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イメコン迷子に捧ぐ、楽しいイメコンとの付き合い方:前編

おこんにちは!
ファッションの ”理屈じゃない部分” を言語化しようとしている人、エミッコです。

今回のテーマは、イメコン。
大流行中の イメコン =イメージコンサルティング。
私自身がその存在を知ったのは10年以上前。母に紹介されてパーソナルカラー診断を受け、「なんっ と画期的な!」と感動したことを覚えています。

それから時は流れ、骨格診断や顔タイプ診断など 様々なイメコンが登場。
今ではSNSの自己紹介に「ブルベ夏/ウェーブ/フェミニン」なんて書かれる方も少なくないほど、日本中に浸透しています。

───で、そんなイメコンの何を話そうとしてるねん。
つーかエミッコ、イメージコンサルタントちゃうやん。

という話なのですが、そう。そうそう。そこ。
そこなんですよ。

イとメコンと ”イメコン迷子”

私がイメージコンサルタントじゃないからこそ、”イメコン迷子”───すなわち「イメコン的に『似合う』とされた服が、自分の着たい服とは違った」ことにより、何を着たら良いかわからない!とオシャレ迷子になっちゃった方───からご相談を受けたりお悩みを伺ったりする機会が、めっちゃ多いんです。

お客様のお立場からすると、診断をしてくれたプロのコンサルタントさんに対して「いくら似合うって言われても・・・私、そういう服は好みじゃないんです・・・」とは言いづらく、モヤモヤが残ることがあるようで、だからこそ「イメコンの人」ではない私にご相談下さるようです。

で。
なかなか結構そういう事例が多いことを受けて、ここはいっちょ、私的なイメコンの考え方、イメコンとの楽しい付き合い方、みたいなものをまとめてみようかな〜。なんて思った次第であります。

イメコン迷子の声

まずは、実際にどんなお声が寄せられるか、をまとめてみました。

① 似合うと思っていたものがイメコン的に全滅で、クローゼット迷子

一番よく伺うのがコレ。
自分では似合うと思って着ていた服たちが イメコン的にアウトと聞き、「なに〜〜〜もう明日から着る服ない〜〜〜〜〜!!ぴえん」となるパターン。

例えば、
アースカラーが好きで似合うと思っていたのに、パーソナルカラー的にNGだった。とか。
スポーティなカジュアルが好きなのに、顔的にNGだった。とか。
オーバーサイズのゆるっとスタイルが自分のシグネチャーだったのに、骨格的にNGだった。とか。

「これを着ている私、素敵やん!?」とときめいたものをクローゼットに揃えてきたはずなのに、それらを否定された感じがして、悲しいというか、自信をなくしちゃうというか。

もちろんコンサルタントさん、アドバイザーさんは「手持ちの服をどう似合わせるか」をアドバイスして下さると思うのですが、どうしても、診断を受けた側からすると

とはいえ、どっちかと言うと似合ってないんでしょ・・・?ぴえん
どっちかと言うと、この服じゃない方が良いんでしょ・・・?ぴえん

と、モヤモヤが残ってしまうよう。ぴえん

② 「似合う」とされた服に心が動かず、お買い物迷子

こちらも、よくいただくお悩み。

たとえば、もともと超カジュアル派なのに「フェミニンなお洋服が似合う」と診断された場合。
「似合うのはこのガーリーなブラウスか───似合ってるかもしれないけど、着たいと思えない。それよりも私が気になるのは、あっちのロックTなんだよな・・・でもロックTなんて、一番アカンやつやん!」
と悶々してしまい、何を買ったらいいのか迷子になっちゃうパターン。

もっと小さなことだと、例えば色を選ぶ時に、
「カーキを着たいけど、パーソナルカラー的にはグレーなのか・・・」
と、迷ってしまうことなども。

③ ロジックを気にするあまり、何を着ても「間違ってる」気がしてコーディネート迷子

これは、実際に私が陥ったやつ。
「ニガテなアイテムを似合わせるためには、こういうロジックで考えると良いですよ!」と様々なロジック・テクニックを教えていただいたものの───なんというか、あちらを立てるとコチラが立たず状態。笑

トップスには○○の要素が足りないから、○○の要素が多いボトムスを───あっでもそのボトムスには私が苦手な△△の要素も入ってるから、今度はそれを打ち消すべく□□なシューズを・・・

って待って!エミッコよ、一回 鏡見なはれ!
そのコーディネート、ぜんっぜん可愛くないけど大丈夫!?

・・・みたいなことに・・・・・なりました、私。てへぺろ

教えてもらったことを全部盛り込まなアカン!と頭でっかちになって、バランスを崩しちゃうんですよね。

で、さてさて。
そんなイメコン迷子状態をどう脱してゆくのか───という話をする前にちょいと・・・

イメコンと私の関係

関係、というか、「私がどういう立ち位置で考察するか。」ということをお伝えしておきたく。

オタク気質ゆえ、イメコンはめっちゃ興味深い。

まずもって私は、イメコンアンチではありません。
そもそもオタク気質で「ファッションをロジカルに解析するのって楽しいやん!」というタイプ。なのでイメコンはめちゃくちゃ興味深いし面白いと感じていて、自分自身のファッションにも取り入れています。

でも、イメコンを意識したスタイリングはしない。

が、じゃあ、私はイメコンに則ったスタイリング・服選びを徹底しているのか。というと、「75%くらい NO」です。
「イメコン的に私ってこうだから、この服を買おう。」というアプローチは、一切しません。イメコン的にNG要素が多い服でも、「かわいい!」と思ったら素直に着ちゃいます。(この理由については、後々暑苦しく語りますね。)

私=資格の代わりにポルシェ相当額の経験をした変態

イメージコンサルタントさんは、少なくとも十数万〜何十万というお金をかけてその資格を取得されていますが、私に資格はありません。0円です。
むしろファッション業界でキャリアを積んで来たので、お金を払うよりいただきながら経験を蓄えて来た方。

というわけで、私のセールスポイントはそこにはありません。

ほな、私のウリは何かと言うと、

───ファッションそのものに費やしてきた時間と、お金。

私がこれまでにファッションに費やした時間、約30年。
そしてこれまでにファッションに費やした金額は、どう安く見積もったってそれなりのポルシェが買えrksdんfdrんがおっwp(白目

そう、私は30年かけて、高級スポーツカーがアッサリ買えるくらいのお金を投じて、自分で自分に実験しまくってきた人です。
モテOLもプチプラもハイブランドも古着も(何ならモードもロリータもギャル服までも)、そして着痩せ術も着回し術も、ぜーんぶ自分で悩んで自分で試して体得してきた 変態です。

つまりあたしゃ、それだけ実験してきた分、実例をたくさん持っている。
成功も失敗も含め、経験からしか得られない「ファッションの、理屈じゃない部分」を 机上の空論じゃなく実体験から得てきました。
それこそが、変態の唯一無二の強み。

そんな実体験をふまえて、もちろんイメコンの実体験もふまえて、「イメコンとどう付き合うか」の話、はじまりはじまり〜

(アカン、前置きで3,000 文字使ってもうた。)

イメコンは唯一無二の正解ではなく、「選択のための情報」のひとつ。

「うっわ、似合わねー!よっしゃ、買お。」と思ったこと、ありますか?

いきなり何やねん。という感じですが、もはやこれ↑が私的な結論です。

みんな服を買う時には、どこかしら「この服を着た自分、ステキだな!」とか「この服を着ると、気分が上がるな!」というポイントがあったからこそ、それを選び、お金を払ったはずなんです。

全然全く壊滅的に似合わない服なんて、わざわざ買わない。
「うわー!どんだけ似合わへんねん。よっしゃこれは買いやな!」なんてドMな方は、なかなか稀です。

なのになのに!それを

イメコン的にアカンかった・・・・

という理由だけで、「着ちゃいけない。」「似合ってない。」なんて思わないで欲しいのです。頼む。

イメコンは、確かにとても有益です。
「似合いやすいもの」の方向性を教えてくれるし、色々な選択の後押しにもなる。

でも、 "唯一無二の正解" ではないはず。
あくまでも ”情報” のひとつであり、選択の際の "指標" のひとつだと思うのです。

例えば、 「生産国」という ”情報”

日本製好き&中国製に少し不安を感じる、という知人がいまして。
彼にとって生産国という "情報" は、モノを選ぶ際の "指標" のひとつなので、お買い物の度にタグをひっくり返しては生産国を確認するのが恒例行事。

が。めちゃくちゃ気に入って、自分によく似合っていて、価値がある!
と惚れたお洋服が中国製だったからと言って「日本製じゃないから買わない。」とは、ならない。

✔「日本製だと嬉しいけど、そうでなくても、本気で気に入ったら買う。」
✔「気に入ったものが日本製だったから、更に欲しさ倍増しちゃった!」

という具合に、生産国という情報を "選択の際の指標" のひとつとしては使うけれど、「日本製だけが、唯一無二の正解」とは捉えていない。

(だって事実、中国にもとてもエシカルな環境・高品質なものづくりをされる工場もあると聞きますし、そういえば古着好きの大好物=チャイナシャツなんかは逆に「中国製」が価値になりますもんね。)

イメコンもこれと同様、"情報のひとつ" "指標のひとつ" として考えるのはいかがでしょうか。

ファッションは、「算数」より「国語」

「情報のひとつだ」と聞いてもなお、「イメコンで『似合わない』と言われたことがマイナスに感じる───」という方もいらっしゃると思います。

ほな、これでどないでしょうか。

ファッションは、「算数」より「国語」に近い。

は?
ってなりましたね。そうですよね。すいません。
ええとつまり、私が言いたいのは、

算数って、正解がひとつしかないじゃないですか。
唯一無二の正解があって、そこから少しでもズレたらバッテンです。
(なので私はとても大変すごく算数が苦手でした。)

でも国語は、「一語一句間違わずに書かないとバッテン!」ばかりじゃない。
結果的に、言うてること合ってたらマル。みたいの、結構多かったじゃないですか。

ファッションもそれと似ていて、正解はひとつじゃない。
そもそもファッションにおいて何が正解かを決めようとするのもおこがましいけれど、極論、ファッションの正解は
「着ている本人がハッピーであること。」
という方面に存在すると思うんです。

その「本人がハッピー」という状態を作りやすくするための情報・指標のひとつとしてイメコンが存在するわけで、「イメコンから導き出されたものを着ること」が正解ではないはずです。
むしろイメコンでモヤモヤしてもーてたら、なんぼ「似合う」と言われても本人はハッピーじゃありませんから、どっちかというと不正解方面に向かっているのではないでしょうか。

私も、「好きなアイテム=苦手なアイテム」の人。

スウェットが ”苦手アイテム” な私。

私自身も、イメコン結果に基づくと、大大大大大好きな古着のスウェットは ”苦手アイテム” に分類されるのだそう。
だけど自分では「結構、ええやん!」と思っておりまして、実際お客様がたからも

エミッコさんて、異常にスウェットが似合いますよね!

なんて言っていただいたり。
(多少お世辞が混ざってるのは承知してますが!笑)

じゃ、そうやって言っていただけるのは何でだろう?と考えてみると───

似合わないのに似合う理由①:
人は外見だけじゃない。内面にフィットするから。

外見と内面って必ずしもイコールではないわけで。
私の顔面的には「エレガントな要素が得意」とされていますが、内面にはこれっぽっちもエレガントさがありません。

気付いたら脚開いて座ってるし、
気付いたら胸元にカレーついてるし、
声デカいし、ズボラだし。

だから顔面に合うはずの「ツヤのある上品なブラウス」を着ても、ちっとも落ち着かない。静止してたら似合うのかもしれないけど、動いた瞬間アウトです。無念。

───というわけで 私という人間には、ラフに着られて、カレーこぼしてもすぐに洗える服の方が ”心に” しっくり来るんですよね。キャラに合うというか。

そして、心にしっくりフィットする服を着ていると、おのずと心はハッピーです。

似合わないのに似合う理由②:好きこそものの上手なれ

自分の内面に合う服は、着ていて心地が良くてハッピー。
となると、それってシンプルに「好き〜♡」ってなる。

そしたらば、その「好き〜♡」な服をどう着るか、どう着たらより自分らしく素敵に見えるか。メイクや髪はどんなのが良いか───ということを、多かれ少なかれ、無意識のうちに探ってしまうもので。

意識して「やらなきゃ!」と義務的に動くわけではないので、本人にはその自覚すらないかもしれません。でもこれ、私だけでなく、私の販売員時代の経験からしても、皆さんホントにそうなんです。
「この間買ったスカートがめっちゃ気に入っててね、だからそれに合うかな?と思ってうっかり靴買ってしまったわ!見て見て!」とか、
「実は、あのコートに合せて髪切ってん!」とか、
そんな楽しいご報告をいただくことは、一度や二度ではありませんでしたから。

そんなこんなで、好きな服をより魅力的に着るための行動は、苦にならない。心に素直な状態です。だからむしろ楽しい。ハッピー。

そんなハッピーがもたらすポジティブな効果で、知らず知らずに「似合わせるための努力をしてる」と言えるかもしれません。

似合わないのに似合う理由③:
厳密に分析すると、「似合う要素」がどこかにある

イメコンには色・骨格・顔などさまざまな角度からの診断方法があるので、○○診断では苦手とされたアイテムが、△△診断だと得意と言われる───ということも。

それに 一枚のスウェットをとってみても、色・シルエット・生地感・・・などなどを細分化して考えれば どこかしらに「自分にフィットする要素」があると思うんです。

例えば、私の顔面は「スウェットが得意ではない」とされているタイプに属するけれども、それと同時に「”曲線が多い服” がしっくり来る」という特徴も持っているのだとか。

・・・お?スウェットって、そこそこ曲線が多い服な気がするぞ?

あと、古着スウェットのゆるっとした首元も 体型にフィットしていると感じるし、ラグランスリーブも似合う気がしている。

そんな風に、「何かしらの似合う要素が、実は含まれている。」という可能性、結構高しです。

───と、今回も順調に長話になってまいりました!
6,000文字を超過しましたので、一旦ぶった切りまして後編に突入したいと思います。

後編はコチラ▼
https://note.com/potarina/n/nd9fc0ccd2992



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