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採用広報(社員インタビュー)を突き詰めた結果 誕生!2021年最先端のノウハウ「採用広報6.0」について

採用マーケティングの重要性が日に日に増している2021年。もはや必須であり、外すことができない採用活動における施策の一つになっています。

今回は、採用マーケティングに内包される「採用広報」について、ポテンシャライトが新しいノウハウにたどり着いたのでアウトプットできればと思っています。

※タイトルに「最先端」と入れたのですが、これはポテンシャライト内で最先端のノウハウという意味です(ドヤ!という感じになってしまわぬよう補足です…)

1. 採用マーケティングとは?

採用マーケティングとは:
採用活動における「応募前」までのフェーズに打つ施策のこと

つまり、採用したいペルソナに対して、認知->検討->興味のプロセスを踏み、応募してもらうための手法ですね。採用マーケティングが騒がれ始めたのは2017年頃だったのですが、2020年頃から改めて注目をされています。

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👆 こちらは「これまで」の採用活動。この部分が重要視されていました。

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👆 「これから」の採用活動。応募前までが非常に重要になっています。カジュアル面談も採用マーケティングに内包されるとポテンシャライトは定義しています。

また、採用マーケティングの一つの施策が「採用広報」です。

2. 採用広報について

採用広報とは:
採用活動における「広報活動」のこと。最もイメージしやすいのはWantedlyのフィード(社員インタビュー)のこと。

採用広報は皆さん耳にされたことがあるかと思うのですが、「Wantedlyに掲載する社員インタビュー」これ以上の理解をされている方は少ないのではないかなと思います。今回の採用広報6.0を語る上で、ポテンシャライトが過去にたどりついた採用広報ノウハウを順番にご紹介してから本題に入りたいと思います。

3. 採用広報1.0〜5.0を振り返り

ポテンシャライトが2018年以降アウトプットしてきた採用広報についてをザッと振り返ってみたいと思います。

 3-1. 採用広報1.0

とにかくWantedlyに「社員の入社インタビュー」を掲載していた時期。

おそらく皆さんも「採用広報」=「社員インタビュー」と認識されている方も多いかと思います。これは決して間違いではなく、数十年前から採用ホームページには社員インタビューを掲載しようと言う考え方があり、その流れから来ているものだと思います。

 3-2. 採用広報2.0

採用広報の「題材」を充実化させた時期。

前述した通り、採用広報は社員インタビュー以外の題材は極端に少ないです。ただ、採用広報は社員インタビューだけなわけではありません。となると社員インタビュー以外の「題材」はあり得るのか。そんな議論を始めた時期で、そもそも採用広報はなぜ行うのか。そんな議論をしていました。(なぜ採用広報をするのか?と言う話は今回は割愛)

そこでたどりついた答えとしては、ポテンシャライトが提唱している採用ブランディングの23項目でした。

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求職者様がこの23項目に魅力を感じると定義するのであれば、この23項目の採用広報記事が発生しうる可能性があり、この項目を「題材」として定義しようと考えました。ただ、市場調査もしてみようと思い当時リリースされていた採用広報記事を100つほど見て、その項目を絞っていったのです。そして、結果的に下記の図が生まれています。

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 3-3. 採用広報3.0

「社員インタビューが作成できるようになった」「社員インタビュー以外の題材案も理解することができた」という時期。

2018年頃でしょうか。採用広報記事がとにかく爆発的に多くなっており、チープな採用広報が満映し、1記事あたりのPV数も少なくなってきた時代でした。では、どうすれば見てもらうことができるのか。そう考えた結果、「どのような切り口で」「どのような表現手法で」記事を書けば良いのかを熟考していた時期でした。

下記をご覧ください。

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ただ文章羅列している記事ではうまく伝わらず、何か工夫が必要だ、そんな考えのもと、採用広報3.0が生まれました。

※採用広報3.0について、詳しくはこちらをご覧ください。

 3-4. 採用広報4.0

「そもそもWantedlyでフィード(記事)を投稿するのはプラットフォームとして適切なのか?」また「とりあえずnoteで採用広報記事書いてみたけど、これは適切なの?」という時期。

つまり、「どこで」採用広報をアウトプットした方が効果が高いのか、と言う話です。

皆さん一度はご経験あるかもしれません。「ものすごく時間をかけて書いた記事なのにもかかわらず、投稿したらPVが100しかつかなかった」という事象です。これは記事の内容云々ではなく「どのプラットフォーム」でアウトプットしたのかが大きく起因しています。

下記をご覧ください。

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このフェーズではテキストを用いた採用広報がメインであったため、基本的には「ブログメディア」「SNS」をプラットフォームとして使用していました。そのため、Wantedly/noteはもちろんのこと、エンジニアの採用広報は、はてなブログやQiita blogを用いるケースもよく発生していました。後者の2つはエンジニアが生息している人数が他のプラットホームよりも格段に多く、「どこで」採用広報を出すのかという問いに対しては適切だと思っていました。熟考せずにプラットホームを選んでしまうともったいないかと思います。

※採用広報4.0について、詳しくはこちらをご覧ください。

 3-5. 採用広報5.0

採用広報にこだわることによって多種多様の気づきが発生してきた時期。

「採用広報はコンテンツによってどのタイミングで読んでもらいたいのかは異なるのでは」
「採用広報を読んでもらいたいターゲットごとに打ち出す内容、が異なるのでは」
「最近、podcastやYouTubeがトレンドだけれども、テキストだけが採用広報では無いよね」

これらを整理できると、より精度が高い採用候補ができるのではないかと思ったのです。そして、上記を整理していくと下記のスライドにたどり着いたのです。

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シンプルにまとめることができました。この5つの大カテゴリーを整理することによって、より戦略的に採用広報施策を打つことが可能になります。ただ、5つ全てをコラボレーションすると本当に大変なので、この概念自体は頭に入れておき、取り出しやすいように、活用しやすいように覚えておくと良いかと思います。

※採用広報5.0について、詳しくはこちらをご覧ください。

4. 採用広報6.0とは

お待たせいたしました、本ブログの本題です。

採用広報6.0は社員インタビューをより深めることにより見つかったノウハウになります。採用広報2.0において「題材」について記載しましたが、題材において最もオーソドックスであり、且つ大事なのは「社員インタビュー」です。やはり外すことはできません。

そんな中、ただ社員インタビューを「とりあえず」実施してみると、自己満足な社員インタビューになってしまいます。企画をきちんと設計してから実施すべきだと思います(これは当たり前ですが)。採用広報企画の内容を、少しご紹介します。

 4-1. ターゲット/ペルソナ

ターゲット/ペルソナとは:
採用をしたい方の年齢/経験/在籍企業イメージなどの設計のこと。

今回の採用広報は「誰」に対して伝えたい内容なのか?例えば下記のイメージ。

 - 25〜30歳くらい
 - SaaSに興味があるけど業界経験はない
 - 新規の営業経験あり
 - 在籍企業よりも小規模なスタートアップにチャレンジしたい

こんな感じのイメージです。

 4-2. ターゲットのインサイト

インサイトとは:
「人を動かす隠れた心理」のこと。 

本ブログでは詳細は割愛しますが「潜在ニーズ」と意味合いはやや似ています。ターゲットのインサイトを設計することにより次項のメッセージングが明瞭になります。例えば下記のイメージ。

 - 今の会社には一定満足はしているが、やや閉塞感を感じてきた
 - キャリアを広げるスピードをもう少し上げていきたい
 - 競合他社が多く発生してきており、顧客に向き合う仕事がやや減ってきた

などです。

※インサイトについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 4-3. メッセージング

メッセージングとは:
読み手に伝えたいメッセージ。つまり魅力のこと。

これが非常に重要です。社員に対しての採用インタビューが上手くいかない大半の理由は、この「メッセージング」が不明瞭になってしまっていることなのです。前項のインサイトはターゲットユーザーの隠れた心理のこと。つまりインサイトを擽るような、そして魅力的なメッセージングである必要があります。

もし何も準備をせずにインタビューを実施してしまうと、大抵のメンバーは不完全なメッセージングになります(すごくデキるメンバーであれば魅力的なことを話してくれますが)。これは仕方ありません。そのため企画側がメッセージングを予め考える必要があります。この部分が強烈に難しいのです。

 4-4. インタビュー時の質問

どんな質問をすれば良いか。これは重要ですが、質問がどうであれ前項の「メッセージング」がうまく発信できれば良いのです。そのため、メッセージングを引き出すことのできるような質問を設計できると良いかと思います。誤解を恐れず大胆のことを言うと、インタビュー事にする質問は正直どうでもよく、インタビューの流れで「メッセージング」をどれだけ引き出せるのかが大事です。

5. だから、採用広報6.0って?

すみません、このブログを書く上で前提の説明が必要になっており、なかなか本題の中の本質的な部分に触れられず。

今回のポイントは「社員への採用インタビュー」の中での「メッセージング」になります。整理をしながら話を進めると「社員への採用インタビュー」は当社の採用広報の題材の分類で言うと「person」になります。つまり人 (社員)を起点としたPR。どんな社員が働いているのかを伝えるものになります。

選考企業の社員がどんなキャリアなのかがわかるという点においては、一定有意義かと思います。ただ、キャリアヒストリーだけがズラズラと書いてある記事が数多く存在したからといって、同じような記事を読むだけの繰り返しになってしまいます。正直そこまで有用性は無いのではないかと個人的には思っています。

つまり、「メッセージング」=「御社の魅力」をどれだけ伝えられているかが非常に重要であり、その設計ができていることも非常に重要な要素となります。

少し具体的に見てみましょう。

 5-1. メッセージングを考えてみましょう

皆さん、イメージしてみてください。採用広報のインタビュー内に、「前職以上に、今の会社が魅力的に感じる点とは何でしょうか?」と言う質問があった際に、どのような回答をされますでしょうか?

・・・

・・・

・・・

☝️ 実際にちゃんと考えてみてくださいねと言う時間。

こんな答えが出てきたのではないでしょうか。

「MVVを各社員が追い求める姿勢があり、何のために仕事をしているのかが明瞭になってている」
「幅広いサービスを扱うことができ、キャリアアップができている」
「同年代の社員が多く、お互いに刺激しあって働いているメンバーが多い」
「リモート勤務も可能で、スマホでも仕事ができ、働く環境が良い」
「マーケットの規模感が大きく、社会的なインパクトも大きい」
「会社のフェーズがまだアーリーで、裁量権を持ちやすい」
「スピード/チャレンジ/賞賛などカルチャーを重要視している環境」

こんな感じのイメージかと思います。これらが事実であればもちろんのこと「魅力」であり、採用広報でPRすべき内容ですよね。ただ、皆さんここでまた立ち止まって考えてみてください。上記したメッセージングの事例は分類できませんか?

「MVVを各社員が追い求める姿勢があり、何のために仕事をしているのかが明瞭になってている」
 ⇒philosophy (Mission/Vision)

「幅広いサービスを扱うことができ、キャリアアップができている」
 ⇒philosophy (事業/サービス)

「同年代の社員が多く、お互いに刺激しあって働いているメンバーが多い」
 ⇒person (人/社風)

「リモート勤務も可能で、スマホでも仕事ができ、働く環境が良い」
 ⇒privilege (福利厚生/働き方)

「マーケットの規模感が大きく、社会的なインパクトも大きい」
 ⇒merket (業界/市場環境)

「会社のフェーズがまだアーリーで、裁量権を持ちやすい」
 ⇒phase (会社のフェーズ)

「スピード/チャレンジ/賞賛などカルチャーを重要視している環境」
 ⇒culture (カルチャー)

「競合他社よりも成長できる環境」
 ⇒growth (グロース)

「自社内で転職ができるようなイメージでキャリア構築できる」
 ⇒Career (キャリア)

できましたね。この分類はポテンシャライトが定義している「4P+ α」になります。つまり、どういうことかと言うと「社員インタビュー」= 4P+ αの概念で言うと「person」に分類されるのですが、ただその内容は「4P+ α」を含む設計にできることがわかります。また、EVPの概念も含めることができます。

例えば、なんとなく社員インタビューを実施した場合、おそらく社員から各々感じているメッセージング(魅力)が発せられるかと思います。自然体の各社員が感じる魅力を引き出させられれば全く問題ありません。

ただ、皆さん(ある会社の社員と定義)が突然採用インタビューの場において「御社の、そして今のポジションの魅力を教えてください」と突然聞かれたら回答に窮するではないかと思います。もしくは、「どんな切り口で」魅力を伝えれば良いのか、と考えられる方も多いかと思います。現に、僕がその質問を受けたら「ちょっと考えさせて」「その魅力は誰に伝えるものだっけ」と逆質問をするかと思います。つまり、数十個の魅力はさすがに伝えられないと思いますし、どちらにするのかは定義しておくべきなのです。

6. 当社の採用広報6.0の事例を見てみましょう

当社の社員インタビューの事例を用いて今回ご紹介した採用広報6.0の事例を見てみましょう。先に結論をお伝えすると下記になります。

 6-1. 社員インタビューごとの企画一覧表

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☝️ こちらは各メンバーで採用広報の「ターゲット」「インサイト」「メッセージング」を分けた表になります。メンバーそれぞれキャリアが異なるため、キャリアを念頭においた設計にしています。また、メッセージングに番号をつけており、「1-A」「2-B」などがあるかと思うのですが、これはポテンシャライトが設定している当社のメッセージング(魅力)です。

 6-2. メッセージング(魅力)の分類表

上記6-1で「1-A」「2-B」などの番号については魅力の結論のみであり、「詳細」が必要なわけです。詳細を記載しているシートももちろんあります。

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一部分だけご紹介です。ポテンシャライトのメッセージングの詳細はこちらです。

 6-3. 4P+α / EVPでメッセージング分類表を整理

前項の6-2でご紹介した「メッセージング分類表」について。これらの魅力は4P+α / EVPで整理することができます。下記を見てみてください。

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右の列があるかと思います。「4P+α / EVP」という部分ですね。こちらに各メッセージングを「分類」しています。

 6-5. EVP Bookの誕生

メッセージングが整理できていない状態で採用広報を開始すると、メッセージングが弱いことが散見されます。そうならないように各採用広報の企画をする上で「ターゲット」「インサイト」「メッセージング」を設計します。

ただ、毎回の採用広報において「メッセージング」を設計をするのはちょっときつい…という背景で誕生したのが「EVP Book」になります。

上記は「内定前」と記載がありますが、採用広報のメッセージング設計にも使うことができます。

最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。

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