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プラハにも負けない!! チェコの個人的No.1スポット、クトナーホラの聖バルバラ教会


どうも、旅好きのふーくんです。

年末年始の中欧旅行で、特に思い出に残っている場所が、チェコの首都プラハから東へ約65km行ったところにある小さな町、Kutná Hora (クトナー・ホラ)にあるChrám svaté Barbory (聖バルバラ教会)です。
チェコに行ったら、必ず足を運んでもらいたいと思えるほど感動します。

クトナーホラという町

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チェコは大きく西側のボヘミア地区と東側のモラヴィア地区の2つに大別されます。クトナーホラは、 Central Bohemian Region (中央ボヘミア州)の東側に位置する小さな町です。

朝早くプラハから列車で向かいましたが、本当に観光客も多くなく、凄く静かな町でした。

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今では、小さな町とされていますが、実はかつてプラハに次ぐほど繁栄した銀鉱山の町でした。

クトナーホラ繁栄の歴史は、13世紀後半に銀鉱脈が発見されてから始まります。銀鉱脈が発見されて以後、坑夫や利潤を求めた商人などが集まり集落が形成されていきました。銀の産出量が豊富で、13世紀当時のヨーロッパでの産出量の3分の1を占めていた程すごかったようです。
13世紀後半には正式な都市となり、さらに繁栄していきます。王立造幣局がボヘミア王国の王により設立され、ここで鋳造された銀貨はプラハ・グロシュと呼ばれ、広くボヘミア内外に流通し、「ボヘミア王国の財宝庫」と呼ばれる程の繁栄を見せました。
しかし、驕れる者も久しからず。
16世紀に銀が枯渇するとともに衰退し、三十年戦争で町は廃墟と化していきました。
その繁栄と衰退の歴史の中で建設された歴史的建築物が評価されて、旧市街とセドレツ地区が世界遺産にも登録されています。

チェコ旅行が決まり、地球の歩き方を読んでいるとたまたま見つけた場所で、プラハからも近いので、寄ろうかなという位の気持ちだったのですが、行ってみて大正解。本当に来てよかった。チェコ旅行をするのであれば、ぜひオススメしたい場所だと思えるほどでした。
そんな気持ちにさせたのが、聖バルバラ教会。

坑夫による、坑夫のための教会

まさにそんな言葉がピッタリの聖バルバラ教会。

聖バルバラ教会は、後期ゴシックを代表する建築物の一つで、坑夫の守護聖人である聖バルバラを記念していて、さらに建築資金のほとんどがカトリック教会ではなく、坑夫ら市民自身で調達された教会なんです。
これすごく珍しいらしいです。
鉱山って劣悪な労働環境なイメージがあるんですけど、そんな環境下で働く坑夫の安全を祈願するための教会を自分たちの手で作ってしまうんだから、凄いですよね。。。

しかも、教会の建設は1388年に始まるんですけど、フス戦争や度重なる資金難で建設が中断し、ひとまずの完成に約200年もかかる建設ストーリーまで持ってます。笑
まさに、クトナーホラの時代の移り変わりを象徴しているかのようですね。
現在の姿になるまでは、500年以上待たなければならなかったんです。完成の姿を見る事ができてただただ感無量です。。。
旅行当日は、厚い雲がかかっていたのが残念でしたが、それを差し引いても感動してしまうものがありました。

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このまさにゴシック様式!!
と、声を上げたくなるほどの厳かな重厚感のある外観にやられてしまいました。。

正面からでは、想像もつかない精巧な装飾が施された無数の尖塔が特徴的。

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内部は、ゴシック様式特有のリブ・ヴォールト天井で内部空間を縦に広く取っています。内装も礼拝堂がたくさんあり、その一つ一つが綺麗すぎて見ていて飽きませんでした。

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天井には、市民の紋章が施されています。

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彩色窓はモザイクではなく、ガラスに色塗りが施されたもの。大きな窓から入り込む光が、教会内を明るく照らしてくれます。

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民族衣装を纏った坑夫の像もあります。左手にはランタン、右手には作業道具。腰に巻いた皮の布は作業時に着用し、滑りやすい坑道を降りる際に身体を保護するために使われていたようです。
一日10〜14時間の長時間労働を強いられていて、神の御加護を願うのも当然の成り行きだなと感じました。

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中に入る際に、国籍を聞かれて、何かと思ってると、日本語の解説を貸してくれました。ありがたいです!!

ついつい、日本語の解説を読みながら、写真もたくさん撮りながらの見学になったので2時間ほど滞在してしまいました笑

でも、それくらい見応えのある場所で、聖バルバラ教会だけを見に来る為だけでも充分なくらい満足の場所でした。


クトナーホラ中央駅から歩いて徒歩10分程で世界遺産にも登録されているSedlec (セドレツ)地区に着きます。聖バルバラ教会のチケットとセットになっている聖母マリア大聖堂や墓地教会(納骨礼拝堂)があります。

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納骨礼拝堂もなかなかパンチが効いているので、オススメです笑

なので、中央駅から歩いて、二つを観光してから、聖バルバラ教会のある旧市街に向かった方が良いと思います。


チェコと聞くと、プラハやチェスキー・クルムロフが定番ですが、プラハから日帰り観光もできるので、ぜひクトナーホラにも足を運んでもらえたらと思います。




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