見出し画像

中小企業と考える、ゴム業界×SDGsの可能性とは――SDGs×RUBBER#2イベントレポート

SDGs×RUBBER」は、ゴム業界の情報を発信するポスティコーポレーションが主催する、全5回開催のリレートークセッションイベントです。日頃お世話になっているゴム業界への恩返しと、SDGsの周知、事例紹介を目的としています。

今回は2021年2月26日にオンラインで行った第2回「SDGs×RUBBER」のトークセッションと質疑応答について、そのレポートを掲載させていただきます。

第2回のテーマは「中小企業と考える、ゴム業界×SDGsの可能性」。

SDGs×RUBBER#2、登壇者の様子

【画像】トークセッションの様子。左上から馬場(弊社)、堀田氏、堀池氏、左下から加藤氏、佐藤氏

加藤事務所の加藤進一社長、墨東ゴム工業会と建築ガスケット工業会会長でもあるホッティーポリマーの堀田秀敏社長、モンドデザインの堀池洋平社長、そして当イベントの監修を担当している佐藤真久東京都市大学大学院 環境情報学研究科教授の4名の方々にご登壇いただきました。司会は、弊社代表取締役社長の馬場孝仁が担当しました。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング

第2部(トークセッションと質疑応答)をまとめたグラフィックレコーディング(グラフィッカー/しおりん

日本のゴム産業はSDGsで先頭を走れる?

馬場:
今回皆さまにご講演いただいたSDGsの取り組みは、まさに三者三様で、非常に面白い内容だったと思います。おそらく、視聴している皆さまも、「なるほど」と頷くことが多かったのではないでしょうか。

今回も、多くの質問をいただいております。まず、加藤さんにお伺いします。

加藤さんは、日本のゴム産業事情に大変詳しいですが、海外のゴム産業事情にも詳しいです。講演の中で日本のゴム産業、中でも中小企業のSDGsの取り組み方について、大変具体的に示され参考になりました。一方、海外のゴム産業の取り組みについては、どのような感じですか。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング1

加藤:
SDGsの観点で見ますと、私は海外のゴム産業もまだ始まったばかり、これからという感じだと見ています。タイヤの世界は、自動車メーカーから、サステナブルに関する取り組みをしなさいという話もあり、色々な方向性も見えて進んできています。日本が今から頑張れば、先頭を走る可能性があると感じています。

馬場:
現在、日本の産業で世界トップクラスというのが、残念ながら少なくなってきました。その中でもゴム産業は、ある部分の分野や業種、企業規模にかかわらず、世界トップクラスの技術、製品、分野がたくさんあります。SDGsでもリードしたいところですね。

加藤:
そう思います。

馬場:
堀田さんには、自社(ホッティーポリマー)としてのSDGs活動をいくつも紹介していただきました。皆さんその具体例について、大変興味深く、そして身近に感じられたのではないかと思います。先日、堀田さんとの事前打ち合わせで、「大企業は組織力もあるし、マンパワーもある。けれど中小企業は限られた中でやっていかなければならない」という話を伺いました。

社内にSDGsを浸透させるためにご苦労もあったかと思うのですが、ご紹介いただける事例はありますか。

SDGs×RUBBER#2、画像①

【画像】ホッティーポリマー講演資料より

堀田:
2020年度は、皆さんご存知の通りコロナ禍だったものですから、私どもの仕事にも影響がありました。これまで積極的に出展していた展示会も中止になったり、仕事の受注量も減ったりと、正直、会社の売り上げも落ちました。

その一方で、SDGs活動については、各部門によるミーティングなど、例年に比べ社内での時間も取りやすかったと思います。部門長が率先して部毎に色々議論をしてくれました。その中で、すでに当社の当たり前として実践できていた事例もいくつか見つけることができました。ですので私としては、社内でのSDGs活動について苦労したという印象はありません。

変容する教育現場と若者の意識

馬場:
ゴム産業はかつて、3Kや4K[※]と言われた産業の1つでした。しかしSDGsに取り組んでいくことで、自社が「ブラック企業ではない」、という表明もでき、求人活動にも有効な気がします。

※3K:きつい・汚い・危険、4K:きつい・汚い・危険・稼げない

佐藤先生は東京都市大学の先生でもあります。ご視聴いただいている皆さまの多くも、4月には新しい仲間を迎え入れるわけですが、実際今の学生、若い人たちは、SDGsについてどのようにお考えでしょうか。

佐藤:
ありがとうございます。

今、教育現場では指導要領が変わり、全校でSDGsについての取り組みが進んでいます。教科書を見ると、SDGsのマークが山ほど出ているという、そんな時代がやってきています。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング2

小学生、中学生の間でも非常にSDGsが浸透してきています。また大学生になると、例えばエコプロダクツへの参加を授業の一環で行い、SDGsに出会い、企業との接点ができているという状況です。

昨年、日本経済新聞の中で、「SDGs経営の総合ランキング」が出ました。学生たちは、就職活動の中で企業がSDGsに取り組んでいるかどうか、社会課題に向き合っているかどうか、という側面からも注目するようになっています。授業でも当たり前にやっているからです。今までの我々のイメージする職業選択とずいぶん違ってきています。

馬場:
今ご説明があった通り、若い人たちの意識や就職活動において、社会課題への取り組みに注目するなど視点も変わっているようです。堀田さんいかがですか。彼らを迎え入れていくわけですが。

堀田:
実際、弊社でもどちらかというと若手や、女性社員の方がSDGsに対し、高い意識や興味を持っている人が多いように感じます。なので、私どももより意識して経営していかないとまずいのではないかと思います。

馬場:
そうですね。今の小学生は、既にSDGsを勉強しています。あと10年もすれば彼らも社会人になります。本当に一日も早く業界・企業にSDGsが馴染んでいくといいなと感じます。

加藤さんに、次の質問がきています。

質問者:
SDGsマークは国連の承認なしで活用しても良いとのことですが、名刺にも使えるんでしょうか

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング3

加藤:
実際、私もそういった名刺をもらったことがあります。それを見ますと、「当社はSDGs活動を支援しています」もしくは「応援しています」、といった文言の後にSDGsの円環のマークが付いています。これは国連の日本語版HPに出ていますが、商品につける場合は国連に申請してOKをもらう、ただし応援・支援している場合はフリーに使用していいと私は認識しています。

佐藤先生なにか追加があればお願いします。

佐藤:
使用についてはご指摘のとおりだと思います。

一方で、SDGsは2015年から始まり、5~6年経過しています。マークをつけているからこそ、具体的にどういうことをやっているのか聞いてくる方々が増えてきています。

会社のトップがSDGs宣言をしている、自社のサービス・商品でどういう風に配慮しているのか、そんなことを現場の人たちが自分の声で話すことが重要です。会社の中でマークの使用にしっかり責任を持つことが重要ではないかと思います。

実店舗は「売る」ことが目的ではなくなる?

質問者:
ECサイトがなぜ、SDGsに繋がるのでしょうか。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング4

加藤:
ECサイト、つまりインターネットを使うのは、SDGsのNo.9「産業と技術革新の基盤を作ろう」に関わっています。これにはインターネットを使い、自分たちの産業を良くしていこう、効率的に動かそうという目的があります。

今まで店頭販売、問屋しかなかったのが、ECサイトを使うことによって、例えば英語版のサイトを作れば、効率良く世界中に売ることができます。そういう見方が、SDGsに関わっているかなということで紹介させていただきました。

馬場:
本日のセミナーには、履物メーカーの方々も何社かご参加いただいています。コロナ禍で、緊急事態宣言第一波の時にショッピングモールや百貨店、小売店等が休業を余儀なくされ、ECサイトに力を入れる履物メーカーが増えました。

堀池さんのご講演の中で、モンドデザインの実店舗とECサイトのバランスについてお話されていました。その中で実店舗の必要性について、スタッフとお客さんとのコミュニケーション、情報収集、それからコアなファンを作る、といった理由を挙げていただきました。改めて、実店舗とECサイトのバランスについてどのようにお考えですか。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング5

堀池:
弊社の場合は、タイヤチューブの廃材という少し変わった素材を使用した商品のため、実際に現物を見たいという声がすごく多かったです。そこで、実店舗が必要だと思い、2010年から展開しています。人が集まる場所を作ることは、コミュニケーションをもっと深くするために必要だと強く感じています。

ただコロナ禍の影響もあり、消費者の皆さんはオンラインでの買い物に慣れてきました。これから実店舗は「売る」ことが目的ではない気もしています。2020年から、実店舗はブランドを知ってもらったり、体験してもらう場所という位置づけになってきていると考えています。

馬場:
これは私からの質問なのですが、そもそも堀池さんが、最初にゴム素材であるタイヤチューブの廃材に目をつけ、ファッションに落とし込もうと思ったのは、どこから起因しているのでしょうか。

堀池:
まずタイヤチューブは、素材としてすごく魅力的でした。何が魅力かというと、ゴム素材は耐久性が高いこと、水にも強いこと、中のものをしっかり守ってくれそうなイメージがありました。バッグにしたら面白いのではないかと、最初は結構安易な考えで取り掛かりましたね。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング6

また、海外の実例を見ると、2、30年前くらいからトラックのホロを使ったバッグのメーカーがあったり、比較的事例もありました。

馬場:
なるほど、よくわかりました。続いて、堀田さんに質問です。

質問者:
中小企業のSDGsは、社長がその気にならないと進まないものですか。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング8

堀田:
それはそうだと思いますよ。中小企業の場合は、やはり、まずは社長が旗を振らないとまずいと思いますね。

馬場:
社長が先頭に立って進めていくことが、中小企業の場合だとスピード感が出る秘訣かもしれませんね。

関連した質問がきました。

質問者:
SDGsを展開していく際、重要なのはコミュニケーションである、と聞いたことがあります。SDGsの取り組みが良いコミュニケーションを生んでいくのでしょうか。

馬場:
SDGsを進めるうえで、社内でのコミュニケーションをどうとっていくのか。それぞれの企業で異なる課題点も出てくると思います。

例えば、日頃の営業、製造、間接部門などの実務がありますよね。日常業務で忙しい中、どういう風にSDGsに思考を向けていくのか。そういった社内でのコミュニケーション、意思の確認についてはどうでしょうか。堀田さん、お願いします。

SDGs×RUBBER#2、画像②

【画像】ホッティーポリマー講演資料より

堀田:
そうですね。日々の仕事の際も事あるごとにSDGs活動や社会にどう貢献しているかなど、私自身は心がけており、社員にもそうしてもらっています。

例えば製品開発に関しても、開発しようとしている製品がどのような形で、またその機能がどのように社会に役立つか考えています。

馬場:
ありがとうございます。続いて、堀池さん、そして加藤さんにお聞きしたいと思います。

環境にやさしい素材やリサイクル素材は活用したいがコストが高い。どうすれば市場に馴染むか」という課題が第1回目のセミナーでも挙げられています。

廃タイヤチューブのリサイクル素材を扱っているモンドデザインのブランド「SEAL」には、製品単価にすれば2万円台の商品もあると思います。環境には優しいですが、その価格帯の商品が市場に受け入れられるのか。

SDGs×RUBBER#2、画像③

【画像】モンドデザイン講演資料より

また加藤さんには、工業材料も同様に、リサイクル素材などコストが上がるもの、それを使っていけるようになるのかということについてお伺いしたいと思います。

まず堀池さん、いかがでしょうか。

SDGs×RUBBER#2、画像④

【画像】モンドデザイン講演資料より

堀池:
当社の商品は製品単価だけで見ると、正直ちょっと高いと思います。幅広い消費者に好まれる製品の価格帯ではないですが、これでいいと思っています。本当に好きになってもらえた方、例えば1万人よりも100人だけのコアなファンに向けた製品なので。ブレることなく良い品質のものを提供すれば良いと考えています。

馬場:
ありがとうございます。加藤さん、いかがですか。

加藤:
工業、産業として考えると、現状ではコストの安い方を選ぶことがある意味鉄則だと思います。しかし、私はいずれ自動車産業でも、SDGsにあった製品開発が注目されると思っています。

例えば、現状の製造ラインで流れている部品は仕方ないとして、次の新しいラインの部品で、部品メーカーが、「この材料は自然素材です」、「こういう意味でSDGsに則っています」という形で自動車メーカーに提案していく。単純にコストが高いというイメージは徐々に薄れ、受け入れられていくのではないでしょうか。

やはり中小企業は、他社と同じことをやっていては目立たないので、差別化する必要があります。自分たちの製品が、一歩前に出るために、SDGsを使って製品開発をしていく。見方を変えれば、まだまだプラスアルファでアピールできます。最も難しいところかもしれませんが、そういう時代が来るのではないかと思います。

ゴム業界外のSDGsの取り組み

馬場:
ここでちょっと話題を変えます。

佐藤先生には、ゴム業界のSDGsの取り組み、中小企業の取り組みを聞いていただきました。我々ゴム企業が今知りたいのが、業界外のSDGsの取り組みです。このあたりの事例について、ご紹介いただけますか。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング9

佐藤:
ありがとうございます。今回加藤さんの講演の中で、SDGsの様々な取り組みをゴム業界もやっているとお話がありました。

SDGsの本質は、対応ではなく変容です。SDGsの17の目標を個々にやるのではなく、繋げていきながら、どうやって今行っている取り組みをスパイラルな問題へと変えていくのか。このあたりがすごく重要になってきます。

今、経済が、環境、社会と線を引いて自分たちに利益をもたらした時代から、社会との関係性のなかで企業のファンを作っていくことが重要な時代になってきています。企業のファンが増えることで、コストが高くても製品の価値を認め、選択をしていただけるという、この下の図[※]にシフトしていきます。

SDGs×RUBBER#2、イベントレポート(業界外の活動)

※【画像】佐藤真久氏提供

例えば、伊藤園ではバリューチェーン[※]を活かした価値創造を行っています。モノの流れ、調達、製造、物流、企画商品開発、営業販売までをSDGsと絡めながら全体を繋げていく。この取り組みについて強調してきたわけです。

※バリューチェーン=製品の製造や販売、それを支える開発や労務管理など、すべての活動を価値の連鎖として捉える考え方。1985年にハーバード・ビジネススクール教授のマイケル・ポーターが著書『競争優位の戦略』にて提唱した。

それだけではなく、日本の社会課題に向き合っている企業も出てきています。ヤマト運輸ですね。デリバリーをしながら、地域の人たちの見守り介護をやっています。つまり、同時解決[※]の発想です。個々の問題を掛け算することで、より価値を高めていく。デリバリーの中で、高齢者のケアという繋がりができています。

※同時解決=SDGsは17の目標全てがそれぞれつながっているため、複数の目標を掛け算し、その解決を目指すこと

ほかにも共同という観点では東京都・文京区と西濃運輸がコラボした、「子ども宅食」と呼ばれるものがあります。同社が地域の中でデリバリーをしながら、みんなでフードロスの問題に貢献していこうという取り組みです。

今までは競合他社であった会社や、地域のNPO、そういった人たちとコラボができる、そんな時代がやってきました。

続いて、カンボジア発のファッションブランド、「SALASUSU」の事例です。ものづくりに対して作り手、使い手の結ばれた関係性を出していくビジネス展開があります。

あとは、紛争レアメタルを使わないスマートフォンがあります。これは「Fairphone(フェアフォン)」というオランダのものですが、問題になるような資源、資材を使わないというアピールでもあります。そうすることで、少し値段が高くてもそれを選択するような文化も生まれてきます。

また、パートナーと共創できる流通の仕組みづくりも出てきています。有名な「ベジミート」は大豆を主原料とする植物性の肉なので、健康に良くて、気候変動にも良い。「Beyond Meat」では、これをサプライヤー全体の流通の仕組みの中、みんなで一緒に使おうと取り組んでいます。

まさに今日、セミナーに参加されている皆さまの中にはメーカーの方々もいれば、専門商社の方もいらっしゃいます。それぞれ一緒にコラボをしながらら、新しい流通の仕組みを作っていくのも良いわけです。そういった形で、ゴム業界のSDGsの在り方、生き様を見せていくのもかっこ良いのではないかと思います。

最後に、スターバックスの事例です。2011年3月の東日本大震災を受け、お客様と同社が一緒に取り組んできた寄付プログラム「ハミングバードプログラム」があります。

企業だけで地域貢献をするのではなく、お客様からも寄付を入れながら、震災被災者に対する進学支援をしています。要は、一緒に共感を得ながら、コミュニケーションをしながら貢献していこう、という事例です。

私からは以上になります。

馬場:
ありがとうございます。大変勉強になります。

企業団体・工業会でSDGsの事例示す活動を

馬場:
SDGs活動の中では、「同時解決」が重要だと言われています。その話題に移りますが、ホッティーポリマーの活動の中には、「同時解決」に繋がるSDGsのテーマをいくつか活動に落とし込めることができました。

堀田さんは、墨東ゴム工業会[※]の会長でもあり、建築ガスケット工業会[※]の会長でもあります。工業会には多種多様な会員企業があります。その会員企業には、同時解決、いくつかを組み合わせていることができるのではないかという例を見せることができると思うのですが、実際いかがですか。

[※]墨東ゴム工業会
1962年(昭和37年)に東京都・墨東地区とその周辺地域のゴム製造業者で、自社に混練設備と加硫設備の保有を条件に組織化。ゴムの製造技術、品質の向上、親睦を目的として設立され、現在は正会員27社、賛助会員22社が加盟している。
[※]建築ガスケット工業会
1969年(昭和44年)に建築ガスケット工業の振興を図ることを目的に設立。以降会員企業の親睦、融和のため活動している。現在、正会員18社、特別会員3社、賛助会員10社で組織されている。

SDGs×RUBBER#2、画像⑤

【画像】ホッティーポリマー講演資料より

堀田:
2019年度の暮れに墨東ゴム工業会や建築ガスケット工業会でそういう話をしました。もう少し積極的に活動ができないかと思っていたのですが、コロナになり一堂に会することもできず、オンラインも活用して何かできないかと考えていた時期もありましたが、不十分だと考えています。

今日も何名か各工業会から参加してくれているので、このオンラインセミナーをきっかけに、今後各会でもう少し進められれば良いなと、そのように考えています。

SDGsをビジネスチャンスに

馬場:
さて最後になりますが、加藤さんお願いします。ゴム業界は川上の原料から末端の製品まで、トレーサビリティ[※]が見やすい業界という感じもします。

※トレーサビリティ(追跡可能性)=物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態。

業界全体で、SDGsを通してビジネスチャンスを掴もう、というところがあります。この辺についてどのようにお考えでしょうか。

SDGs×RUBBER#2、グラフィックレコーディング10

加藤:
今お話があったように、(SDGsは)ビジネスチャンスだと思います。あえてゴム屋といいますが、特に中小ゴム屋にとっては、このSDGsというキーワードで、新しい市場、製品を開発していく、そして会社を良くしていくチャンスではないかと思っています。

SDGsというのは、健全にそして十分に儲けて良いんです。会社として十分に儲けて、かつ社員も良し、お客さんも良しと。中小のゴム屋でも、もちろん大会社でも、ぜひトップが「やろう!」というところから、SDGsを進めていきたいと、考えています。

馬場:
ゴム業界全体でまとまっていけばいいですね。

加藤:
そうですね。

馬場:
ゴム業界としては、SDGsでぜひリードしてほしいと思います。本日は皆さま、ありがとうございました。

SDGs×RUBBER#3 申し込み受付中(終了しました)

SDGs×RUBBER#3が、2021年6月11日(金)にオンラインで開催されます。

テーマは「ゴム業界における組織づくり、人づくり」。多様な社会の中で、どう人や組織を育てていくのか。適材適所で人が活かされる仕組みなど、「働き方」に関する様々な事例を取り上げます。

みなさまのご参加お待ちしております!

※申し込み締め切りは、6月7日(月)

この記事が参加している募集

イベントレポ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?