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書籍紹介:問題解決力を高める「推論」の技術

本日はビジネスマンにとって必須スキルとなる「推論力」の習得方法について書かれた『問題解決力を高める「推論」の技術』を紹介します。

本書では「推論力」を「未知の事柄に対して筋道を立てて推測し、論理的に妥当な結論を導き出す力」と定義しており、特に情報が氾濫する昨今においてはビジネスでの分析、課題解決やコミュニケーションをする上で不可欠な能力であると主張しています。

筆者は推論力は以下の3つの方法論から構成されると述べています。

①帰納法
複数の事実から共通項を見つけ出して結論を導き出す方法です。「数学的帰納法」が有名だと思いますが、数学以外にももちろん適用できます。例えばX社社員のAさん、Bさん、Cさん・・・が真面目であればX社は真面目な社風である、といった具合です。これには、物事を多角的に捉えて共通項を見つける「洞察力」が必要です。

②演繹法
帰納法とは逆に「前提となるルール」を物事に当て嵌め、結論を導き出す方法です。例えば、
前提となるルール:身長が伸びれば体重も増える
当て嵌める物事:来年は身長が伸びる
結論:来年は体重が増える
といった感じです。
演繹法を使うときは「前提となるルール」と「当て嵌める物事」が合っているという前提が重要なので、注意が必要です。

③アブダクション
「起こった現象」に対して「法則」を当て嵌め、現象をうまく説明できる「仮説」を作る方法です。
現象:売上が落ちた
法則:買う人が減れば売上も減る
仮説:売上が落ちたのは買う人が減ったからだ
上記はアブダクションの典型例です。
ただ実際はこの現象には「客単価が減った」という別の法則が当て嵌まる可能性があるので、アブダクションはあくまで仮説を作るための手法になります。

如何でしょうか?
本書では①〜③の詳細説明以外に、実際に3つの方法論を組み合わせ方についても言及されていますので、ビジネス戦闘力をアップさせたい方は是非読んでみて下さい。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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