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素人でもできること

今日は、すこしグサッときた話。

先日、あるバスケのオンライン講習があったの
で参加してきた。質問を受け付けてもらえるとのことだったので、
「未経験のコーチがよりよいコーチングをするにはどんなことが必要ですか?」
と質問した。

すると、返ってきた答えは「自分のできることとできないことを見極めることが
大切」というものだった。未経験のコーチが中学生のチームを強くするのは、独
りではなかなか難しい。例えば、手本を示すこと。どうしても競技経験がないと
良い手本を示すのが難しい。そう考えると、自分でなんとかやろうとするのではなく、バスケ経験者の保護者に手伝ってもらうとかクリニックに選手を連れて行くとか、他の人の協力を得るということが大切になってくる。

今回のやりとりのなかで特に強調されていたのが「目の前の選手にのめり込むことができるか」ということだった。つまり、目の前の選手の成長のために自分ができること、教えられることは何かを考えるということだ。以前、コーチの仕事
は環境と課題を与えることだという記事を書いたが、まさにその通りだった。

そして、素人が手本を示すということは危険らしい。それは、子どもというのは目で見て学習する。また、「学ぶ」は「真似ぶ」を語源としていることからわかるように、学びの過程に於いて「目で見てまねする」ということは非常に
重要なのだ。とすると、素人が中途半端な手本を示すとどうなるか。子どもは素人のまねをして成長する。もし、その手本が質の低いものだったら?万が一、間違っていたら?子どもは一生懸命レベルの低い、間違った技術を習得してしまう。

だから、素人が中途半端な手本を示すことは慎重に考える必要があるのだ。

これは、なかなかグサッときた。すみません、自分子どもにみせるために練習しちゃってました・・・。

話を戻して、では素人が良い手本を見せるにはどうすればよいのか?手段としては、DVDやクリニックを活用するということだろう。また、基礎の部分であればミニバス出身の選手がいればその子に手本としてやってもらえばよい。ただし、
その選手の技術が確かなものかどうかは必ず確認しておかなければならないが。

この話を受けて、昨日の練習ではハンドリングドリルやシューティングドリルの動画を見せてやってみた。やった感覚から言うと、口で説明するよりもはるかに伝達速度がはやい。つまり、動画の方が選手に伝わりやすい。しかし、課題もあ
る。それは、細かいポイントを選手が見落としてしまうということだ。だいたいの情報は伝わるが、選手それぞれで注目しているところが違う。また、足さばきや視線など細かいけれど大事な部分になかなか意識が向かない。この部分に関し
ては、コーチが口頭で説明したり、練習を止めて指摘することが必要になるだろう。

そして、もう一つ課題がある。それは、どの動画を見せるかということだ。全ての練習の動画を探してくるのは難しい。対面パスなどは動画でわざわざ説明する必要はないだろう。しかし、ドライブのフィニッシュの動画は見せた方がよい。
とすると、誰のどの動画を見せるかということが大事になってくる。YOUTUBEから拾ってくるのか、DVDから持ってくるのか。星の数ほどある動画のなかからどれが選手にとってわかりやすくためになるのか、ということが考える必要が出て
くるのだ。この部分が素人コーチの頑張れるところだと今は考えている。まだまだやれることはある。頑張ります。


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