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リアクションは過剰ぐらいがちょうどいい②〜上司のリアクションの重要性〜

リモートワークをしながら困ってしまうケースとして多い悩みが、やはり上司のレスポンスが鈍い時でしょう。実際に、経営していたポップインサイトでも、私のところに部下からクレームが上がってきたことがありました。

こうした場合、本人は目を配らせているという意識があるにもかかわらず、上司と現場スタッフの間で抱いている印象にギャップがあることがほとんどです。

以下、上司のみなさんが仕事の流れを淀ませずに、チャットツールを使いこなすための「リアクション力」について紹介していきます。

リアクションをしない上司に部下が抱く疑念

まずは、「部下が上司に発信しても、反応がない」という事実に対し、部下が抱くと思われる疑念がいくつかあります。

疑念① 私に対して関心がないのではないか?
反応するというリアクションは、上下関係問わず、対話する相手への関心の現れ。

部下のキモチ=「えっ、ひょっとして私という部下に興味がないのかも」

疑念② 取り組んでいる仕事に対して関心がないのではないか?
上司のリーダーシップのもとで進めている仕事の結果や進捗などに対して、関心があれば否応なく反応するはず。

部下のキモチ=「仕事をしていることに甘えているのではないか」

疑念③ 私の上司は本当に「できる」人なのか?
部下の状況を把握して進捗を適切に見るのは、マネージャーの能力としてマスト。リアクション不足は、全体の流れをキャッチアップする能力に欠けると解釈できる。

部下のキモチ=「なぜ仕事のできない上司に指図されなければならないのか」


迅速なリアクションが部下に与える変化

上記のような疑念は、迅速なリアクションによって打破することができます。起こりうる変化は以下の3つです。

変化① 気にかけてもらっているだけで安心!
「上司に自分を気にかけてもらっている!」という安心感が部下に生まれる。

変化② 意欲的なリーダーがいるから、私も頑張れる!
進捗を把握しようという意思表示があるだけでも、尊敬すべきリーダーとして、共闘していくパートナーとして、先行きへの希望を見出しやすい。

変化③ できる上司のもとで働けて幸せ!
社会人にとってマルチタスクが当たり前の世の中にあって、自分の仕事に対するレスポンスが早いということは、処理能力の高さをアピールすることにつながる。

スピードに内容を伴わせることもまた必須ですが、「迅速なレスポンス」という初動があるかないかは、パートナーと共に進めていく仕事の明暗を分けていくカギになります。

組織に必要なコミュニケーションの矢印のあり方

組織におけるミニマムの連絡線は、1対1のコミュニケーションで生まれる、双方向の矢印(↔︎)。この矢印の数は組織が大きくなるごとに増えていきますが、それぞれの意識の持ち様がしっかりしていれば、正しく機能していきます。リアクションすればするほど会話はよりスムーズになり、反応が発信を育てていく文化が完成します。

管理職のみなさんは、しっかり意識して部下にリアクションしていくことをオススメします。これまでの社会における基本的なスタンスは「待ち」でOKだったかもしれませんが、リモートを中心とする働き方においては、ちょっとしたフリーズが全体に影響を及ぼします。管理職→部下に向けられた「反応」というリアクションがないと、より精度が高くて通信速度の安定した矢印は完成しません。
たくさんの矢印があるにもかかわらず淀みなく機能している組織には、やはり各方面に気配りの矢印を出せる上司の存在があります。


ポップインサイトでは、上司をはじめすべてのメンバーに「迅速なレスポンス」の重要性を説いてきました。やりとりの中でフリーズが生じた時に「この人は、レスが遅いのはいつものことだから」と諦めることがないように、「まずリアクションしていこう!」という意識統一をしっかりと図ってきました。仕事の中でその手応えを得ていくことで、企業のアイデンティティの1つとすることができたと感じています。

→参考:リアクションは過剰ぐらいがちょうどいい①〜即レスの習慣をつけよう〜

→参考:リアクションは過剰ぐらいがちょうどいい③〜発信・レスポンスが人も企業も育てる〜

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