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【PubMedで翻訳練習:Covid-19編】Aの巻:asymptomatic(無症状の)
*PubMedでアルファベット順(A-Z)のキーワードに「covid19」を追加して検索→論文を1つ選びアブストラクトを和訳。(詳しくは、こちらのnoteをどうぞ)
●本日のアルファベット:A (asymptomatic) 無症状の + 「covid19」
●本日の論文:『症候性および無症候性の旅行者に対する旅行後スクリーニング』
Korzeniewski K. "Post-travel screening of symptomatic and asymptomatic travelers." Int Marit Health. 2020;71(2):129-139. PMID: 32604457
●アブストラクト和訳
昨年までは、世界的にヒトに対する主な脅威は、テロリズム、経済不安、貧困、自然災害であり、感染症は些細な問題だととらえられていた。しかしこれは、2020年に新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が起こり、新たな危機が訪れたことで変化した。このことは、国際観光および国境を越えた病原体の制御不能な伝播に伴う健康被害に関する議論を巻き起こした。過酷な環境にあり風土性感染症の存在する開発途上国への旅行者の主な健康問題は、胃腸障害、皮膚病、呼吸器感染症、原因不明の発熱である。症状のある旅行者であっても、無症状の旅行者であっても、熟練医師による問診が、旅行後スクリーニングの基本であり、問診では、リスク因子(風土性の感染症、疾患予防策の不実施、安全ではない食料・水の摂取、虫刺され、動物咬傷、大人数での旅行、行きずりの相手との安全ではない性交渉)への暴露を特定することに注力しなければならない。身体検査(異常の特定)および診断検査(病原体の特定)は、患者の免疫系を含む全般的な健康状態の評価だけでなく、疾患や無症候性の感染の発見にも有用である。本論文の目的は、過酷な環境にあり衛生基準の低い地域から帰国した、症候性および無症候性の患者における旅行後スクリーニングに関する情報を提供することである。
●PMID: 32604457
●検索日:2020年7月6日
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●感想・難しかった点
最初の一文で、この1年での変化の大きさを再認識しました。他の感染症との大きな違いの一つが、このasymptomatic(無症状)というワードにあると感じています。自分がたとえ感染していても、asymptomaticであり得る、ということが、人々の疑心暗鬼を生み、不安を高めている要因だと思います。ウイルスを擬人化するのはよくないかもしれませんが、本当に狡猾なウイルスです。