

ということです。

つまりこのコロナ禍において、影響を受けてる経営者さんは国の補助金などをあてにするのももちろん良いのですが、そればかりではなくやはり大事なのは一人ひとりがしっかりと独立した考えを持ち、「今」の状況でもやっていけるような仕組みを早急に作ることを考えなければならないと思うのです。

「学問のすすめ」は当時大ベストセラーになり、明治の国民の多くが本書の教えをもとに変革の時代を生きました。
そして時は過ぎ、今まさに新型コロナウイルスによって日本経済と国民生活が一変しようとしてます。そんな現代の激動の渦中でも通ずる不変の教えがこの「学問のすすめ」だと思うのです。

ボク個人的には経営者さんには特に今、お薦めします。しかしボクが薦めたところでまず誰も読まないでしょう。ということでボクはこの機会に残念ながら誰も読まないであろう本書をもう一度読み直そうと思います。

頑張ろう!ニッポン!

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