さん

私の心情のままに綴ります。

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マガジン

  • 彼シリーズ

    彼との思い出、心情などを綴ったものたち

最近の記事

髪切ろうかな、伸ばそうかな、とか

彼はボブが好きらしい。ボブサップの方じゃなくて、髪型の方。でも私はロングが好きで、うーーーーん。 「ロングとボブどっちがいい?伸ばそうかな」みたいなこと聞いたけど、本音はどっちも似合ってるから決めがたいとか言ってほしかった。 「ボブが好きだけど、恋人ならどっちでも良くなっちゃう。ロングだった時期の写真を見返して、伸ばす予定ある?とか聞いちゃうな」らしい。 あ〜〜また元カノちゃんの話ですか。最愛の。明らかに目を見れなくなって、言葉に詰まって、景色見てるフリして誤魔化してた

    • 幸せな恋愛

      当人にとって幸せであればそれで良い。そのハードルや分類がそれぞれであるべきである、と思う。 先日、胸がいっぱいになるような、そんな恋愛映画を観た。幸せなやつ。 当方柄にもなくロマンチストなため、終始波のある感動を覚えていたことを憶えている。 そんな幸せな恋愛映画で、主人公のいわば“ふたり”とそうでない幸せになれなかった“ふたり”がいた。フォーカスされるべきではないのだろうが、後者のふたりの視点が苦しくてどうしようもなくて、素直に幸せだと言えなかった。 初恋の人をずっと

      • ROCKな妹

        私は巷ではシスコンと名高いのですが、最近になってようやくその自覚が芽生えてきました。世間一般で言うところの姉妹とは、その像がかけ離れすぎていると気づきました。 妹は私の3歳下で、幼少の頃からよく2人で遊んだものです。おままごと、バドミントン、なわとび、バレーボール、キャッチボール。運動が多すぎるな。私は運動嫌いなんですけど。 私が妹をこの上なく愛するようになったきっかけ、要因は様々ですが、1番はだれよりもロックだからです。ROCKの方のロックです。 私はゲーム、アニメ、

        • 夏、早朝にて

          家族旅行で伊勢志摩に来ました。現在AM4:30。星のテラスという場所には浴衣姿の私1人。 日の出と共に海の水面がキラキラ宝石を作り出して、この世界に私1人。そんな幻想を抱きそうになりました。 夢の中から脱出できていない母も兄も妹も全員ホテルの部屋に置いてきてしまって少し申し訳ない気持ちと一緒に。 黄昏と誰そ彼。これらの関係性が好きなのですが、もっぱらそのようなしんしんとした気持ちに浸っていました。 波が寄せてきて戻って、その音らが耳のすぐ近くに感じられ、ああなんて、な

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          6本

        記事

          愛おしいとその裏と

          隣で映画を見ている横顔、車を運転している時の横顔、なにかを写真におさめている時の横顔。 私を愛でている時の声、気だるい時の声、カッとなった時の声、笑い声。 愛おしい人、という名称がこんなにも似合う。愛おしくて、切なくて、隣でそっと泣きそうになって。100パーセントの愛ではないかもしれないが、120パーセントの恋ではある。 楽しくて、嬉しくて、恋しくて、幸せで、哀しい。ほんの少しの悲しさが、ずっと、抜けない。私の心の隅の隅、炭ほどの小ささで、ずっと。 自信家で能天気な私

          愛おしいとその裏と

          本を読むということ

          カツセマサヒコさんの最新作である「ブルーマリッジ」を読みました。一気読みでした。気づけば夜が明けていましたが、そんなことはどうでも良かったのです。 かつて本の虫であった私が、この7〜8年の間、一切本を読むことをしませんでした。どれも最初の2頁ぐらいは頑張れば読めるものの、その先は怖くて恐ろしくて、どうにも読めませんでした。 小学生の頃から高校2年の春まで、本が好きで本のために生きる、そんなような学生時代でした。海外の未だ和訳されていない文献も、流行りの小説も、全てを愛して

          本を読むということ

          漢気 go to hell

          職業柄、漢気という言葉を信条にしている節がある。私は女ではあるが、女だからと言って舐められるわけにはいかない。 周りのムキムキとした野郎どもに負けないために、わざと口調を荒くしてみたり試行錯誤したものだ。 笑う時は豪快に笑い、声は大きく、文句なんて言われた日には睨み返してやるぐらいの漢気。自称漢気。 それが間違った頑張り方だと知ったのはつい最近だが、そのことに気づかせてくれた彼は何も知らないような顔をしている。 舐められないために漢の真似事をしていたら、それと同じかそ

          漢気 go to hell

          紫陽花の貴婦人

          に出会ったのです。本当です。 夏、夕空の下でとぼとぼひとり散歩をしている時でした。 その気温と湿度のせいで呼吸もままならないまま、どこに行くでもなくただ歩いていました。 老夫婦と大きな犬が2匹、前からこちらに進んできたというのに、上手く目を合わせることができませんでした。大きな犬は2匹とも賢そうでした。 そこから車が数台、私に風を起こしながら横切り、若い恋人が嬉しそうにアパートに入っていくのを見送りました。夏だ、と思いました。 1年はここに住んでいるというのに、初めて

          紫陽花の貴婦人

          君のことだから

          という言葉が苦手です。 私の外側の表層の一部分も知らないくせに、とひねくれた私が言います。 「分かったような気になる」と言うのは人間の得意分野として有名なのですが(私調べ)、それを徐に振りかざしてくるのは違うんじゃないかと思うんです。 君のことだから、今頃暑がっているだろうと思ってアイスコーヒーを買っておいたよ。と昔の彼は言ってきました。 9月の、少しだけまだ暑さが残る日でした。私は本当に、とっても紅茶が飲みたい気分だったのです。 それでも、その期待したような眼差しの

          君のことだから

          私が彼の目を見れないとき

          サプライズをしたと、嬉々として語っていた。彼女だった人に、花を贈ったと。○年前、と言うものだから、必然的にあの子の事だとわかった。目を上手く見れず、上手くは笑えなかった。 ホテルで、車のトランクで、手紙、動画、風船、花。 数々のサプライズ話は、彼とあの子との愛と時間を物語っていた。私なんかが太刀打ち出来る訳ではないことは分かっていたけれど。少しでも彼の大切な人になれたと思い上がっていた。 私は、彼の紳士的なエピソードを聞きたかった訳では無い。ただ、英国紳士みたいな人と交

          私が彼の目を見れないとき

          異端なパパ

          悪では無いが異端ではある、私のパパの話をしようと思う。 昔はパパっ子だったらしい。何も口出しせず、調子のいい時はコンビニでアイスなんかを買ってくれたからだろう。愉快な人ではあったし。 パパとの思い出はそういった調子のいい小さなものしかない。ふと思い出そうとしてもなかなか根気のいるような、そんなもの。私がそれらの異常さに気づいたのは中学の頃だった。 自分には兄と妹がいるが、皆学校の行事などに来るのは無論ママだと思っている節があった。パパは子供の学校行事、習い事、その他諸々

          異端なパパ

          死ぬまでくだらない

          これはノンフィクションです。 昨日車と車の衝突、大事故を起こしました。 窓ガラスはあちこち割れて、車から煙が出て、しばらく息が出来なかったのを覚えています。 動けず、息もできず、声も出せず。その間約1分ほど。 不謹慎な事ではありますが、これもし生きて帰れたら面白い特大エピソードが作れるなあ。と思ってしまいました。助手席でうんうん唸っている友人も、横転してしまった相手方のことも全て忘れて、その1分間だけ。今ここで書く文章、吐く言葉は紛れもなく真に迫った崖っぷちの自分で、大層

          死ぬまでくだらない

          裸で勝負

          悩める少年少女、と子羊。成就させたい淡い恋慕があるというのにそれがなかなか叶わない哀れな者たち。私含む。 恋を謳った書や歌を感じては、その針が振られることを知っている。毎日飽きもせず考え、着飾り、鳴く、泣く。彼の、彼女の相槌1つとってもそれだけで100通りの分析をしてしまう科学者。 似た境遇の誰かを探しては安心し、再度相槌1つで落胆する。言葉を交わす度に間違えてしまったのかと憂いながら等身大を愛して欲しいと嘆く。何たる傲慢。 勝手に恋心を抱いては勝手に傷心し、勝手にその

          裸で勝負

          大人の自由、きつすぎ?

          不自由の中の自由。あの頃の私たちには限られた自由の時間があった。 「宿題忘れました」と、やってもいないことを怒られたくなくて家に忘れたことにしていたあの時間。 「ゲームは2時間まで」の制約を破り、こっそり布団の中に潜ってDSを開いたあの時間。 「草むしりするぞ」と言われ、そのままおじいちゃんとみんなに内緒でアイスを食べたあの時間。 「塾に行ってくる」と言って終点まで足を伸ばし見たこともない景色を見に行ったあの時間。 「みさきちゃんちだよ」と反論したものの、実は恋人の

          大人の自由、きつすぎ?

          大阪の一角、私と茶店

          それは大阪でもとびきり人が集まる駅、の地下街にあった。学生時代によく利用していた駅の改札を出てすぐの辺り。少しばかり隅っこすぎるが、確かにあった。緑色のたて看板と喫煙可能の文字とともに。 当時の私はひどく興奮したものだ。大都会の地下に煙草をふかしながら珈琲を飲める店があるとは。はじめは人も多く入りにくかった記憶があるが、その鬱とした気持ちもすぐに晴れた。 その最たる所以は、客層にあった。店内で談笑をしている人はほぼ居ない。 通勤途中のサラリーマンが1人で。 待ち合わせ前

          大阪の一角、私と茶店

          時折

          あなたが時折考えるような表情で言葉を発さないのは、あの子のことを考えているからでしょうか。今隣にいる私よりも、あの時隣にいたあの子の方がまだあなたの中に大きく残っているのでしょうか。 私は最近、柄にも無く失恋ソングを聞いて寝ます。あまりにも毎日あなたの事で、あなたの横で辛くなってしまうものですから。全く赤の他人の共感者が欲しいだけなのかもしれません。 あなたから聞くあの子の話はどれも耳心地の良いものばかりでした。会ったことはないですが、きっと本当に良い子なのでしょう。あな