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俳句のいさらゐ

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松尾芭蕉の俳句が、上質のエピグラム(寸鉄詩)であることを探ります。
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2024年6月の記事一覧

俳句のいさらゐ ∮⦿∮ 松尾芭蕉『奥の細道』その二十二。「松島や鶴に身をかれほとと…

この俳句の「ほととぎす」の受け止め方には、異なる次の解釈が出来る。 一。 聞き止めたその…

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俳句のいさらゐ ☬◙☬ 松尾芭蕉『奥の細道』その二十一。「語られぬ湯殿にぬらす袂か…

湯殿山での吟、「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」は、さっと読み飛ばされてしまう俳句だろう。句…

瀬戸風 凪
11日前
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俳句のいさらゐ ◬∬◬ 松尾芭蕉『奥の細道』その二〇。「あつみ山や吹浦かけて夕すゞ…

「あつみ山」は、漢字表記では温海山。わかった上でひらがな表記にしているはずだ。その理由は…

瀬戸風 凪
2週間前
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俳句のいさらゐ ◈∔◈ 松尾芭蕉『奥の細道』その十九。「笠嶋はいづこさ月のぬかり道…

芭蕉が行きたかった笠嶋とは、平安朝 ( 紫式部と同時代人 ) の一頭抜きん出た歌人、藤原実方ゆ…

瀬戸風 凪
2週間前
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俳句のいさらゐ ▧⊛▧ 松尾芭蕉『奥の細道』その十八。「笈も太刀も五月にかざれ紙幟…

多くの解説書では、名吟とも評されず、深く触れられてはいない俳句である。前文から俳句の意味…

瀬戸風 凪
3週間前
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俳句のいさらゐ ⋓◍⋓ 松尾芭蕉『奥の細道』その十七。「一家に遊女もねたり萩と月」

「一家に遊女もねたり萩と月」                      芭蕉『奥の細道』…

瀬戸風 凪
3週間前
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俳句のいさらゐ ◬👁◬ 松尾芭蕉『奥の細道』その十六。「涼しさを我宿にしてねまる也」

今回は、尾花沢での芭蕉と曽良の俳句を解釈する。 先ず、芭蕉の最初の俳句「涼しさを我宿にして ねまる也」の「涼しさ」は、宿を提供してくれた人物の名、清風に通わせた言辞である。あなたの名のとおりのすがすがしい宿です、と感謝の意をこめた。芭蕉は、人や土地の名を、俳句の中に生かすという意識が大いにあったと言えるだろう。 例を挙げれば芭蕉の『更科紀行』中の俳句に、 「いざよひもまださらしなの郡( こおり )哉」 があり、その「さらしな」は更科の地名に、去らじな ( 未だ去らず )

俳句のいさらゐ ■⇋■ 松尾芭蕉『奥の細道』その十五。「行ゝ(ゆきゆき)て たふれ伏…

この曽良の俳句で、おやと目に止まるのは、「萩の原」である。なぜ、倒れ伏すことがあろうとも…

瀬戸風 凪
1か月前
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俳句のいさらゐ ◉↹◉ 松尾芭蕉『奥の細道』その十四。「波こえぬ契ありてやみさごの…

曽良のこの俳句を、『奥の細道』象潟の段の掉尾に置いた意味を考えていて、第一句である芭蕉の…

瀬戸風 凪
1か月前
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俳句のいさらゐ・物語仕様 ✧☽✧「松尾芭蕉/影法師①」

🎬 以下の文は、「俳句のゐさらい  松尾芭蕉『続猿蓑』より。「埋火 ( うずみび ) や壁には客…

瀬戸風 凪
1か月前
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