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スタートアップの人事制度構築の10のポイント 〜多数携わってみて重要だと思ったことをお伝えします〜

皆さん、こんにちは。ポテンシャライトの山根です。

12月は「Potentialight Advent Calendar 2023」と題して、25日まで毎日(営業日)ブログを公開する企画を実施中です!

今年度、当社のブログ公開数は「累計500本」を突破しました!
このままアウトプットのスピードを緩めることなく、今年を締めくくることができるよう本企画を進めています!

スケジュールはこちらです 👆

当社メンバーからの発信をぜひお楽しみください!
全てのまとめnoteは [こちら]!では、本ブログをご覧ください。


ポテンシャライトは「人事組織」についての支援が多くなって参りました。
人事組織の中でも「人事制度」の支援が直近で増えており、PDCAを回している中で個人的にも納得感のある進め方ができるようになってきたと感じています。

ちょうど今、ある企業様の人事制度構築の佳境に差し掛かってきたのですが、気づきが多数ございましたのでブログとして公開したいと思います。

では、ご覧ください!



1.「人事組織全般」のキックオフを実施できたこと

人事制度は人事組織系施策の一部に過ぎません。下記をご覧ください。

人事系(人事組織系)施策の流れ

「木を見て森を見ず」「鳥の目虫の目 」とよく言われていますが、人事組織の全般を理解していただいてから、その中で人事制度の具体的な目的や概要をご理解いただいたほうが納得感を持って進めることができます。人事制度の中で、等級/評価/報酬制度を構築するにあたり、他の人事組織系の概要を理解しておくとスムーズに進むことも多くございます。これを人事制度構築におけるプロジェクトメンバー全般にご理解いただけると尚良いと感じています。


2. 人事評価に関わる方ほぼ全員でキックオフを実施できたこと

前述した 1 は「人事組織全般」に関連することではあったのですが、本項は「人事制度」に絞った内容になります。人事制度構築をするにあたり、わかりにくい言葉が登場します。個人的にはその筆頭が「等級」であると思っています。「等級とは何か?」という質問があった際にわかりやすく説明をすることができる方はもしかしたら少ないかもしれません。また、等級と評価、報酬の3つの関係性を正確に理解できているか否かで、人事制度構築において納得感を持って進めることができると感じています。人事制度はあらゆることを決めていなくてはなりません。その「あらゆること」はそれぞれ策定する「目的」があります。その目的を理解するにあたり、人事制度にまつわることを理解をしてから進めることでスムーズに創出することができます。


3.「人事サーベイ」を実施したこと

人事制度を策定に入る前に、人事サーベイを実施しました。

人事サーベイを実施することにより、人事制度「以外」の組織における歪みを把握できます。人事制度を一生懸命作ったとしても、メンバー側から「人事制度を作る前にやるべきことがあるのでは?」という質問を事前に想定することもできます。もしかしたら人事制度を構築する前に取り組むべき別の優先施策が発生する可能性もあります。そのため、人事サーベイを実施できたことは非常にポジティブでした。


4. 評価に関わる方 / リーダークラスを中心に「事前ヒアリング」を実施できたこと

経営メンバーの中でも人事制度に関する考え方が異なることがよく発生します。また、人事制度策定プロジェクトにおいて、ミーティングの中で経営メンバーでのディスカッションを毎回許容してしまうとかなり時間がかかることが多いです。その問題を事前に解決するために「事前ヒアリング」を実施しています。
事前ヒアリングとは、経営メンバー、リーダークラスに対して、7つほど人事組織+人事制度に関する質問をします。そして、その質問に対して率直な回答を準備いただきます。皆さまのご意見を回収することによって、経営メンバー/リーダーの意見の歪みを理解した上で進めることができるため、非常に有意義だと思っています。また、事前ヒアリングはテキストではなく口頭で実施したほうが良いと思っています。


5. 事前ヒアリング内容を元に、等級定義の仮案、評価手法の仮案を提示できた

前項に記載をした事前ヒアリングの内容を元に、等級定義/評価手法の仮案を山根側で作成することができたのは非常にポジティブでした。
人事制度構築において非常に大事なのは「等級定義」「評価手法」だと思っています。特に等級定義は人事制度の根幹だと個人的には思っています。
ただ、等級定義や評価手法を、ゼロベースで企業側のディスカッションにて決めていただくことは難しいですし、過去の経験から苦戦することが非常に多いと感じていました。そのため、仮案としてポテンシャライト側で等級定義/評価手法の仮案を提示した上でディスカッションに移ると、非常に有意義にスムーズに進めることができたと感じています。


6. 等級定義/評価手法について仮案を提示し、ディスカッションのファシリテーションに入れた

これまでは等級定義/評価手法についてのディスカッションは企業側に任せることが多くありました。ただその場合、ディスカッションが平行線になったり、仮に決まったとしても追求しきれておらず、プロジェクトの後半に「やっぱりあれって…」と戻ってくることが多くありました。
そんな中、ポテンシャライトがファシリテーションに入ることでメリットを多く感じることができました。

 - 悶々として決まらない場合にその議題は切り上げて、後ほどSlackで回収することができた。
 - 誤認識を制御することができる。特に等級と評価手法は混同することが多い。
 - 一部のメンバーの強い希望で決めてしまう場合の調整。筋が通れば問題ないが、感情的に決定してしまうことを制御できる。
 - 「このタイミングでどんなに完璧に作成したとしても、仮評価で評価しづらいなどが出てくるため、7〜8割で良い」と伝えられる。
  - 完璧主義の企業は、このフェーズで3ヶ月以上経過してしまうことも多い。
  - そうではなく、一旦今分かる範囲で仮案として決めていくことが重要である。


このあたりのメリットを感じました。もちろんファシリテーションに入れることは重い責務ではあるのですが、結果的に良いかたちで進むことが多くありました。


7. 詳細設計以降はメンバーを絞るのも良い

人事制度構築、序盤の設計 ⇒ 概要設計 ⇒ 詳細設計 ⇒ 仮評価 ⇒ 決定 と進めていくことが多いかと思うのですが、ディスカッションメンバーが多ければ多いほど、物事が決まらずにスピードが低下します。
概要設計(特に等級定義と評価手法策定)まではステークホルダーから意見を収集しながらのほうが良いかと思うのですが、詳細設計は多くの参加者は不要だと感じています。
具体的には、詳細設計以降は、代表(CHROなど)+人事で十分だと感じました。もちろん、制度構築に意欲的な方がいらっしゃる場合は入っていただいても良いかと思うのですが、不必要に多くのメンバーが同席しているとスピード感が低下し、とてつもなく時間がかかってしまうこともあります。


8. 概要設計/詳細設計時にも 事前にアンケート(意見収集)を取ると進行がスムーズであることが多い

プロジェクトメンバーの方々にミーティングの場でゼロから意見を募っていくと、皆さま その場で思考して議論が収集しないことが多いです。一方でディスカッションをしたい内容に対して事前アンケートを取っておくと、事前に思考の機会を作れます。また、誰がどのような意見を持っているかわかるため、ファシリテーション側からすると話を振りやすいと感じています。


9. 人事制度の詳細設計時は、各項目において「決め」ではなく「メリデメ」の情報提供をすることが重要

例えば評価期間や等級公開の是非についてなどの場合。評価期間は3ヶ月 or 6ヶ月 or 1年になることが多いが、そのメリデメを先に提示しておくとスムーズだなと。他にも多数決めなくてはならないことがありますが、制度構築をする側からしてみると、「決め」なくてはならないことは理解しつつ、何を基準に決めなくてはならないかが分からないことが多いかと思っています。そのため「メリデメ」をきちんと提示することが必要であり、重要であると感じました。


10. 各設計において100%を追い求めない。70〜80%の出来でも前に進める。

とにかく仮評価時に、想定していなかった課題が発生することが非常に多いです。長時間かけてディスカッションをして決定した内容でも、仮評価をしてみて再度ディスカッションをすることが多いです。そのため、100%納得感がなくても進めて良い。あとでディスカッションしたほうが納得感が上がる、と感じています。不必要にディスカッションをすると人事制度構築は全然決まらないことが多いため、行き詰まってしまった場合は、仮評価時に何とかしてみる、といったかたちでも十分対応可能だと感じています。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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