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詩『原理主義』

白色のビニール袋がふわりと浮かんで線路に落ちる。そう、大人は穢れや堕落、欺瞞の象徴である、と10年前の私は言った。

「同志たち諸君、シュプレヒコールを上げろ」

先導者はいない。今や変節の徒として皆が生き恥を晒す。項垂れた人々は連なり、砂塵を被ったアジビラが通りを埋める。

自分の色は自在に変えられる。そんなデマに誘い出され吊るされた同志たち。生まれる前から定められた色は穢れるだけで変わりはしない。

有機物ではなく無機物に生まれたら何か変わっただろうか。足掻いたところで、情状酌量の余地は無い。存在とは罪であり罰であった。

世界は色のない白が望ましい。
私は世界を白にしたかった。

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