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【中堅社員向け】 リーダーに求められる能力とは?

はじめに


私は今年で30歳になり、
大学卒業後に就職したため、社会人8年目になる。

いわば「中堅社員」と呼ばれるが、
リーダーのポジションに移行しつつある。

今までは指示された業務を遂行し、
そこに自分の考えや工夫を織り交ぜる程度で良かったが、
これからは"指示する側"に回るのだ。

そもそも、
リーダーに対して、どんなイメージを持つだろう?
 ・時に厳しく、時に優しい人
 ・チームを引っ張ってくれる人
 ・技術 / 知識が豊富な人
色々あると思う。

そして、ほとんどが
 ・チームリーダー
 ・管理職
のような役職や権限がある人物を想像するだろう。

確かにリーダーではあるが、
役職や権限がない若手社員でもリーダーになれる。
いや、むしろなった方がチーム全体に良い影響を与える。

今回はそんな話である。


参考文献↓↓


リーダーシップ行動


役職や権限のあるリーダーだけ、
リーダーシップを発揮するイメージが強いが、
本来は誰でもリーダーシップを発揮できるのだ。

例えば、研修やセミナー等で見ず知らずの人達が集まり、
グループワークをしたとしよう。

お題に対してディスカッションをするのだが、
最初は誰もが周囲の様子を伺うはずだ。

「誰が話し始めるんだ?」
「私か・・・?何から話そうか」
「最初は自己紹介した方がいいのかな」
と考え込んで沈黙の時間が生まれる。

そして、その沈黙に耐えきれず、
主体的に発言して取りまとめようとする人物。
これこそがリーダーである。

決して、グループワークが始まる前に
リーダーとして割り当てた訳ではない。

それでも
「この状況をなんとかしなきゃ」
という思いでリーダーシップを発揮して行動するのだ。

結局、この人を中心にディスカッションが行われ、
グループワーク発表も担うことだろう。
みんながリーダーとして認めている証拠だ。


このように、
役職や権限に関係なくリーダーシップを発揮し、
行動した結果として周囲がリーダーとして認める。

これが「リーダーシップ行動」である。

これを若手社員を含めた全員が行うことで、
チームにポジティブな影響が広がっていき、
会社はさらに成長していくはずだ。

「自分にはメンバーを取りまとめる能力がない」
と思うかもしれないが、
 ・新しいことに挑戦する
 ・資格やスキルを磨く
 ・積極的に相談し、アドバイスを求める
 ・悩んでいるメンバーを助ける
のような小さな行動でも良いのだ。

大事なのは主体的に行動していくこと。
その行動が周囲に良い影響を与えるのである。


リーダーに求められる能力


リーダーシップ行動の重要性を理解したところで、
次はリーダーに求められる能力について解説する。

リーダーが発揮すべき影響力は
 ・専門性
 ・返報性
 ・魅了性
 ・厳格性
 ・一貫性
があり、環境に合わせて発揮することが理想である。

もちろん、自分の性格によって得意/不得意があるため、
全てを満たすのは困難であるが、
大事なのは「得意/不得意を把握すること」である。

1. 専門性

メンバーにすごいと思われる技術や知識を持っている

とにかく知識と経験が豊富で、
「わからない事があればこの人に聞けば大丈夫」
「この人の言う事なら間違いないだろう」
という信頼を獲得している。

確かに、上司が
「まったくわからない。あの人に聞いて」
ばかりだと信頼はできないだろう。

逆に、知識がありすぎて、
「こんな事もわからないのか」
とマウントしてくる上司もダメだ。

「謙虚さ」も持ち合わせる必要がありそうだ。


2. 返報性

メンバーにありがたいと思われる支援や関与をしている

返報性という言葉が聞き慣れないが、
メンバーのために一生懸命尽くした結果、
「あの人に恩返ししなきゃ」
と思ってもらえることを言う。

上司が自分の仕事を手伝ってくれたり、
常に体調を気にしてくれたり、
あるいはご飯に連れて行ってくれたり。

そういった積み重ねで、
メンバーから信頼を獲得するのだ。

そして、これは仕事上の関係だけでは構築しづらく、
プライベートで遊んだり、飲みに行ったりすると、
構築されていくものと思う。


3. 魅了性

メンバーに素敵と思われる外見や内面的魅力を有している

メンバーとの距離が近く、親しみやすい存在。
コミュニケーション能力が高く、人脈も広いため、
「あんな人になりたい」
という信頼を獲得している。

個人的にはこの能力が一番重要と考えており、
密にコミュニケーションを取ることで、
良い事も悪い事も、しっかり報告してもらえる関係が築ける。

特に、悪い事や失敗した事は
「怒られるのは嫌だな」
という気持ちが働いてしまい、二の足を踏んでしまうものだ。

上司との距離感が近ければ悪い事も報告しやすいし、
「しっかり報告してくれてありがとう」
と言ってくれるだろう。

もしくは、事前に相談することで、
悪い事を未然に防ぐ事も可能であろう。

テレワークが普及した背景もあり、
 ・顔が見えない
 ・仕事の進捗状況が見えない
 ・気持ちが見えない
といった場面が多いと思う。

だからこそ、
尚更「魅了性」が重要になってくると考える。


4. 厳格性

メンバーに怖いと思われる規律や威厳を持っている

社会人としてのルール・マナー違反に対して、
叱ったり、厳格に接することで、
「あの人にはしっかり従っておいた方がいい」
という信頼を獲得している。

ただ、厳格に接するのは結構難しい。
性格によって向き / 不向きがあるのはもちろんのこと、
パワハラと言われたら終わりだ。

こちらが部下の事を思って叱ったとしても、
受けた側がパワハラと感じてしまえば、
問答無用でパワハラと認定されてしまう。

そのような背景もあり、
叱れる上司は少ないのではないだろうか?

少なくとも、私は厳格にできる自信はない。
口調は丁寧に、諭すようなイメージになると思う。


5. 一貫性

メンバーにぶれないと思われる方針や態度を持っている

一度掲げた方針や目標に対してぶれないことで、
「あの人の言うことは信用できる」
「迷わずついていくことができる」
という信頼を獲得している。

上司あるあるなのが、
前に言った事を覆されること。

この前はOKって言ってくれたのに、今はダメ。
方針がコロコロ変わる。
これでは信頼できない。

一方で、
一度決めた方針を絶対変えないのも難しい。

誰しも完璧な人間ではないのだから、
やりながら、失敗しながら変えていく事自体は良いと思う。

大事なのは、変更した背景をしっかり説明することだ。
納得するまで話し合うことだ。
自分に非があるなら素直に認めて、謝ればいい。

何も説明せずに、言った事がコロコロ変わるのは一番良くない。
この「一貫性」も大事な能力である。


リーダーを取り巻く環境


世の中は加速度的に変化していく。

少し前は出社するのが当たり前だったが、
今やテレワークが当たり前になっている。

ZoomやTeams等でオンライン会議するのが日常だ。
全く違和感がないぐらい世界が変わった。

これからも
 ・自動運転 
 ・ドローン
 ・AI
 ・5G
 ・メタバース 等
目まぐるしく世界が変わっていくだろう。


リーダーとしての立ち振る舞いも、
その時代によって変わってくるだろう。

アンテナを高く立てておき、変化に柔軟に対応していく必要がある。
前述したパワハラも、ひと昔前では問題にならなかったはずだ。
精神論で通せた話が、今では通じない。

最後に、
日本で問題になっている社会課題について、
自分なりの考えを述べて終わるとしよう。

社会課題というと固く感じるが、
要は「何に困っているか、悩んでいるか」ということである。

その悩みを解決するのがビジネスであり、
悩んでいる人が多いほど、規模が大きくなる。

つまり、
全てのビジネスは社会課題の解決に繋がっているのだ。


日本の社会課題といえば
 ・少子高齢化
 ・物価上昇、円安
 ・情報格差
等がざっと挙げられる。


■少子高齢化

少子化によって人口が減少し、
若者の働き手が減り続けている。

一方で、高齢者の割合が増え続けているため、
健康保険や年金等の負担額が増えている状況だ。

図 社会保険料の推移

また、ただでさえ人手不足なのに、
将来的にはさらに深刻になる見込みである。

その結果、
 ○ 優秀な人材を保有できる企業
 ✖️ 優秀な人材を流出させてしまう企業
の2極化が進むであろう。

転職が当たり前になりつつ現代において、
働き方は企業を選定する重要な要素である。

優秀な人材ほど行動力があるため、
より良い企業に変わっていくはずである。

そうやって優秀な人材がいる企業は儲かり、
いない企業は廃れていくのだ。


また、AIを活用したり、
システムを一元管理したり、
人間がやらなくてもいい単純作業を自動化していく。

これも労働力不足の解決策とも言えるだろう。

■物価上昇、円安
最近どこのニュースでも取り上げられているが、
物価が上がり続けている。
 ・食品
 ・日用品
 ・ガソリン
 ・電気
どれも高くなっているのが現状だ。

物価上昇(インフレ)はむしろ経済的には良しとされているが、
 ・円安による輸入価格の上昇
 ・世界情勢の悪化に伴う原材料費の高騰 等
コストUPによるインフレは悪いインフレである。

本来であれば、
需要UP → 物価UP → 企業利益UP → 給料UP → 需要UP…
という好循環がもたらされる。

しかし、コストUPが出発点だと
企業の業績悪化につながるため、
給料は上がらないままである。

物価上昇するのに、給料はそのまま。
この最悪な状態を「スタグフレーション」と言うが、
今がそれに近い状態ではないだろうか?


■情報格差
"
知ってる人"と"知らない人"では天と地の差がある。
世の中の成功者達は明らかに"知ってる人"だ。

会社員として就職し、定年まで働く手段しか知らない人。
個人で事業を立ち上げ、節税しながら働く手段を知っている人。

それぞれの金融資産に差ができるのも仕方がない。
お金の知識を例に挙げたが、どのジャンルにも言える事だ。

勉強して知識を持ってる人が勝つ構図になっている。

ただ、昔と違って、
YouTubeやインスタグラム等のSNSがあるため、
「最新の情報」を「無料」で学ぶことができるのは助かる。


また、交友関係についても昔と全然違う。

今まではリアル世界で、
親、友人、学校、会社ぐらいの閉鎖的なコミュニティに属していた。

そこで出会った人達の価値観に触れ、自分の価値観も醸成されていく。
知っている選択肢が非常に限定的だったのだ。

でも今は違う。
日本どころか世界中の価値観に触れることができる。
情報も手に入る。選択肢が増える。

とても恵まれた環境にあると思う。


おわりに


私の理想とするリーダーとは。

キーワードは「コミュニケーション」である。
前述した「魅了性」に該当する能力だ。

やはり人と人が関わる社会。
コミュニケーション能力はどの業界でも必須だ。


そして、これは家庭においても言える。

日頃から子供とコミュニケーションをとっていき、
なんでも相談できる、そんな親しみやすい親でありたい。


ぽん太
(4,394文字)

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