見出し画像

詩『死の技法』

床に張り付いたまま日がな過ごす日常。
死人になるための予行演習。

勤め人を辞めて以来緩慢な自殺を決行し、
成果未だ得られぬまま歳ばかり重ねる。
私は死の技法の落伍者だった。

ハッピーエンドもバッドエンドも不要。
突然幕が降りるのがシュールで良い。
曖昧なまま気づけば死んでるのが最良の結末。
今日も死に抱かれ、死の夢を見る。

年がら年中、死に絡まれて。
年がら年中、死に囚われて。
年がら年中、死に依存して。

死を愛してる、死ぬほど愛してる。
殺してください、死ぬほど殺してください。
そんな戯言も受け止める死の懐の深さよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?